R.E.M. (アール・イー・エム)
最終更新2015年12月31日
R.E.M. (アール・イー・エム)の概要
80年代のインディで活躍し、88年に大手メジャーレーベルに移籍、その後は莫大な売り上げを記録し誰もが知っているスーパーバンドとして活動した。
80年にジョージア州アセンズで結成。
バンド名の意味はRapid Eye Movement(睡眠時の眼球運動)だとされている。
音楽性はジャングル・ポップとして語られることもあり、フォーク・ロックを土台にサイケデリックやニューヨークパンクなどの要素を散りばめたようなもの。
アルバムによっては歪んだギターをメインにしたものもある。
ただ、90年代にオルタナティヴと呼ばれた多くのバンドのように極端にへヴィなギターは皆無で、そういう音楽を好む人には上品で小奇麗な耳障りの良い王道ロックバンドとの印象を与えるかもしれない。
社会的、政治的な歌が多いのも特徴の一つで、ヴォーカルでフロントマンのマイケル・スタイプもまた大衆からの「世代の代弁者」扱いに苦しんだ一人だ。
R.E.M. 43曲
レーガン政権のころ1つの世代の代弁者になっていた。
例えば温室効果やあらゆる問題に関する知識を常に持っていることを期待されるようになった。自分がそういう問題意識を表現してるなんて気づいてなかった。(R.E.M. / マイケル・スタイプ Seven Ages of Rockから引用)
だか、カート・コバーンやエディ・ヴェダーと違ってそういう立場を楽しむ余裕も少なからずあり、そういう立場を利用して政治的な意見をアピールしたこともある。
81年にリリースされたシングルRadio Free Europeがカレッジ・ラジオで人気を集め、82年にはI.R.S.というPoliceのドラマーの実兄が設立したインディレーベルと契約。
83年にリリースされた1stアルバムMurmurがローリング・ストーン誌などのメディアから絶賛された。
初期のマイケルはアメリカ人でさえ歌詞を聞き取れないほどモゴモゴと歌っていたが、それがかえって神秘的な魅力を感じさせたこともあったようだ。
極度に内気で自信もなかった。
ニキビが酷くて髪で顔を隠そうとしたし、話し方も歌い方もボソボソしていたよ。
それがかえって、カリスマ性があるように思われたんじゃないかな。(R.E.M. / マイケル・スタイプ Seven Ages of Rockから引用)
その後、地道にアルバム製作とツアーを積み重ね、87年の5thアルバムDocumentが100万枚売り上げるに至った。
彼らが所属していたインディレーベルI.R.S.は、レコードの流通をメジャーレーベル委託するという当時のアンダーグラウンドなインディレーベルと違って、限りなくメジャーレーベルに近い珍しいケースだが、大成功の理由はそれだけではないだろう。
カレッジ・ラジオの後押しが大きかったと思われる。
詳しくはカレッジ・ラジオ、CMJとは?を読んでほしい。
マイケルは1991年のMTVビデオ大賞授賞式のスピーチでカレッジラジオに対して感謝の言葉を述べた。
88年には多額の契約金で移籍したメジャーレーベルから6thアルバムGreenをリリースし大規模なワールドツアーを敢行。
しかし日本以外はアリーナクラスの会場ばかりとなったこのツアーでバンドは疲弊。
成功によるストレスに潰されそうになるも、ツアーから一切手を引くことを決意し立て直すことに成功した(結果的にツアーをしなかったのは6年間)。
しかし、ツアーをやらないにも関わらす91年の7thアルバムOut Of Timeと92年の8thアルバムAutomatic For The Peopleが大ヒットを記録し、名実共にトップバンドとして君臨することになる。
R.E.M.は商業的だってずっと思ってた。
でも情熱がある。
今までもそういうバンドはたくさんあった。
ファンや音楽関係者がバンドを見守らなきゃ。
ここ10年のような堕落はごめんだ。
特にレーガン時代みたいなね。(Nirvana / カート・コバーン Seven Ages of Rockから引用)
一方でインディ時代のR.E.M.の大ファンだったものの、メジャーで世界的なバンドとなったR.E.M.を認めることができないPavementのスティーヴ・マルクマスのような人もいた。
PavementのUnseen Power Of The Picket Fenceという曲はそんなR.E.M.を非難した曲だ。
特に1stや2ndなんかは僕の思春期を代表すると言っていいほどの愛聴盤だったよ。
でもここ数年の彼らの曲は正直言って聞く気がしないな。
例えば、ほら最新シングルのなんだっけ?
(Everybody Hurtsのビデオを)ついこの間MTVで観てて、これほどダサいバンドがあったのかと改めて痛感させられたもんね。(Pavement / スティーヴ・マルクマス ロッキングオン1994年3月号から引用)
結成以来メンバーチェンジは一切なかったが、97年にドラマーのビル・ベリーが脱退してしまう。
脱退を決意したのは95年に脳を手術したことが大きかったようだ。
どの曲でも作曲者をバンドメンバー4人とし、あらゆる物事を全員が納得できる形で取り決めてきたバンドだけに、ビルの脱退はバンド史上最大の危機だったようだが、ビルのバンドを続けて欲しいという強い希望もあり、残りのメンバーは3人編成でバンド活動を続けた。
2000年代に入ると、世の中に対して全盛期のような影響力は失われていたものの、政治色の強いアルバムをリリースしていった。
テロやブッシュ政権の存在なども大きく影響したのだろう。
結成から31年が経ち15枚目のアルバムCollapse into Nowをリリースした2011年、バンドは解散を決心した。
理由は様々な要因が絡み合っているようだが、メンバー間は友好的で達成感を伴ったポジティブな解散だと言えるだろう。
R.E.M.解散。マイケル・スタイプ、ピーター・バック、マイク・ミルズの各声明掲載
R.E.M.のマイク・ミルズ、解散の経緯を語る
関連リンク
R.E.M. (アール・イー・エム)のアルバム紹介
沢山のアルバムがリリースされているので初心者の方はどれから聞いていいのか迷うでしょう。
個人的に最も好きなのはOut Of Time。
インディ時代の傑作とされているのはMurmur、インディ時代でもポップよりならDocument。
メジャーのポップなアルバムならGreen、多くの人が最高傑作に上げるのはAutomatic for the People。
ベストアルバムから入門するもの良い手段だと思う。
1.スタジオアルバム
Murmur
Chronic Townという1982年にリリースされたEPを1stアルバムだとする場合もあるが、ここでは1983年にリリースされたMurmurを1stアルバムとする。
インディからリリースされた1stアルバムにもかかわらず、ローリングストーン誌の83年のベストアルバムランキングの1位に選ばれた。
しかし何百万枚も売り上げたわけではなく、当時は17万枚ぐらいだったとのこと。
バンドが注目されるきっかけとなったRadio Free Europe、Laughing、Catapultのように、R.E.M.の醍醐味であるクリーンなギターをメインにアップテンポでエネルギッシュな演奏が印象的な曲が多い。
またPerfect Circleのようにバラード的な曲でも才能を発揮している。
このバンドの長いキャリアの中でも傑作とされるアルバムなのでおススメしたい。
Murmur収録曲の試聴リンク
Murmurのフォーマット一覧
- Murmurの輸入盤
- Murmurの日本盤(2015年)
- Murmurの日本盤(1995年)
- Murmur(25周年記念デラックスエディションの輸入盤)
- Murmurのレコード(2009年)
- Murmur – iTunes
Reckoning(夢の肖像)
前作から1年後の1984年リリース。
1stばかりが注目されがちだが、個人的にはこのアルバムの方が好きだ。
基本路線は前作と変わらないものの、曲の質が格段に向上した。
Harborcoat、7 Chinise Bros.、Pretty Persuasion、Cameraが特におススメしたい曲。
二つの頭を持つ蛇のジャケットも素晴らしいと思う。
Reckoning収録曲の試聴リンク
Reckoningのフォーマット一覧
- Reckoningの輸入盤
- Reckoning(夢の肖像)の日本盤(2015年)
- Reckoning(夢の肖像)の日本盤(2005年)
- Reckoningの25周年デラックスエディション輸入盤(2009年)
- ReckoningデラックスエディションのMP3
- Reckoningのレコード(2009年)
- Reckoning – iTunes
- Reckoning (Deluxe Edition) – iTunes
Fables of the Reconstruction(玉手箱)
1985年リリース。
全体的にダークで陰鬱感が漂っている。
Driver 8やCant Get There from Hereは人気のある曲だが、アルバム全体としては傑作とはいいがたいので後回しにするべきアルバムだ。
レコーディング時のバンドの精神状態が悪かったためか、メンバー自身もあまり気に入っていないという説があり、評論家によっては過渡期と評価する人もいた。
1stアルバムから続いてきたアメリカ人でもはっきりと聞き取れないマイケルのモゴモゴとしたヴォーカルはこのアルバムが最後だ。
Fables of the Reconstruction収録曲の試聴リンク
- Feeling Gravitys Pull (YouTube)
- Driver 8 (YouTube)
- Life And How To Live It (YouTube)
- Can’t Get There From Here (YouTube)
Fables of the Reconstructionのフォーマット一覧
- Fables of the Reconstructionの輸入盤
- Fables of the Reconstruction(玉手箱)の日本盤(2015年)
- Fables of the Reconstruction(玉手箱)の日本盤(1998年)
- Fables of the Reconstructionの25周年デラックスエディションの輸入盤(2010年)
- Fables of the Reconstructionのレコード(2010年)
- Fables of the Reconstructionの25周年デラックスエディションのMP3
- Fables Of The ReconstructionのMP3
- Fables of the Reconstruction – iTunes
- Fables of the Reconstruction (Deluxe Edition) – iTunes
Lifes Rich Pageant
1986年リリースの4thでR.E.M.の新2章3部作の始まりとされるアルバムだ。
第2章の特徴は、歌詞が聞き取れるほど明瞭にマイケルが歌うようになったこと。
歌詞は政治的な内容が多くなった。
音楽的にはフォークロックなギターだけでなく歪んだギターを取り入れるようになり、メロディラインが明瞭になり聴きやすくなった。
言葉は悪いが、インディサウンドから脱却してビッグサウンドを志向するようになったといえる。
今作でいえば、政治的な歌詞とはいえまだまだ間接的な表現が多い。
サウンドは次の2作と比べるとインディっぽさが残っているので、メジャーな音楽性が好きになれない人にはこのアルバムをおススメしたい。
Begin The Begin、I Believe、Supermanが個人的には好きな曲だ。
Lifes Rich Pageant収録曲の試聴リンク
Lifes Rich Pageantのフォーマット一覧
- Lifes Rich Pageantの輸入盤
- Lifes Rich Pageantの日本盤(1998年)
- Lifes Rich Pageantの日本盤(1993年)
- Lifes Rich Pageantの25周年デラックスエディションの輸入盤(2011年)
- Lifes Rich PageantのMFSL盤レコード(2011年)
- Life’s Rich PageantのMP3
- Life’s Rich PageantのデラックスエディションのMP3
- Lifes Rich Pageant – iTunes
- Lifes Rich Pageant (Deluxe Edition) – iTunes
Document
リリースは1987年。
Lifes Rich Pageantで述べた第2章の特徴をさらに推し進めたようなアルバムだ。
よりポップでメロディアス、そしてパワフルに変化した。
「最高級の労働歌」、「占領地へようこそ」などの曲の邦題だけでなく、政治的な歌詞も直接的な表現が増えた。
ポップなメロディで「ご存知の通りこれが世界終焉で、僕はいい気分」と歌われるThe End Of The World As We Know It (And I Feel Fine)がおススメの曲。
The One I Loveはトップ10入りした曲で甘いラブソングだと思う人が多いが、実際はアルバムに収録するかどうか迷ったほど卑劣で欺瞞に満ちた歌だということ。
ただし、バンドメンバーはリスナーが好きに解釈するべきだというスタンスだ。
アルバムはビルボードチャート最高10位まで上昇し売り上げは100枚を超えた。
バンドはI.R.S.との契約満了にともない、大手メジャーレーベルのワーナーと契約を結んだ。
Document収録曲の試聴リンク
- Finest Worksong (YouTube)
- The End Of The World As We Know It (And I Feel Fine) (YouTube)
- The One I Love (YouTube)
Documentのフォーマット一覧
- Documentの輸入盤
- Documentの日本盤(1993年)
- Documentの25周年デラックスエディションの輸入盤(2012年)
- DocumentnoCDとDVD-Audioのデュアルディスク(48kHz/24bitのステレオと96kHz/24bitの5.1ch)
- Documentのレコード(2008年)
- DocumentのMP3
- Document – iTunes
- Document (Deluxe Edition) – iTunes
Green
1988年リリースのメジャーデビューアルバム。
アメリカでは大統領選挙が行われた11月8日にリリースされた。
歌詞は相変わらず政治的なことを連想してしまうものが多い。
音楽性としてはPop Song 89、Get Up、Stand、World Leader Pretendなど、前作よりもさらにパワフルでポップな曲が目立つ。
一般的に傑作とされているのでオルタナティヴと呼ばれる音楽を聞き始めた人にはおススメしたいが、アンダーグラウンドな音楽に慣れた人が聞くと単なる大衆的なポップミュージックにしか聞こえないかもしれない。
そこが評価の分かれ目だろう。
メジャーデビューということで、従来のファンの一部からはセルアウトとの批判もあったらしい。
個人的にはR.E.M.を聞き始めたころは気に入っていたが、2015年に聞いてみるとポップ過ぎる気がする。
バブルガム・ミュージック(10代の若者たちに受ける低俗な音楽,ミーハーの音楽 研究社 新英和中辞典より)を奴らが投げつけてきた。
思い切りポップで。
挑戦を受ける気で精いっぱい空虚な歌詞を書いた。(R.E.M. / マイケル・スタイプ REMTV-ドキュメンタリーから引用)
このアルバムのアリーナクラスの大きな会場を回るツアーでバンドは疲弊。
メンバーがバラバラになりかけてしまい、次作からはツアーを行わなくなった。
このアルバムのツアーの最終公演はライヴ映像作品Tourfilm(グリーン・ワールド・ツアー)で見ることができる。
Green収録曲の試聴リンク
- Pop Song 89 (YouTube)
- Get Up (YouTube)
- Stand (YouTube)
- Orange Crush (YouTube)
- Turn You Inside-Out (YouTube)
Greenのフォーマット一覧
- Greenの輸入盤
- Greenの日本盤(2007年)
- Greenの日本盤(1998年)
- Greenの25周年デラックスエディションの輸入盤
- Greenの25周年デラックスエディションの日本盤
- GreenのCDとDVD-Audioの2枚組(192kHz/24bitのステレオと96kHz/24bitの5.1ch)
- Greenのレコード(2013年)
- Green (25th Anniversary Deluxe Edition)のMP3
- Green – iTunes
- Green (Deluxe Edition) – iTunes
Out of Time
1991年にリリースされたR.E.M.の代表作の一つ。
個人的にはこれが最高傑作だと思うし、初心者にもおススメしたい。
歪んだエレキギターをメインのビッグサウンドをアリーナ級のライヴ会場で鳴らし続けてきた反動からそういう要素が排除され、フォークロックと呼ぶにふさわしいサウンドになった。
ギタリストのピーター・バックが得意とするアルペジオ奏法を土台にピアノやオルガン、バイオリンやチェロ、サックスやクラリネットなど様々な楽器が使用されている。
歌詞は政治的なメッセージから距離を置いている。
Radio Song、Near Wild Heaven、Endgame、Half a World Awayなど名曲が多数収録されているが、やはり特筆すべきはバンド史上屈指の名曲Losing My Religionだろう。
ピーターのマンドリンが印象的なこの曲は大ヒットを記録しMTVのビデオミュージックアワードを受賞。
Shiny Happy Peopleも人気の高い曲だが、この曲の馬鹿らしさはメンバーも自覚している。
「たまにはバカバカしいことをするのも良いが、この曲がバンドの代表曲だとは思われたくない」とのこと。
Losing My Religionの大ヒットもあり、ツアーをやらないにもかかわらずアルバムの売り上げは1000万枚を超え、R.E.M.を「そこそこ知られていたポップスターから真のセレブ」へと押し上げた。
Out of Time収録曲の試聴リンク
- Radio Song (YouTube)
- Losing My Religion (YouTube)
- Low (YouTube)
- Near Wild Heaven (YouTube)
- Shiny Happy People (YouTube)
- Half A World Away (YouTube)
- Country Feedback (YouTube)
Out of Timeのフォーマット一覧
- Out of Timeの輸入盤
- Out of Timeの日本盤(2007年)
- Out of Timeの日本盤(1991年)
- Out of Timeのレコード(1991年)
- Out Of TimeのMP3
- Out of Time – iTunes
Automatic for the People
前作から1年後の1992年にリリース。
このアルバムもR.E.M.の代表作の一つ。
今作の最大の特徴はバイオリン、チェロ、ビオラなどのオーケストラとアコースティックギターの融合で壮大なサウンドが展開される。
甘ったるいバラードが連発されるわけではなく、アルバム全体のテーマは死なので歌詞もサウンドも内向的な曲が多い。
Ignorelandのように政治的な曲もある。
捨て曲無しの名盤だと思うが、敢えて良い曲を挙げるとすればMan on the MoonとNightswimmingだろうか。
カート・コバーンの自殺現場付近の状況から、彼が自殺直前に聞いていたのはこのアルバムだとされているので、NirvanaからR.E.M.を知った人はこのアルバムから聞くといい。
Automatic for the People収録曲の試聴リンク
- Drive (YouTube)
- The Sidewinder Sleeps Tonite (YouTube)
- Everybody Hurts (YouTube)
- Nightswimming (YouTube)
- Find The River (YouTube)
Automatic for the Peopleのフォーマット一覧
- Automatic for the Peopleの輸入盤
- Automatic for the Peopleの日本盤(2007年)
- Automatic for the PeopleのDVD-Audioの輸入盤(48kHz/24bitステレオと5.1ch)
- Automatic for the PeopleのDVD-Audioの日本盤(48kHz/24bitステレオとDTS5.1ch)
- Automatic for the Peopleのレコード(1992年)
- Automatic For The PeopleのMP3
- Automatic for the People – iTunes
Monster
1994年作。
前作と前々作の反動からか再び歪んだエレキギターを前面に押し出したアルバムとなった。
必殺メロディを持つ曲はないものの、What’s the Frequency, Kenneth?、Crush with Eyeliner、Star 69、Bang and Blame、I Took Your Nameなどは大衆を引きつけるものがあると思う。
Let Me Inはカート・コバーンに捧げた曲だ。
Greenが気に入ったならこのアルバムを聞いてみると良いと思う。
このアルバムではツアーを復活させ来日公演も行った。
しかしツアー中にメンバーが大病を患うなど、様々な困難があった。
Monster収録曲の試聴リンク
- What’s The Frequency, Kenneth? (YouTube)
- Crush With Eyeliner (YouTube)
- Star 69 (YouTube)
- Tongue (YouTube)
- Bang And Blame (YouTube)
Monsterのフォーマット一覧
- Monsterの輸入盤
- Monsterの輸入盤(限定盤)
- MonsterのDVD付2枚組(5.1chサラウンド)
- Monsterの日本盤(2007年)
- Monsterの日本盤(1994年)
- Monsterのレコード(1994年)
- MonsterのMP3
- Monster – iTunes
New Adventures in Hi-Fi
1996年作。
大雑把に言ってしまえばAutomatic for the PeopleとMonsterを足して2で割ったような音楽性だ。
エレキの音もあるしアコギの音もあるしピアノの音もある。
特にAutomatic for the Peopleの世界観が好きな方には是非ともお勧めしたい。
このアルバムは一般的な代表作の影に隠れてしまいがちだが、How the West Was Won and Where It Got Us、The Wake-Up Bomb、New Test Leper、Leaveなど良い曲が収録されている。
アルバム後半の曲は多少質が落ちるものの隠れた名盤といえるだろう。
E-Bow the Letterではメンバー憧れのパティ・スミスがゲスト参加している。
New Adventures in Hi-Fi収録曲の試聴リンク
- WHow The West Was Won And Where It Got Us (YouTube)
- New Test Leper (YouTube)
- E-Bow The Letter (YouTube)
- Bittersweet Me (YouTube)
- Electrolite (YouTube)
New Adventures in Hi-Fiのフォーマット一覧
- New Adventures in Hi-Fiの輸入盤
- New Adventures in Hi-Fiの輸入盤(限定盤)
- New Adventures In Hi-FiのDVD-Audio付2枚組(48kHz/24bitのステレオと5.1ch)
- New Adventures In Hi-Fiの日本盤(2007年)
- New Adventures In Hi-Fiの日本盤(1996年)
- New Adventures in Hi-Fiのレコード(1996年)
- New Adventures In Hi-FiのMP3
- New Adventures in Hi-Fi – iTunes
Up
1998年作で、ドラマーのビル・ベイリーの脱退を乗り越えて制作されたアルバム。
ビル脱退前からドラムマシーンやドラムループを取り入れるアイデアはあったようだが、ビル脱退を受けてそうせざるを得ない状況になった。
ドラムマシーンの素朴なビートにエレキやアコギ、ピアノやオーケストラサウンドをかぶせ、壮大で悲しみ溢れるサウンドを作り上げている。
またSonic YouthのノイズやSuicideのビートを連想させる瞬間もあり、実験的な作風となった。
当時のファンはあまりの変貌ぶりに戸惑った方も多いと思うし、リアルタイムでなくても彼らの代表作を聞いた後だと大胆な変化に驚かされるはず。
アップテンポな曲は数曲で、大半はミドル・スローテンポの暗い曲でキャッチーさは皆無。
だが、何回も繰り返して聞くとこのアルバムの奥が深い魅力が理解できるはず。
3人編成となった彼らの新しいサウンドも、マイケルの沈んだヴォーカルも、アルバムの世界観も素晴らしい。
名曲のオンパレードと言っても過言ではない。
New Adventures in Hi-Fiとは違った意味での隠れた名盤だ。
Up収録曲の試聴リンク
Upのフォーマット一覧
- Upの輸入盤
- UpのDVD-Audio付2枚組(48kHz/24bitのステレオと5.1ch)
- Upの日本盤(2007年)
- Upの日本盤(1998年)
- Upのレコード
- UpのMP3
- Up – iTunes
Reveal
2001年作。
前作で垣間見せた実験的な部分は消え失せ、明らかに打ち込みだとわかるようなドラムの音は減った。
90年代に築いてきた王道R.E.M.路線にシンセサイザーを織り交ぜた音楽性で、前作が好きになれなかったファンも納得するだろう。
このアルバムの最大の特徴はメロディアスなこと。
だが甘すぎるメロディが逆に仇となっていると感じるのは私だけだろうか?
今作のR.E.M.らしい壮大なサウンドと甘いメロディという組み合わせは、Automatic for the Peopleのような説得力はなく、大げさすぎると感じてしまう。
あからさまな売れ線だとは思わないが、メインストリームという言葉が頭に浮かんできて、何回も聞く気が起きない。
The LiftingやImitation of Lifeは良い曲だと思うが・・・。
Reveal収録曲の試聴リンク
- All The Way To Reno (You’re Gonna Be A Star)
- Imitation Of Life (YouTube)
- I’ll Take The Rain (YouTube)
Revealのフォーマット一覧
- Revealの輸入盤
- RevealのDVD-Audioの輸入盤(96kHz/24bitのステレオと5.1ch)
- RevealのDVD-Audioの日本盤(96kHz/24bitのステレオと5.1ch)
- Revealの日本盤(2007年)
- Revealの日本盤(2001年)
- Revealのレコード
- RevealのMP3
- Reveal – iTunes
Around The Sun
2004年作。
前作と比べて1曲で使用される楽器が少なくなりシンプルなものとなり、素朴な中にも力強さを感じさせるものとなった。
直接的な歌詞はないものの、2001年の9.11、アフガニスタン紛争、2003年のイラク戦争が大きく影響しているアルバムなのは間違いない。
メンバーはこのアルバムのことをよく思っていないようで、次作のインタビューでは失敗作であるかのような発言をしている。
2011年の解散時のインタビューではこのアルバムが不本意な出来になったため、バンド活動を続けるモチベーションになったとのこと。
可もなく不可もなくといった曲もあるが、Leaving New York、The Outsiders、High Speed Train、The Ascent Of Manなど良い曲も収録されているので、そこまで貶す必要はないと思うが。
Around The Sun収録曲の試聴リンク
Around The Sunのフォーマット一覧
- Around the Sunの輸入盤
- Around the SunのDVD-Audio付2枚組(96kHz/24bitの5.1chと88.2kHz/24bitのステレオ)
- Around The Sunの日本盤(2004年)
- Around the Sunのレコード(2004年)
- Around The SunのMP3
- Around The Sun – iTunes
Accelerate
2008年作。
ビル・ベイリー脱退後の3作を迷走と振り返り、R.E.M.らしさを追求した結果、彼らが辿り着いたのは音楽ジャンルとしてのパンクだった。
歪んだギターが主役でメロディは単純明快でキャッチー、歌詞は世の中に対する怒りや不平不満。
全11曲34分。
齢50にして若々しいアルバムを作り上げた。
と言ってしまえば聞こえは良いが、そう思うのはR.E.M.のキャリアを追いかけてきた故か。
R.E.M.というバンドの歴史を知らない人にとっては質は高いものの、ありきたりのキャッチーなロックだと感じてもおかしくないだろう。
奥深さを追求してきた反動でこのアルバムが生まれたようだで、それもありだとは思うが、R.E.M.には単純さよりも奥深さで勝負して欲しい気もする。
傑作とされているアルバムの水準には達していないものの、たまに聞きたくなるアルバムといったところ。
Greenが気に入ったなら聞いてみると良いだろう。
Accelerate収録曲の試聴リンク
- Man-Sized Wreath
- Supernatural Superserious (YouTube)
- Hollow Man (YouTube)
- Until The Day Is Done (YouTube)
Accelerateのフォーマット一覧
- Accelerateの輸入盤
- AccelerateのDVD付2枚組の輸入盤
- Accelerateの日本盤(2008年)
- Accelerateのレコード
- AccelerateのMP3
- Accelerate – iTunes
Collapse Into Now
2011年にリリースされた最終作。
ポップでハードという前作の延長線上にあるようなアルバムだが、今作の方がフォークな曲が多くそれが良いアクセントになっている。
1曲目のDiscovererがDocumentの1曲目のFinest Worksongに似ているためか、全体的な印象でもDocumentを思い出してしまう。
R.E.M.史上ベスト5に入るアルバムだとかOut Of Time以来の自信作だというメンバーの自画自賛もあるが、個人的には彼らの傑作と呼ばれているアルバムを一通り聞いて気に入ったなら次はこのアルバムをお勧めしたい。
最後の曲Blueではメンバーの原点ともいえるパティ・スミスと共演した素晴らしい曲だ。
リリースから約6か月後に解散を表明し、最後に傑作を作り上げたという充実感のもと、30年以上にも及ぶバンドの歴史に幕を閉じた。
Collapse Into Now収録曲の試聴リンク
- Discoverer
- All The Best (YouTube)
- UBerlin (YouTube)
- Oh My Heart (YouTube)
- It Happened Today (YouTube)
- Every Day Is Yours To Win (YouTube)
- Mine Smell Like Honey (YouTube)
- Walk It Back (YouTube)
- Alligator_Aviator_Autopilot_Antimatter (YouTube)
- Blue (YouTube)
Collapse Into Nowのフォーマット一覧
- Collapse Into Nowの輸入盤
- Collapse Into Nowの日本盤(2011年)
- Collapse Into Nowのレコード
- Collapse Into NowのMP3
- Collapse Into Now – iTunes
2.ベストアルバム
ベストアルバムは多数リリースされているが、初心者にはPart Lies, Part Heart, Part Truth, Part Garbage 1982–2011をおススメしたい。
ベストアルバムの他にレア曲集などのコンピレーションアルバムも多数リリースされているが、ここでは省略。
Eponymous
1988年にリリースされたI.R.S.時代のベストアルバム。
全12曲43分。
収録曲などはEponymousのWikipedia
Eponymousのフォーマット一覧
- Eponymousの輸入盤
- Eponymousの日本盤(2003年)
- Eponymousの日本盤(1998年)
- Eponymousのレコード
- EponymousのMP3
- Eponymous – iTunes
The Best of R.E.M.
1991年に特定の国でリリースされたI.R.S.時代のベストアルバム。
Eponymousとは収録曲が異なる。
詳細はThe Best of R.E.M.のWikipedia
The Best of R.E.M.のフォーマット一覧
Singles Collected
I.R.S.時代のシングル曲のA面とB面を収録したもの。
リリースは1994年。
収録曲などはSingles CollectedのWikipedia
Singles Collectedのフォーマット一覧
In Time: The Best of R.E.M. 1988–2003
タイトル通りメジャーデビューした1988年から2003年までのベストアルバム。
商業的な意味での全盛期のベストアルバムなので初心者にはおススメだ。
未発表曲Bad Dayも収録されている。
2枚組盤の2枚目にはレアな曲が収録されている。
同時にリリースされたミュージックビデオ集In View: The Best of R.E.M. 1988–2003も存在する。
In Time: The Best of R.E.M. 1988–2003のWikipedia
In Time: The Best of R.E.M. 1988–2003のフォーマット一覧
- In Time: The Best of R.E.M. 1988–2003の輸入盤
- In Time: The Best of R.E.M. 1988–2003の2枚組輸入盤
- In Time: The Best of R.E.M. 1988–2003の2枚組日本盤(2003年)
- In Time: The Best of R.E.M. 1988–2003のDVD-Audio輸入盤(192kHz/24bitのステレオと96kHz/24bitの5.1ch)
- In Time: The Best of R.E.M. 1988–2003のDVD-Audio日本盤(192kHz/24bitのステレオと96kHz/24bitの5.1ch)
- In Time: The Best of R.E.M. 1988–2003のMP3
- In Time: The Best of R.E.M. 1988–2003 – iTunes
And I Feel Fine… The Best of the I.R.S. Years 1982–1987
2006年にリリースされたメンバーが選曲と監修をしたI.R.S.時代のベストアルバム。
2枚組の2枚目はレア曲集。
DVD付のDVDには同時期にリリースされたWhen The Light Is Mine : The Best of The I.R.S. Years 1982-1987と同じ内容だ。
詳細はAnd I Feel Fine… The Best of the I.R.S. Years 1982–1987のWikipediaとWhen the Light Is Mine: The Best of the I.R.S. Years 1982–1987のWikipedia
And I Feel Fine… The Best of the I.R.S. Years 1982–1987のフォーマット一覧
- And I Feel Fine… The Best of the I.R.S. Years 1982–1987の輸入盤(2枚組)
- And I Feel Fine… The Best of the I.R.S. Years 1982–1987のDVD付輸入盤(DVDはWhen the Light Is Mine)
- And I Feel Fine… The Best of the I.R.S. Years 1982–1987の日本盤(2006年)
- And I Feel Fine… The Best of the I.R.S. Years 1982–1987のDVD付日本盤(DVDはWhen the Light Is Mine)
- And I Feel Fine…..The Best Of The IRS Years 82-87のMP3
- And I Feel Fine… The Best of the I.R.S. Years 1982–1987 – iTunes
Part Lies, Part Heart, Part Truth, Part Garbage 1982–2011
解散表明後の2011年にリリースされたベストアルバム。
2枚組で全40曲。
インディ時代とメジャー時代の楽曲が収録されており、このベストアルバムが最も入門には適している。
未発表曲が3曲収録されている。
Part Lies, Part Heart, Part Truth, Part Garbage 1982–2011のWikipedia
Part Lies, Part Heart, Part Truth, Part Garbage 1982–2011のフォーマット一覧
- Part Lies, Part Heart, Part Truth, Part Garbage 1982–2011の輸入盤
- Part Lies, Part Heart, Part Truth, Part Garbage 1982–2011の日本盤(2011年)
- Part Lies, Part Heart, Part Truth, Part Garbage 1982–2011のMP3
- Part Lies, Part Heart, Part Truth, Part Garbage 1982–2011 – iTunes
3.ライヴアルバム
ここで紹介するライヴアルバムの他にも、スタジオアルバムの項目で紹介した25周年記念デラックスエディションのディスク2がライヴアルバムとなっているのもある。
インディ時代のライヴ音源を聞きたい方には特におススメだ。
R.E.M. Live
2005年2月の公演のライヴアルバム。リリースは2007年。
Around the Sunがリリースされて間もない時期だけあって、Around the Sun収録曲が多い。
オーケストラサウンドが貧弱なのは否めないが、逆にそれが良い味を出してCDとは違う力強さを感じることができる。
当初はCD2枚組とCD2枚とDVDの3枚組とがリリースされたようだが、これを書いている2015年12月現在、2枚組は入手が難しいようなので、ここで紹介するCDは3枚組の方だ。
DVDにはCDと同じライヴ曲が収録されている。
収録曲などはR.E.M. LiveのWikipedia
R.E.M. Liveのフォーマット一覧
Live at the Olympia
2007年の6月30日から7月5日の間のライヴ音源。リリースは2009年。
2枚組で全39曲も収録されているのでR.E.M. Liveよりもこちらの方がおススメだ。
詳細はLive at the OlympiaのWikipedia
Live at the Olympiaのフォーマット一覧
- Live at the Olympiaの輸入盤
- Live at the Olympiaの日本盤(2009年)
- Live At The OlympiaのMP3
- Live at the Olympia – iTunes
Unplugged: The Complete 1991 and 2001 Sessions
1991年と2001年のMTVのアンプラグドに出演した際の音源。
リリースは2014年。
元々はフォークロックと呼ばれていただけあってアンプラグドがよく合っていると思う。
熱心なファンにはぜひ聞いてもらいたい。
収録曲などはUnplugged: The Complete 1991 and 2001 SessionsのWikipedia
Unplugged: The Complete 1991 and 2001 Sessionsのフォーマット一覧
- Unplugged: The Complete 1991 and 2001 Sessionsの輸入盤
- Unplugged: The Complete 1991 and 2001 Sessionsの日本盤(2014年)
- Unplugged: The Complete 1991 and 2001 Sessionsのレコード
- MTV Unplugged 1991のレコード(1991年のみ)
- MTV Unplugged 2001のレコード(2001年のみ)
- Unplugged: The Complete 1991 and 2001 SessionsのMP3