コンニチハ、Radioheadのトム・ヨークです。
MP3とCDはサウンド的に比較にならない。
そこは重要なポイントさ。
でも、工芸品としてのCDってほんと、最初から救いようがないもんね。
僕とスタンリー・ダンウッドで必死になってCDボックスのパッケージングを考えたりするんだけど、いつも苦労する。
今回はレコードも出るぞって言われたりすると大喜びで。
レコードって、やっぱり目で見てかっこいいんだよ
CDの一番惜しい点はそこだけど・・・
やっぱり何かしら、工芸品って呼べるものじゃないとダメだと思うな。
どんなにMP3プレイヤーがかっこよくても、棚の前を行き来して一枚取り出して、ターンテーブルに載せるっていうのとは大違いだし。
だからレコードのセールスがまた伸びてきてるんだ。
みんなレコードをかけたいわけじゃなくて、ただレコードを持っていたいのさ。(クロスビート2008年3月号から引用)
アナログやらデジタルの話が続いておりますが、そもそも何でこんな話になったかっていうと、デジタル・リマスターからだったよなあ。
アナログレコード向けにマスタリングしたものを、そのままCDに適用すると同じ音にならないそうです。
だから、CD普及前のアナログレコードしかなかった時代の作品は、リマスターするしない以前に、CD化されたときに「当時の音」が失われているから、リマスターにより「当時の音」が失われるという指摘は的外れなんじゃないかと。
今、紐解かれる「佐野元春の’80年代サウンド」の心髄
ttp://www.moto.co.jp/remaster/index.html
前回も紹介しましたが、佐野元春さんのようにリマスターで当時の音に近づけようとしている方も存在します。
だから、リマスターすると当時の音から遠ざかるわけではないようです。
まあ逆にリマスターで当時の音から敢えて遠ざかって全く違うものにしてしまう場合もありますが。
レコーディングやマスタリングをアナログでやるっていうのはエンジニアじゃないと難しい話です。
リスナーにとっては最終的なメディア、アナログレコードがCDか?ってことでしょうか。
今日はShellacの1000 HurtsをLPとCDで聞き比べてみましたが、LPの方が低音がしっかりしているし、全体的に暖かみを感じます。
CDはアタック感が強くて機械的だと思います。
特に高音。
まあ好みの問題もありますし、「気のせい」とか「思い込み」とか「ブラシーボ」とか言われれば完全否定はできません。
それに私のレコード機器は「本格的な世界への入門用」って感じですし。
レコードを高音質で聴くのは莫大な金が必要ですから、私の機器では弱いのかもしれません。
ただ音質の違いとは別にモノとしての魅力はありますよ。
トム・ヨークが言うように工芸品としてのね。
音楽の魅力って音だけじゃないですからね。
サイズが大きいからアートワークとかは迫力があります。
ただ、Radioheadの場合はCDパッケージならではの面白いことをしたことがあります。
まあ有名なことなので古いファンは知っていると思いますが、最近の若者は知らない可能性があるので紹介します。
KID AのCDの下には隠しブックレットが入っています。
ただ、初期にプレスされたものにしか付いていないそうです。
中身はメッセージ性の強そうなもの。
よくもまあこんなところに隠しますよねえ。
これはアナログレコード盤には入っていません。
私のRadioheadアナログレコードコレクション。
全アルバムは持っていません。
KID AとAmnesiacは10インチです。
In Rainbows限定盤の中身。
レコード二枚に大きなブックレット。
ケースに歌詞カードがくっついています。
CDは別のケースに移したので入っていません。
ブックレットがこれだけ大きいと、やはり迫力があります。
KID AのCDは大きさ比較用。
KID A再生中。
やはりCDと違ってレコードが回る様子は絵になります。
まあレコードもCDもMP3も一長一短だと思います。
BGMとして聞くならMP3は本当に便利です。
スピーカーやオーディオ機器と睨めっこしながら音楽を堪能するならレコード。
中間点はCDでしょうか。
確かにレコードは格好良いですし、モノとして持つのは最高だと思います。
でもCD収集もいいと思います。
デジタルもアナログも一長一短ということで。
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