音質ブログになりつつあると思う今日この頃です。
まあ最近のバンドの大半は退屈ですし、昔のバンドについてはネタ切れですし、これしか書くことがありません。
今日は前回のオリジナル盤レコードとリマスターCD(序章)の続きで、Patti Smith / EasterのリマスターCDとオリジナル盤アナログレコードの聞き比べです。
ですが、私が持っているのは「真のオリジナル盤」ではないかもしれません。
マトリクスという製造番号のようなもので見分けるんですが、それが刻印されていないんですよ…
カタログ番号はオリジナル盤と同じなんですけどねえ。
まあ「真のオリジナル盤」ではなくてもオリジナル盤と同じ仕様ということで、「オリジナル盤」と呼んでしまいましょうw
マトリクスとかスタンパーとかラッカー盤とかメタルマザーの説明は省略するので興味のある方はググってください。
Easterのオリジナル盤とリマスターCD。
わき毛見せジャケットもこれだけ大きいと迫力があります。
CDのジャケットと色合いがかなり違います。
オリジナル盤の方が鮮やか、CDは手を抜きすぎだとしか思えません。
これもオリジナル盤の魅力ですね。
このジャケットが本物なんだとw
カタログ番号はAB4171で、Arista Recordsの78年本国US盤です。
マトリクスは上述したとおり刻印されていません。
そのかわりMichelangelo was a niggerとの文字が彫られていて、その上から線が引かれて消されています。
解読するのに苦労しました。
水色のスリーヴ、インナー付きなんですがこれだけでは真のオリジナル盤かは不明です。
スリーヴは年代モノのためか色あせていますw
海外サイトだとLight Blueと紹介されていますけど、これはもうLight Blueとは言えないなw
これが経年劣化というやつです。
マスターテープもこんな風に劣化していくわけです。
それに対するリマスターCDです。
パティ・スミスの作品は96年にリマスターされて再発されました。
ですから96年以降に新品を買った人はリマスター盤です。
私が所持しているのはカタログ番号BVCA-7396の日本盤です。
というわけでオリジナル盤を再生中。
頑張れDL-103。
それと同時にCDを再生してアンプのスイッチを切り替えながらヘッドホンを使って聞き比べてみました。
オリジナル盤とリマスターCDは全くの別物です。
思い込みとかブラシーボという言葉など不要なほど違いすぎます。
相変わらずCDは音が飛んでくるような感じです。
オリジナル盤を聞いた後にCDを聞くと、スネアとハイハットの音がやたらと目立っていてうるさいです。
高音がキンキンしすぎていて不自然な気がします。
明らかにパティの歌を邪魔していると思います。
ただ、それがクリアな高音だと評価する人もいるでしょう。
それに対するオリジナル盤レコードはCDみたいにキンキンしていませんし、音のバランスが自然な感じがします。
パティの歌もリアル。
低音もぶ厚くてしっかりしています。
ただ、それが籠った音だと酷評する人もいるでしょう。
だからまあ、結局のところ音質なんて好みの問題なんですよ。
ですが、やっぱり「これが当時の音だ。」と考慮するとオリジナル盤の方が圧倒的有利なわけでw
これをリアルタイムで聞いていたであろうSonic Youthのサーストン・ムーアや、パティ信者だったR.E.M.のマイケル・スタイプなんかはCDを聞いたら「なんだこりゃあ」と思うでしょう。
それほど別物です。
私はやっぱりオリジナル盤の音の方が好きです。
これを聞いた後ではCDは聞けないですね。
Because the Nightなんて本当にいい音していますよ。
ただRock N Roll Niggerは音が割れてるんですよね…
最初はレコード特有のノイズだと思っていたんですが、ギターとパティの歌が割れているのがわかりました。
これは本人が意図したことなんでしょうか?
確かにエネルギッシュな曲だから意図していたとしても不思議じゃないとは思います。
ただこのEasterはアナログレコードにしては音圧が高いんで、単純に失敗したんでしょうか?
まあそういうわけで、パティ・スミスのEasterのオリジナル盤アナログレコードと96年リマスターCDは全くの別物です。
オリジナル盤当時の音に近づくことを目的としたリマスターではないと思います。
本来ならリマスター前のCDも聞き比べるべきなんでしょうが、そのためだけに中古を買うために1000円近く使うのも馬鹿らしいんでやめましたw
たぶん、オリジナル盤ともリマスターCDとも違うどっちつかずの酷い音だと推測してしまいますけどね。
だからパティ・スミスのEasterは、現在では「当時の音」が失われているといっていいでしょう。
次回はMetallicaのMaster Of Puppetsです。
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