Nirvana / In Uteroの30周年記念盤とリマスター

Nirvana In Utero 90年代オルタナ
Nirvana In Utero

コンニチハ、スティーヴ・アルビニです。

俺の個人的な満足度からするとね。
あのレコード(NirvanaのIn Utero)には俺自身が関わっていたから、あの作品をすごく身近なものに感じてたんだよね。
いじったりする前のほうがいいサウンドだって気がしたよ。
ニルヴァーナが完成品を送ってくれたときにはすぐ聞いたけど、あのマスタリングの具合にはガッカリしたよね。(スティーヴ・アルビニ ロッキングオン2002年5月号)

スティーヴ・アルビニのページ(プロデューサーのコーナー)を更新しました。
次はBig Blackなどのバンドのページを修正するつもりです。

アルビニといえばNirvanaのIn Uteroですが、そろそろ30周年記念でいろいろとリリースされるそうです。

ニルヴァーナ『イン・ユーテロ』30周年記念エディション10/27発売。スーパー・デラックス・エディションには未発表音源53曲を含む全72曲を収録

アイキャッチ画像は私のIn Uteroコレクションですが、さすがにもういいかなあという気分になってきます。
ライヴ音源は気になりますが、スーパーデラックスエディションは高額すぎるので買いません。

アルビニのページ更新のため、20周年デラックスエディションで公開されたNirvanaに宛てたアルビニの書簡の日本語訳を見るために久々に20周年デラックスエディションを手に取りブックレットをパラパラめくりながらたまに見るのはよいものだと思いましたが、頻繁にみるものではないし、今回はいいやと。

ただ、主役の本編のリマスターを担当するのがBob Westonというのが気になります。
ボブ・ウェストンは長らくアルビニのスタジオでエンジニアとして働いていたはず。
In Uteroでもエンジニアをつとめ、レコーディングスタジオに実際にいた数少ない人物の一人でもあります。
現在はアルビニの元を離れChicago Mastering Serviceを立ち上げて独立しているようです。
また、彼はアルビニのバンドのShellacのメンバーでもあります。

20周年記念のときはSteve Rookeという有名っぽいけど当時の当事者ではない方でしたから、今回のボブ・ウェストンが実際にレコーディングに関わった者としてどのようなサウンドに仕上げるか気になります。

何回も書いている気がしますけど、In Uteroはアルビニがミックスを終えた後にバンドの意向でHeart-Shaped BoxとAll Apologiesの2曲だけリミックスされているのは有名な話ですが、結局のところ全ての曲がマスタリングの段階で大幅に音質が変更されています。
当のアルビニは、バンドが最終的に満足することが最も大事なことなのは理解していたものの、冒頭のインタビューどおり当時の本音は自身のサウンドを大幅に変えられたことをよく思っていなかったようです。

そういうわけで、In Uteroには幻の真のアルビニ・ヴァージョンが存在します。
ただこれはバンドが気に入っていないので私はリリースすべきではないと思ってきましたが、リマスター再発ビジネスの最後の切り札としてリリースしてもよいのではないかと思うようになりました。
ファンとしても気になるところです。

アルビニ・ヴァージョンはブートでは出回っていると聞いたことがありますが本物かどうかは不明ですし。
ヒントとなるのは20周年記念時に収録されたHeart-Shaped BoxとAll Apologiesのオリジナルアルビニミックスヴァージョンでしょうか。
ただこれもマスタリングの段階でアルビニサウンドから大幅に変えられている可能性はあります。

で、今回のボブ・ウェストンはどうでますかね?
真のアルビニ・ヴァージョンの再現を期待したいところですが、彼も「バンドが最終的に満足することが最も大事なこと」と発言したこともありますし、仮にやろうと思っても障害は多いと思いますし、たぶん無難なサウンドに落ち着くのではないかと思います。
ただ、音圧主義的キンキンサウンドにはならないと思います。

私は10インチ付きLPを予約はしましたが、入荷は不透明なので無事に入手できることを祈っております。

そういえば、Nevermindの30周年記念盤のリマスターについて思うところを書こう書こうと思っていましたが数年経ってしまいました。
今では30周年記念リマスターについてどんな感想を抱いたのかすら覚えていません・・・

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