NINのHesitation MarksのAudiophile Masteredとアルバムを聞いた感想

先日、Nine Inch Nailsの新作Hesitation Marksがリリースされました。

私はオフィシャルサイトのnin.comでアナログレコードを予約していたんで、オフィシャルサイトでアルバムのデジタルデータをダウンロードできる権利がありました。

それでオフィシャルサイトに行ったんですが、アルバムは2つのヴァージョンに分かれていました。
通常ヴァージョンとAudiophile Masteredというヴァージョンです。

audiophileというのはオーディオマニアとかそういう意味です。

どうやらnin.comでHesitation Marksを購入しないとAudiophile Masteredはダウンロードできないようです。

今日はこのアルバムの音質とアルバムそのものの感想です。

Audiophile Masteredについてはオフィシャルtumblrで語っております。
nine inch nails: hesitation marks (audiophile mastered version)

私は長文英語が面倒なんで訳しておりませんが、さらっと目を通した限りだとLoudness War(音圧競争、音圧主義)を意識しているようです。

分かりやすいのは日本の記事。
NIN新作「Hesitation Marks」は「オーディオおたく専用バージョン」も発売

Loudness War(音圧競争、音圧主義)についてはマスタリング、リマスター関連の話題でこのブログで散々書いてきましたが、まさかNINがアンチ音圧主義的行動を取るとは少し驚きましたが、やはり嬉しいです。。
今までの作品は音圧が高めでしたから。

やはり音圧至上主義の時代は終わりつつあるのでしょうか。

私は通常ヴァージョンとAudiophile Mastered共にWAVをダウンロードしましたが48kHz/24bitでした。

Reznor is listening-Hesitation Marks offered in “audiophile” versionでは曲の波形がアップロードされておりますが、実は波形で見るとAudiophile Masteredも音圧高めに見えます。

ですが実際に出ている音はどうでしょうか。

こういう聞き比べにはfoobar2000のabxテスト機能を使用すると違いが分かりやすいです。

foobar2000のabxテストその1

無料ソフトでできるんでおススメです。

foobar2000のabxテストその2

今回の場合ですとPlay Aで通常ヴァージョン、Play BでAudiophile Masteredが再生されます。
これで聞き比べれば、どんなに鈍い人でも違いは良く理解できると思いますよ。

通常ヴァージョンは典型的な音圧主義だということが良く分かります。
Audiophile Masteredと比べると音が飛んでくる感じがしますし、高音が印象的な薄っぺらいキンキンサウンドで、聞いていて疲れる音です。

Audiophile Masteredの方が長時間聞いていても疲れませんし、低音の厚さが印象的です。

まあでもこのご時勢、Audiophile Masteredはこもった音がするから嫌だという人は多いと思いますよ。
少し前のマイブラのアルバムでもそうでしたし・・・。

オフィシャルでは2つのヴァージョンの優越はないようなことを言っているようですが、私はAudiophile Masteredを強くおススメします。

音質の話はこれぐらいで、肝心のアルバムの音楽性についてです。

まだ10回も聞いていないと思いますが、現時点では正直言いまして私の中ではNINの全アルバム中では下から2番目という位置づけです。
How to Destroy AngelsのWelcome Oblivionの方がよいです。

まあ決して駄作とは思っていませんし、良い曲も入っているんですが・・・。

Hesitation Marksはエレクトロポップの要素が多い気がします。
それにどうも馴染めません。
EverythingやSatelliteは聞いていて厳しいものがあります。
Runningも微妙かなあ。

王道NINサウンドもいたるところに散りばめられていますけど、Find My Wayは聞いたことあるようなメロディですし、All Time LowはCloserみたいだなあとネガティブなことを考えてしまいます。

Various Methods Of EscapeとI Would For Youは良い曲だと思います。

そういうことで音質は最高、音楽性は悪くはないけど他のアルバムと比べると・・・ってことで終わります。

コメント

  1. くじら より:

    こんばんは。
    私もNINの新譜にはいまのところ馴染めていません。
    ジャケットがTDSを彷彿とさせているので期待していたのですが、暗いエレポップという印象で好きになれません。
    フジロックで演じたCopy of aやCame Back HauntedもLIVEでは良かったのですが、音源を聴くとこんなもんかという感じですし。
    音質のことは詳しくないのでよく分かりませんが、NINのような音楽性でもLoudness Warを意識というのは意外に感じました。

  2. Hyottoko より:

    くじらさんもエレポップという言葉が浮かびますか。
    複雑な思いもしますが、取り合えず単独来日にして欲しいとは思っています。

  3. audio1697 より:

    初めまして。
    NIN.COMでデラックスCD+ダウンロードで購入したものです。
    まだ、CDは手元にありませんが、とても聴きやすくてほぼ毎日聴いています。

  4. Hyottoko より:

    こちらこそはじめまして。
    先日オフィシャルストアからアナログレコードが届きました。

    私の感想は上述のとおりです。
    トレントの新境地と言われれば理解はできるのですが、まあ好みの問題もありますし・・・

  5. TMNN より:

    初めまして。
    グランジ・オルタナのページ楽しませてもらいました。
    NINとは関係ないのですが、Black Flagが再結成してアルバムもリリースしたみたいです。
    ヘンリー・ロリンズは参加していないようですが…

  6. ee より:

    2009年からこちらのブログを読ませていただいた者です。Hyottokoさんがこちらで紹介してくださった音楽には良いと思えるものが本当にたくさんあり、自分が本当に好きな音楽をたくさん見つけることが出来ました。
    更新がしばらく止まっているようなのですが、お体お変わりございませんか?
    また良い音楽をこちらでご紹介いただける日を楽しみにしています。

  7. Hyottoko より:

    こちらこそはじめまして。
    あの再結成にはネガティブなイメージしかわきません。
    残念です。

  8. Hyottoko より:

    長年のご愛顧ありがとうございます。
    放置した理由は今日の記事に書いたとおりですが、健康ではないです。
    そのうち手術するかもしれません。
    ペースは落ちましたが、やる気はまだ残っていますんで、たまに見に来ていただければ嬉しいです。

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