コンニチハ、My Bloody Valentineのケヴィン・シールズです。
(Lovelessのリマスター盤は)最近のCDと同じような感じで音をただ大きくし過ぎているわけじゃない。
音を大きくしたことで犠牲となる部分が出てくるんだ。
僕はそれが嫌だったからできる限り音を上げても、その分、他の情報が潰されてしまうことが起こらないようにした。(Sound & Recordings2012年6月号より。)
相変わらず音楽業界は音圧至上主義に毒されている感がありますが、今日は今更ですがMy Bloody ValentineのLovelessのリマスターの感想です。
Lovelessについてはこんな噂があるようですね。
マイブラ「Loveless」2枚組リマスター盤、Disc1とDisc2が逆?…ノイズの指摘も
クロスビート2012年8月号でも取り上げられていました。
肝心の過去にリークされた2008年のリマスター音源は聞いたことがないんで私には何とも言えないところですが、分析からするとやはりDisc1がハーフインチでDisc2がDATなんじゃないっすかねえ。
Foobar2000のABXやReplaygainを使用して音を聞き比べたところ、上記のサイトに書かれていることと同じような印象を受けました。
最も音が大きいのがDisc1、次にDisc2、最後に旧盤です。
Disc1とDisc2を聞き比べてみると、Disc1の方がパワフルな感じがします。
ただ音の大きさを揃えて聞き比べると違いは大きくないです。
Disc2と旧盤を音の大きさを揃えて比べると、違いは殆ど感じられませんでした。
わずかにDisc2の方が強い音かなあというぐらいで、明らかに違うという確証をつかめないというか。
ですから、Disc1は旧盤と比べて音質に違いがある、Disc2は旧盤の音の大きさを上げただけという分析は正しいかと思います。
まあDisc1と旧盤の音質は「大きな違い」とまではいえないかと思いますが。
どれが好きか?と問われれば、Disc2ですかねえ。
Disc1も捨て難いんですが。
まあ、CDはどれも音の大きさを揃えて聞くと大差は無いんで、レコードが一番好きだということで。
Primal ScreamのScreamadelicaのリマスターと同様に、ケヴィンの音の大きさを程よく上げて音質を大幅に変えない美学といいましょうか。
それは素晴らしいと思います。
だから、現代的な音圧至上主義的キンキンサウンドを期待する人はこのリマスター盤を購入する必要はないと思います。
それとは対照的に、Isn’t Anythingのリマスターはかなり音をいじっています。
メディアのインタビューではLovelessのことばかり聞いているんで、Isn’t Anythingについてケヴィンの意図は良くわからないです。
まあ音を大幅に変えているとはいえ、キンキンサウンドにはなっていないです。
音の大きさを揃えて聞くと、高音を強調しているのは寧ろ旧盤の方では?とも思います。
今日はこの辺で。
コメント
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1991年に歴史的なロックアルバム"Loveless"…