Metallica / Kill ‘Em AllのUSオリジナルレコードとCDのリマスター歴

コンニチハ、Metallicaです。

「1stアルバムのタイトルはMetal Up Your Assとして、ジャケットは便器から剣を持った手が出ているものにしたかったのですが、レーベルに反対されたのでKill ‘Em Allとすることにしました。」

‘emってThemの省略形みたいなもんだから、Kill Them All、奴等は皆殺しって意味でしょう。

今日はMetallicaのKill ‘Em Allと音質の話です。
ウチのサイトに来るような方はMetallicaをどう思っているのかなあと疑問に思うときもありますけどw


以前オリジナルレコード盤とリマスターCD(Metallica / Master Of Puppetsを聞き比べ)で紹介したように、Master Of PuppetsのUKオリジナル盤の音が完全にCDを凌駕していてとても素晴らしかったので、他のアルバムも揃えてみようと思っていたところ、Kill ‘em Allのオリジナル盤を発見しました。

Master Of PuppetsはUK盤という微妙なものでしたが、Kill ‘Em AllはUS盤を入手できました。
なぜUS盤の方が良いのかというのはいずれまた。

今日も長くなるので先にCDと比較した感想を書きます。
比較したCDは88年のリマスター盤です。

これもかなり違います。
オリジナルレコードと比べてCDはミドルを絞ってドンシャリにして低音が弱くなったという感じです。

だからCDの方がギターはザクザクしていて如何にもスラッシュメタルって感じですが、逆に言えばギターがシャーシャーしていると。

ミドルを絞っているためか各楽器の解像度や分離度はオリジナルレコードに劣ります。
全体にかかっていたリバーブもドンシャリにしたためか弱まっています。

ドンシャリっていうのは低音と高音を強くしてミドルを弱くすることなんですが、今回のレコードと比べてCDの方が低音が強いってことはないです。
むしろ弱くなっているというか。

CDの方が薄っぺらい感じがしますし、全体的な迫力はレコードに軍配が上がりました。

そういうわけで、好みが分かれそうな違いでした。
オリジナルレコードと比べると、イコライザーをかけ過ぎって気がしました。
まあ薄っぺらくてもドンシャリが良いって人はCDに軍配を上げるでしょうが、私はオリジナルレコードの方が良いと思います。

初期のMetallicaはMegaforceというインディ・レーベルから作品をリリースしていました。
USオリジナル盤とはその頃のレコードです。

超簡単なKill ‘Em Allの歴史です。

83年、MegaforceがKill ‘Em AllのレコードとCDをリリース。
レコードのマスタリングはJack Skinner、CDのマスタリングはAlex Perialis。
見事にマスタリングをした人が違うというw

その後MetallicaはElektraというレーベルに移籍し、Kill ‘Em Allの原盤権もElektraに移ったようで、88年に新たなマスタリングを施してCDを再発しています。

マスタリングはBob Ludwig、現在では有名な方です。
Nine Inch NailsのThe Downward Spiralのリマスタリングも彼ですし、最近だとSoundgardenのTelephantasmも手がけています。

95年、Elektraがリマスター盤を再発しています。
マスタリングはGeorge Marino。

その後のことはよく調べていないんですが、2010年のリマスターまではそのままだったのかな?
だから現在までに最低でもCDは3回リマスターされています。

83年のMegaforceがリリースしたCD盤は、時代的に考えてデジタルマスタリングの技術が確立されていないっぽいですから音質的には大したことないんだろうなあと思ってしまいます。
ただ、生産量が少ないようで中古では超高額で取引されています。

大半の人が所持しているのは88年か95年のリマスター盤でしょう。
私が所持しているのは88年のリマスター盤です。

Metallica / Kill 'Em AllのUSオリジナルレコードのMegaforceのロゴ

今回購入したKill ‘Em AllのMegaforce時代のレコードはカタログ番号MRI 069です。
目印は写真のようなロゴでしょうかね。

Metallica / Kill 'Em AllのUSオリジナルレコードのB面の収録曲

反対側にはImportがレコードの流通を手がけていると書いてあります。
また、Kill ‘Em Allは元々Metal Militiaまでの10曲なんでAm I Evil?とBlitzkriegの2曲は収録されていません。

この2曲はElektraが88年に再発したときに収録されました。
日本のキル・エム・オールのWikipediaには、CD化に伴い収録されたようなことが書いてありますが83年にCDもリリースされていたんで、まあ間違いです。
現在の盤には収録されているのかはよく知りません。

話を戻すと、MRI 069にも色々と種類があります。
検証した結果、私が購入したのは残念ながらマトリクス1の真のオリジナル盤ではありませんでした。
マトリクス4だそうです。
Megaforce USA 1983, second label with matrix MRI069 & inner sleeve

見分け方としては、マトリクス1と2の盤にはMegaforceのロゴの下にMegaforceの住所の記載されていますが、私のには記載されていませんでした。

Metallica / Kill 'Em AllのUSオリジナルレコードの盤の記載

Kill ‘Em AllのCD一覧はKILL `EM ALL – CD Albums.、レコード一覧はKILL `EM ALL – LP Albums.を見て下さい。
このサイトは最近は更新が止まっているようですけどトップページはMetallipromoです。

そういうわけで、Kill ‘Em AllのUSオリジナルレコードは88年のリマスター盤と比べると全く違う音がします。
私はオリジナルレコードの方が良い音だと思います。
95年と2010年のリマスター盤は聞いたことないんでわかりません。

やはり、Metallicaマニアなら初期のアルバムはオリジナルレコードを一度は聞いてみるべきだと思います。
Metallicaファンはレコードに興味がある人が少ないようで、あまりプレミア化しておらず、1000円台で買えると思います。

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