Pearl Jam (パール・ジャム)

Pearl Jam 24曲 (You Tube)

Pearl Jam (パール・ジャム)の概要

Pearl Jamの結成は90年に、カリフォルニア州サンディエゴで活動していたエディ・ヴェーダーが、Green River~Mother Love Boneで活動してきたストーン・ゴッサード、ジェフ・アメンの二人と、マイク・マクレディが製作したデモを聞いたのがきっかけ。

エディがシアトルに移住し、活動が始まった。意外なことにエディはシアトルの人間ではない。

デモを仲介したのは元Red Hot Chili Peppersのジャック・アイアンズだった。

91年にリリースされたデビューアルバムTenの大ヒットとグランジ・ブームによりNirvanaと共に世代の代弁者として祭り上げられる。

エディとカートの似たような生い立ち、チケットマスター闘争(詳しくはロックで社会問題を考える会)などのアンチ商業主義的思想、成功による混乱などNirvanaとの共通点が目立つが、両者の違いもいくつかある。

まずは、Pearl Jamは何かと批判されたということ。

音楽性は「70年代のレトロなロックを焼き直しただけ、単なるクラシック・ロック」と非難された。

また、ブームが始まってからオルタナティヴなことをやりだしたとか、オルタナ便乗バンドなどと咎められたこともあった。

パール・ジャムやアリス・イン・チェインズみたいなバンドはオルタナティヴの波にのっかった、ただの操り人形だ。

ヘアスプレーやコック・ロック(男根主義ロック、80年代の主流だった商業的なヘヴィメタル)に何年もいたのが、突然髪を洗うのをやめてネルシャツを着始めた。

わけが分からないよな。

カート・コバーン / CROSSBEAT1995年2月号から引用

実際のところメンバーの中には、Pearl Jam以前は80年代メタル風のことをしていた者もいる。

だが、Pearl Jamを非難していたカート・コバーンとは最終的に和解した。

Nirvanaとの最大の違いは急激な成功による混乱や大衆からの期待などに折り合いをつけ、生き残ったことだろう。

詳しくはPearl Jamと成功大衆の期待がアーティストに与える影響を読んで欲しい。

例えば僕が自分の気持ちを正直に歌ったらそこにストーカーが待っているという・・・

そんな状況の中で、とにかく僕は僕らのバンドは何が何でも生き残らなくてはいけないと思った。

それが最優先だったんだ。

そのために、ハイプから逃れるために少し後ろに下がったんだ。

でもこうやって振り返ってみると、本当に「生き残った」んだ、ってそう実感するんだ。

エディ・ヴェダー / rockin’on2005年5月号から引用

もしカート・コバーンが生き残り、エディ・ヴェダーが自殺していたら、Pearl Jamはどのように評価されていたのだろう?と思ってしまう。

カート自殺後は、オルタナ代表という大衆の期待に応えるかのような活動をしてきた。

詳しくはカート死後のシアトル・バンドオルタナ代表バンドの動向とオルタナの敗北を読んで欲しい。

大衆の重圧から解き放たれた後は肩の力が抜けた感があるが、気に食わないことにはハッキリNO!という姿勢は相変わらず。

高額な海賊盤を販売している業者対策として、各公演2枚組の格安なライヴアルバムを何十枚とリリースして話題になった。

元々、自分たちの意図は、72枚のライヴアルバムをリリースすることじゃなかったんだ。

最初のアイデアは自分たちのライヴ音源を自分たちのホームページ上で販売するってことでさ。

みんなが海賊盤に40ドルも払っているんだったら、自分たちで10ドルのCDをだそうと思ってて。

(ストーン・ゴッサード / クロスビート2003年5月号から引用)

2000年代はアルバムの内容、活動内容共に反ブッシュ政権を打ち出した政治的なものが目立った。

しかし、ブッシュ政権が終焉をむかえ、オバマ政権が誕生した後にリリースした9thアルバムBackspacerでは、ポジティブで陽気なサウンドを展開。

本当に肩の荷が下りた気分だった。

いい加減パール・ジャムが、クソ忌々しい政府のことや、崩壊に向かう世界について歌わずにアルバムを作ってもいい頃だよね(笑)。(CROSSBEAT2009年11月号から引用)

サウンドは2006年のセルフタイトルの8thアルバムから単純でアグレッシブな方向に進んでおり、円熟して行く他のベテランバンドと違い、新人バンドに戻ったかのようだと言われる。

オルタナティヴの代表だとかジェネレーションXの代弁者などという大衆の期待や、政治的なバンドという世間のイメージから解き放たれ、今後も自由に活動を続けていくのだろう。

関連リンク


Pearl Jam (パール・ジャム)のアルバム紹介

おすすめアルバム

デビューアルバムにしてバンドを世代の代弁者に祭り上げた名盤。

2ndアルバムのVSは批判もあるがおすすめしたい。

2000年代の傑作は9.11や戦争を始めたブッシュ政権に影響されたRiot Act。

その他のアルバム(時系列順)

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