Hole (ホール) Courtney Love (コートニー・ラヴ)

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Hole (ホール) Courtney Love (コートニー・ラヴ)のアルバム紹介

Hole (ホール) Courtney Love (コートニー・ラヴ)の概要

Hole 14曲(You Tube)

コートニー・ラヴのミュージシャンとしてのキャリアは、80年代にFaith No Moreのヴォーカルを勤めたり、L7やBabes In Toylandのメンバーとつるんでいたことがあったが、89年にLAでHoleを結成した。

古い話だよな。お互いにLAのレコード店なんかで配るフリーペーパーにメンバー募集の広告を出していたんだ。
ガンズ・アンド・ローゼスみたいなバンドのメンバー募集ばかりの中で彼女のに興味を持って俺から連絡した。
(Hole / エリック・アーランドソン / ミュージックライフ1995年4月号)

Holeをライオットガールに組み込むかは議論が割れそうなところではあるが、コートニー自身はかなりのフェミニストのようで、彼女のインタビューを読んでいると、女性だからといって見下されることを嫌悪しているかのような発言が目立つ。

時代は自由になりつつあるとか言われるけど、とんでもないNFL(アメリカンフットボール)の世界よ。
大リーグなみの完全な男社会なの。
未だに女は医者と結婚するか、看護師になるものだと教えられている。
もしくはチアリーダーになってフットボール部の主将とデートする、とか。どうかしてるわ。
(コートニー・ラヴ カート・コバーン・トリビュートから)

Hole結成後はシングルをリリースし、1991年9月に1stアルバムPretty on the Insideをリリース。
90年頃から何度か会っていたカート・コバーンとは1991年11月頃から実質的に交際を始めている。

Holeの不幸なところは、カート・コバーンとコートニーのゴシップ記事ばかりが注目され、音楽的に正当な評価を受けてこなかったことだ。
特にカート自殺直後にリリースされた2ndアルバムLive Through Thisは傑作だったにもかかわらず、カートの自殺という大きな出来事にかき消されてしまった感がある。

あのアルバムは批評家にも受けが良かったけど、カートの一件があったせいで売れなかったのね。
それが今じゃ、みんなのお気に入りよ!

あたしはビリー・コーガンみたいに昔の恨みをグチグチいつまでも抱えているのは嫌なの、特に一般大衆に対してはね。
でもホント、信じられないわよ!
今じゃみんな(Live Through Thisが)大好きだっていうんだから!
気に入ってくれてるし、とても愛着を持ってくれてるの。
(コートニー・ラヴ / クロスビート1999年5月号)

その後、Holeのべーシストがドラッグ死してしまうという出来事があったものの、コートニーは女優業を活発化させるなどし、1998年には3rdアルバムCelebrity Skinをリリース。
以前のようなコートニーのシャウトはなりを潜め、歌やメロディに比重を移すという進化を感じさせるアルバムとなった。

2000年代に入ると、コートニーに対しては彼女自身の音楽活動に関係のない、逮捕や入院や裁判などという報道が増えていった感がある。
中でもインパクトが強かったのはNirvanaの未発表曲を巡って元Nirvanaのメンバーと対立したことだ。
詳細はNirvana(ニルヴァーナ)を読んで欲しい。

Hole自体は2002年に解散してしまう。
ホール、解散(barksのニュース)

Hole解散後、コートニーは2004年にソロアルバムをリリース。
この頃になると、コートニーは単なるお騒がせセレブと化してしまった印象を受けてしまう。

2009年にはHole再結成を宣言し、2010年にアルバムをリリース。
しかし、以前Holeに在籍していたことがあるメンバーはコートニーのみで、1989年のHole結成から2002年の解散まで、コートニーと共にHoleで活動してきたエリック・アーランドソンが参加していないことには驚かされた。

案の定、エリックはコートニーが勝手にHoleを再結成したことについて快く思っていないようだ。
[クロスビート特選ニュース] 再結成ホールの新作、完成

その後はCelebrity Skin期のメンバーでの再結成を画策したりと、各メンバーとも再結成する意思はあるようだが2020年現在は実現していない。

関連リンク


Hole (ホール) Courtney Love (コートニー・ラヴ)のアルバム紹介

1.Holeのスタジオアルバム

Pretty on the Inside

91年にリリースされた1stアルバム。
プロデューサーはSonic Youthのキム・ゴードンが手がけている。

自らの売春婦の経験を歌っていると思われるTeenage WhoreやBabydollなどの歌詞が衝撃的。

音楽的には、一言で表してしまえば初期のL7やBabes In Toylandのような音。
元々コートニーはそれらのバンドのメンバーとつるんできたので、単なるフォロワーとは言えないだろう。

後期のHoleのような親しみやすいメロディはなく、当時のUSインディバンドらしい重苦しいサウンドと初期衝動がこめられたコートニーのシャウトが特徴だ。

日本盤はリリースされていたがamazonでは取り扱いがないので、自力で中古屋などで探して欲しい。


Live Through This

1994年にリリースされた2ndアルバム。
上述したとおりカートの自殺直後にリリースされたため、あまり話題にならなかった面もあるようだ。

「これを生き抜け」というアルバムタイトルが今となっては虚しく響いてしまう。

コートニーによると、「パンクロックレコードはもういいと思ったから、メロディアスでハーモニーのあるものにした。」とのこと。
その言葉どおり、ハードな曲もメロディが良いし、Miss WorldやAsking for Itのように静かな曲もあり、単純なパンクバンドからの脱却に成功している。

Live Through Thisを最高傑作に挙げる人は多いだろうし、ハードな面とポップな面のバランスが素晴らしいので初心者にもオススメだ。

Live Through Thisの日本盤(1994年)

Live Through This – iTunes Store


Celebrity Skin

1998年の3rdアルバム。

Smashing Pumpkinsのビリー・コーガンの力を借りたり、コートニーが本格的に曲作りについて勉強したりした結果、従来のHoleとは全く違うアルバムとなった。

Live Through This以上にメロディアスになり、従来のような荒々しさや鋭く尖ったようなサウンドではなく、入念に作りこまれた洗練されたサウンドとなった。
ヴォーカルもコートニーがシャウトする部分はほとんどなく、綺麗に歌い上げるように変化した。

メロディアスでポップな普遍的なロックといったところか。

バンドとして成長したことを証明する見事なアルバムで、Live Through ThisよりもCelebrity Skinの方が好きだという人も多いだろうが、従来のファンはセルアウトしたと非難しそうなアルバムでもある。

Playing Your Songはグランジムーヴメントについて歌った曲。

Boys on the Radioに関して日本のHoleのWikipediaにはカート・コバーンに捧げた曲と書かれているが、クロスビート1998年8月号のインタビューによるとイヴァン・ダンドゥ、ブライアン・ウィルソン、ジェフ・バックリィに捧げた曲とのこと。

日本盤の再発履歴からして、人気という面ではこのアルバムがナンバーワンだろう。

Celebrity Skinの日本盤(2008年 SHM-CD)
Celebrity Skinの日本盤(2006年)
Celebrity Skinの日本盤(2004年)
Celebrity Skinの日本盤(1998年)

Celebrity Skin – iTunes Store


Nobody’s Daughter

2010年にリリース。
上述したようにコートニーはHole名義を復活させたが、コートニー以外のメンバーは一新されている。

音楽的には従来のアルバムの延長線上にあり真新しい要素はないものの、「死んだと言われるようになったロックを復活させる」と意気込んでいた前作America’s Sweetheartと比べると内向的で、コートニー自身の苦悩を反映したようなサウンドとなった。
「親なき娘」というタイトルからして、娘の親権を法的に失ってしまったという重大な出来事の影響が強いのかもしれない。

リリース当初は数回聞いただけでダメ出ししてしまった記憶があるが、あらためて聞いてみると十分及第点に達しているアルバムだと思う。
アコギをバックに歌うNever Go Hungryの歌詞とメロディに勇気づけられる女性も多いのではないだろうか。

ゴシップ報道が多く、アルバムを制作にあたって毎回のように作曲面で部外者の協力を得ているものの、純粋にミュージシャンとしてのコートニーはもっと評価されても良いと思う。

Nobody’s Daughterの日本盤(2010年)

Nobody’s Daughter – iTunes Store


コートニー・ラヴのアルバム

America’s Sweetheart (Courtney Love)

Hole解散後の2004年にリリースされたコートニーのソロアルバム。

エミネムに対して批判的なことを歌ったり、性的な歌詞も多く、コートニーが好き放題やった印象を受ける。

サウンド面はHoleの延長上にあるが、Celebrity Skinと違って攻撃的でハードになった。
ガレージ系のバンドを意識して制作したようだ。

歌詞とサウンド共にパワフルなコートニーは健在だと証明するようなアルバムとなった。
ハードでポップでストレートなロックが好きな方にはオススメしたい。

個人的にはコートニーも王道路線を歩むようになってしまったと醒めてしまったような記憶があるが、改めて聞いてみるとそれなりにエネルギッシュだと思う。

America’s Sweetheartの日本盤(2004年 CCCD)

America’s Sweetheart – iTunes Store


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