Soundgarden / Ultrameaga OKの2017年リミックス盤

Soundgarden / Ultramega OKのリミックス盤 90年代オルタナ

去年からリリースされてきたSoundgardenのリマスター盤の話題は3回目の今回が最後です。
クリスの死後、あらためていろいろなアルバムを聞きなおしてみましたが、やはり素晴らしいバンドだったと思いました。
夢にまで見た来日公演の可能性がゼロになってしまったと思うと悲しいですね。

今日は2017年3月にリリースされたUltrameaga OKのリミックス盤です。
SSTからリリースされた事実上の1stアルバムで早くもグラミーのノミネートされたアルバムです。
Flowerはキム・セイルの傑作ですし、Beyond The Wheelという曲はクリスの鬼気迫る高音ヴォーカルが素晴らしいです。

これはマスタリングの前に行う作業であるミキシングからやり直しています。
リマスターとリミックスの違いを説明すると長くなるんで、大昔に書いたリミックスとリマスター:And Justice For Allのベースの音とIn Uteroのリミックスでも読んで下さい。

デジタル機器が発達しすぎた現在では大昔と違ってマスタリングの段階でも大幅に音が変えられるんですが、それでもやはりミックスともなると完全に以前のサウンドとは全くの別物になることが多いです。
ウチのサイト絡みだと数年前のNirvanaのIn Uteroのアルビニミックスでしょうか。

Ultrameaga OKがリミックスされた理由についてはUltrameaga OKのWikipediaに書かれていますが、完成当初のバンドはこのサウンドを気に入っていなかったからだそうです。
更には当時すでにジャック・エンディーノが1曲だけオリジナルとは別のラフミックスを完成させていたとのことです。
ですが、予算などの都合でリミックスは立ち消えになったようです。

そういう理由もあって30年近くたった現在、ジャック・エンディーノが2014年頃からリミックスしたものをリリースすることとなったのでしょう。

Soundgarden / Ultramega OK各種

今回聞き比べに使用したのはオリジナルUS盤レコード、リミックス前のCD、リミックスレコード、リミックスCDです。
まあ我ながらCDとレコードの両立に疲れてきた今日この頃ではあります。

で、音質ですがオリジナルは良くも悪くもフラットなサウンドです。
高音や低音の強弱がないです。
それに対してリミックス盤はドンシャリ化しています。
ギターの音はシャープになっていますし、ベースも迫力が出ています。
正直言ってリミックス盤のサウンドの方が好きです。

ただ、いつものように時代性とかを考えますと・・・

1988年当時にこのサウンドを生み出すことができたのだろうかという思いもあります。
時代性を超越しすぎているのではないかと考えると複雑な思いがしますし、当時のSSTは本当に貧乏でしたから、そんな貧乏レーベルから貧乏インディバンドがリリースしたアルバムという当時の状況も反映したサウンドではなくなってしまったとも思います。

まあ2017年ヴァージョンと考えれば納得できるかなあと。

最後にamazonへのリンクです。
CDは日本盤もリリースされています。
残念ながら対訳は付いていませんが、鈴木喜之さんのライナーにはカート・コバーンを絡めた面白い話が書いてありますし、この記事を書いている現在は輸入盤より安いのでおススメです。

レコードはSUB POPオフィシャルサイトで限定盤が販売されていましたが今では入手困難なので通常盤で我慢するしかないです。
通常盤も希少価値が出そうですね。

ULTRAMEGA OKのリミックス盤CD(輸入盤)
ULTRAMEGA OKのリミックス盤CD(日本盤)
Ultramega Okのリミックス盤レコード

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