どうもMetallicaの旧作がデジタルリマスターされて再発されるようです。
2006年にはリマスター盤のリリースをボツにしている前科がありますが、今回は本当かなあ。
個人的には特にMaster Of Puppetsが気になりますが、アナログMFSL盤を購入したばかりなので微妙なところです。
そもそもリマスターってなんなんですかねえ?
以前にも書いたような気がしますけど、今日はそういう話です。
リマスターとはマスタリングをやり直すことです。
ですが、マスタリングとは?と聞かれても明確に答えるのは難しいです。
私はエンジニアではないですし、人によって説明が異なるからです。
面倒だ 信じてしまおう Wikipediaってことでを読めばいいんじゃないっすかw
レコーディングが終わってからCDができるまでの流れですが、まずはミキシング(ミックスダウン、トラックダウン)という作業を行います。
まあギターとかヴォーカルとか各楽器の音量を調節したり、ステレオ用に編集したりすることです。
そうしてできたものをマスターテープと呼びます。
その次に行うのが曲のレベルや音質、音圧調整、曲間の編集など、マスタリングと呼ばれる作業です。
そうしてできたのがプリマスターCD-Rで(これをマスターテープと呼ぶ場合もあるようです)、これが工場に送られてCDが量産されるわけです。
ですが、アナログレコードしか存在しなかった時代はちょっと違います。
CDでいうところのマスタリングという作業は、レコードのカッティングという作業と認識しても良いと思います。
カッティングというのは簡単に言うとレコードの溝を掘る作業です。
そのときに音質を補正していました。
CD普及前のアナログレコードしか存在しなかった時代は、当然のことながら最終的にレコードとして世に送り出すことを前提に作業をしていました。
レコーディングは全てアナログテープに録音していました。
そうしてできたマスターテープをデジタル化、そしてストレートにCD化してもアナログレコードと同じ音にはなりません。
むしろ評判は最悪だったようです。
昔の作品から「当時の音」が失われる瞬間の冒頭に書いたように、The StoogesのRaw PowerがCD化された際は苦情が多かったようです。
そこで注目されるようになったのがデジタルリマスターです。
アナログレコードを前提に製作されたマスターテープをデジタル化する際には性能の良い最新機器を用い、CDにマッチするように音質を調整しましょうと。
だから「デジタルリマスターにより当時の音が失われてしまう。」というのは的外れだと思います。
「当時の音」はレコード、もっと言えばバンドがOKを出した音に最も近いオリジナル盤(書籍でいうところの初版)でしか聞けないんですから。
去年のBeatlesのように、オリジナル盤の音を目標としたリマスターも存在します。
それでMetallicaですが、初期の作品はCD登場以降っぽいですが、レコードが主流だった時代といっていいのかなあ。
リマスターの方向性次第ではありますが、当時のレコードの音を目指したものかもしれません。
逆にトレンドとなっている音量至上主義的なリマスターかもしれませんw
Kill’em AllからBlack Albumまでは「USアナログ・マスターを基にした、米Elektra Records制作2010年最新デジタル・リマスター」とあります。
Load以降は「米Elektra Records制作によるデジタル・マスターを新規に採用」との記述で、デジタルリマスターという言葉は出てきません。
これは多分、レコーディングがデジタルだったんでしょう。
ですからマスターテープもデジタルですから、アナログからデジタルに変換する必要がないと。
デジタル・マスターを新規に採用したからどうなんだ?と突っ込みたいところではありますw
意味が良くわかりません。
「マスター」という言葉は人によって使い方が微妙に異なるからなあw
まあこの辺で終了です。
以下、参考にしたページの一部です。
コロムビア LPファクトリー/コラム 第14回:アナログ・ディスクのちょっと曲がった愉しみ
今、紐解かれる「佐野元春の’80年代サウンド」の心髄 Part.1 マスタリングとは何か?
他にもあったけど忘れてしまいました。
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