商業的成功の否定その6(メジャーの正当化)

メジャーのやり方が気に食わないならインディでやればいい
大観衆を否定するなら、5人ぐらいしか入っていないライヴ・ハウスで演奏しろ
金を否定するなら汚い仕事をしながらバンド活動をやれ

アンチ商業主義者に対して、当然のことながらこのような鋭いツッコミが入った。

次のアルバムが作れるぐらい売れればいい(クリス・コーネル)

このような折衷的な発言もあったのだが、生粋のインディ主義者には通じなかったようだ。

だが、インディの欠点を挙げれば、レコードの流通力が弱いことと資金難だろう。

メジャーはレコードの流通以外はクソ(カート・コバーン)

Nirvanaは、自分たちのレコードがまともに店に並ばない状況に苛立ち、SUB POPの資金難が原因でアルバム製作を延びに延ばされた。
また、多くのバンドがインディ・レーベルと金銭的なトラブルを抱えていたようだ。

90年代で、メジャーに在籍することを最も正当化したバンドはRage Against The Machineだ。
自らが批判する大企業に属しているのはなぜか?

メジャーの姿勢はクソだけど、レコード流通の点では優れている。
世の中を変えるには、我々の政治的主張を大勢の人に届けなければならない。
政治的主張を大勢の人に届けるには、アンダー・グラウンドの世界で地味に活動しても意味はない。

見事な理論武装だが、政治色の強いバンドならではのもので、残念ながら他のバンドが適用できる理論ではない。

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