Soundgarden (サウンドガーデン)

Soundgarden 27曲

Soundgarden (サウンドガーデン)の概要

84年にシアトルで結成されたグランジ・ブームを代表するバンドのひとつ。

音楽的ルーツはLed Zeppelin、Black Sabbath、Stooges、Melvinsなどだが、どちらかというとHR/HM寄り。

それゆえ単なるメタルバンドと誤解されることが多いが、80年代メインストリームのHR/HMと決定的に違うのはドロドロとしてうねるようなヘヴィネスだ。

クリス・コーネルのハイトーンヴォーカルと陰鬱で重苦しいサウンドは、カート・コバーンに「こいつらには勝てっこない」と言わしめたほどだった。

メタルのようだが今までのメタルとは明らかに違う、90年代ヘヴィネスを代表するバンドのひとつで、メタルファンとオルタナファンをつなぐ存在として「オルタナとメタルの架け橋」と評価されたこともある。

(SUB POPは)手始めにサウンドガーデンのシングル・リリースを決めた。

当時は非常にヘヴィなサウンドだったから、曲を世界にアピールするべきだと思った。

正気の音じゃなかったよ。

シアトルの「くだらない」バンドとしては非常に優れていたんだ。

ジャック・エンディーノ / グランジドキュメンタリー映画hypeから引用

結成は1984年と古く、シアトル近郊のバンドとしてはGreen RiverやMelvinsと共に先駆者とされる。

SUB POPからシングルやEPをリリースした後、Black FlagのレーベルであるSSTから1stアルバムをリリースしたが、この時点で既にメジャーレーベルから目を付けられていたようだ。

1989年にメジャーレーベルからアルバムをリリースし、シアトルバンドとしては他のバンドよりも一足先に当時の主流から外れた音楽でメジャーレーベルに殴り込んでいった。

だが、いち早くインディからメジャーに進出したため、インディ界隈からはセルアウトしたとの批判もいち早く浴びることになってしまった。

他のバンドから(メジャーと契約してセルアウトとの)お決まりの文句を聞かされたよ。

でも今じゃ、そういうバンドが一つ残らずメジャーと契約してる。

クリス・コーネル / ロッキングオン1994年5月号

しかし、商業的な大成功となるとNirvanaやPearl Jam、Alice In Chainsよりもはるかに遅く、カート・コバーンが自殺する直前の1994年2月にリリースされたSuperunknownが何百万枚も売れてからとなる。

先駆者にもかかわらず後塵を拝することになってしまったが、結果的に急激な成功の反動から生まれるプレッシャーに苦しめられる事態を避けることができた。

サウンドガーデンは何故か全てを逃れることができたバンドだったんだ・・・

ニルヴァーナがバカ売れして、パール・ジャムもバカ売れして、アリス・イン・チェインズさえもバカ売れした。

その間、サウンドガーデンは裏の方で、もっとゆっくりしたペースで成長していた・・・

ちょっと悔しい思いはしている。

先に出てきた俺たちよりも、俺たちの影響を受けて出てきたバンドの方が先に大成功を収めているわけだから。

でも、それらのバンドはその後いろいろな困難に苛まれているだろ。

異常人気に対する反動もあるし、そっくりバンドはやたら現れるし、商業的に成功しすぎたとキッズにそっぽを向かれる。その点でも俺たちはうまくタイミングがズレてくれたわけだ・・・

誇大宣伝、反動、誇大宣伝、反動っていう、そのどの波にも当たらなかったことには感謝しているよ。

クリス・コーネル / ロッキングオン1996年5月号

音楽性から見ても先駆者ならではの苦い思いをしている。

Nirvanaが成功してからようやく「メタルとパンクの融合」という解釈が一般的に広がっていった感があるが、それ以前のSoundgardenは単なる従来同様のメタルバンドと解釈され、レーベルにもそういう路線で売り出されたこともあった。

また、先駆者にもかかわらずフォロワー扱いされたこともあったようだ。

そのとき(従来のメタルと同様に扱われていたとき)の俺たちの気持ちは「いつかわかってくれるだろう」ってものだったよ。

おかしいのは、スーパーアンノウンを出したときに、「あなたたちにこういうことができるとは思いませんでしたよ。」って言われたことだね。

クリス・コーネル / ロッキングオン1996年5月号

このように、急激な商業的成功から発生する混乱に巻き込まれなかったことにより、NirvanaやPearl Jamと違って音楽に集中できる環境におかれることとなった。

90年以降にリリースされた3枚のアルバムからは、混乱の痕が感じられないし、同じことは繰り返さないというオルタナティヴな姿勢を体現した傑作ばかりだ。

このまま末永くマイペースで活躍していくと思われていたが、1997年に突如解散を発表した。

理由は人間関係の破綻や多忙な生活が嫌になったメンバーがいたりと色々あるようだ。

解散後、クリスはソロアルバムをリリースしたり、元Rage Against The Machineのメンバーと結成したAudioslaveというバンドなどで活動。

ドラマーのマット・キャメロンはPearl Jamの正式メンバーとなった。

2009年、メンバー4人が久しぶりに集まり、10年以上も前から構想していたレアトラック集のリリースなどについて話し合ったとの報道があった。

そして2010年、正式に再結成すると発表され、同年8月のロラパルーザに出演した。

そして2年後の2012年には6thアルバムKing Animalをリリース。

2014年にはレアトラック集もリリースされた。

2015年には新作の話も出始め再結成後の活動は順風満帆なイメージがあったが、2017年にクリス・コーネルが自殺。

再結成後の活動は突如として終焉を迎えることになってしまった。

関連リンク

Soundgarden (サウンドガーデン)のアルバム紹介

おすすめアルバム

まずは最高傑作Superunknownを聴いていただきたい。

Badmotorfingerは傑作とされているが、メタル寄りなので好みが分かれるかもしれない。

インディ時代の重苦しいヘヴィネスならUltramega OK。

その他のアルバム(時系列順)

ライヴアルバム

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