Jane’s Addiction (ジェーンズ・アディクション)、Porno For Pyros(ポルノ・フォー・パイロス)

Jane’s Addiction 16曲 (You Tube)

Jane’s Addiction (ジェーンズ・アディクション)の概要

オルタナティヴ・ムーブメントの中ではNirvanaに匹敵する功績を残したバンド。

85年に結成。LAや南カリフォルニアのクラブを中心に活動していたようだ。

LAといえば派手なHR/HMを連想してしまうが、FishboneやRed Hot Chili Peppersと共に異質のバンドと認識され、カルト的な人気を誇っていた。

ジェーンズの特徴はメタル・ファンクと形容される音楽性だろう。

HR/HMのようだが何処かしらファンクやサイケデリック、プログレなど様々な影響を感じさせる。

ペリー・ファレルの歌詞だけでなくサウンドだけでも知的な何かを感じることができ、当時の主流だったパーティー三昧なメタルバンドとは程遠い。

ジェーンズ・アディクションはロックの歴史においても非常に重要なバンドなんだ。

特にレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンにとってはそういうバンドなんだよ。

なぜなら、ジェーンズが出てきて初めて、ヘヴィなサウンドを持った音楽でも知的な内容を持っていても構わなくなったからなんだ。

ジェーンズはブラック・サバス、ツェッペリン風のリフを弾きながら、歌っている中身はとても知的だったよね。

龍がどうしたこうしたとか、性差別的な内容でもなければ、女だ、車だってもんじゃなくて、そこには意味があった。

オマケにそれが人気があったってことが何よりも大きかったね。

あれでやっとレーベルの人間も、ヘヴィでアグレッシヴなものでも売れる、グラムもどきじゃなくても良いんだってことに気がついたんだ。

Rage Against The Machine / トム・モレロ ロッキングオン1996年5月号から引用

FishboneやRed Hot Chili Peppers、Faith No Moreと同様にクロスオーバー、ミクスチャーの先駆者バンドの一つといっていいだろう。

ただし、ラップの要素はないので90年代後半にミクスチャーと呼ばれたバンドの音楽性を連想すると肩透かしをくらうので注意してほしい。

また陰鬱なサウンド一辺倒というわけでもない。喜怒哀楽全てを吐き出したようなものだ。

俺はレディオヘッド大好きだし、すごいバンドだと思うし、すごく尊敬してるんだけど、俺の考えでいえば、何かを祝福しているわけじゃない。

確かにサウンドやアプローチは変わってるのかもしれないけど、つまるところ彼らの描こうとしていることって、俺から見たら全部同じで、人間の悲しみだけなんだ。

それが俺たちと違うところで、ジェーンズ・アディクションっていうのは、人間としてのコンディションすべてを描こうとしているわけで、それは悲しみであり、幸せであり、怒りであり、喜びであり、パーティーであり、祝福であり、そして、セックスであり、俺たちのバンドにはそのすべてがある。

俺達は、人生に対してあまりに同情的で一つのことだけを描き続けるなんて無理なんだ。

Jane’s Addiction / デイヴ・ナヴァロ ロッキングオン2003年9月号から引用

インディでライヴアルバムをリリースした後、88年に1stアルバムNothing’s Shockingでメジャーデビューを飾り、90年に2ndアルバムRitual de lo Habitualを全米トップ20にランクインさせるも、91年に解散。

理由は人間関係的なもので、特にペリーとギタリストのデイヴ・ナヴァロ、ペリーとベースのエリック・エイヴェリーの対立が酷かったらしい。

しかしながら、彼等が解散ツアーとして打ち立てたロラパルーザは、オルタナティヴ・ムーブメントに多大な貢献をすることになる。

詳しくはLollapalooza(ロラパルーザ)を見て欲しい。

結果的にオルタナが本格的にブレイクし始めた年に解散してしまい、特に日本ではロラパルーザを始めたバンドとして知られている感があり、彼らの音楽が正当に評価されていないことも多い。

是非とも一聴をオススメする。

解散後は、ペリーとドラマーのスティーヴン・パーキンスはPorno For Pyrosというバンドを結成し、結果的にオルタナムーヴメント期はこのバンドで活動することとなった。

音楽性はハードでへヴィな面よりも民族音楽、サイケデリック、アコースティック、ファンクなどの要素を前面に出したものであった。

WoodStock94にも出演し、音楽的にも商業的にもそれなりの成功を収めた。

Porno For Pyros 7曲 (You Tube)

デイヴはレッチリに数年在籍した後にソロアルバムをリリースした。

97年には単発的に再結成し、ベーシストにレッチリのフリーを迎え、新曲を2曲収録したコンピレーションアルバムKettle Whistleをリリース。

2001年には再び再結成し、2002年にはフジロックで初来日を果たす。

2003年にはStraysというアルバムをリリースしロラパルーザを復活させるも、2004年にバンドは再び解散。

2008年、NMEアワーズ授賞式でオリジナルメンバー4人で一夜限りの再結成がきっかけとなり再び本格的な再結成。

このように解散と再結成を繰り返しながら活動しているが、やはりメンバー間の人間関係、折り合いが非常に悪いようだ。

(Jane’s Addictionと一緒にスタジオで作業して)数年前になぜJane’s Addictionが解散したのか、その理由を直接目にするようになった。

しかし、4人の異なった個性が同じ部屋にいると驚くべきバンドになるのを見た。

Nine Inch Nails / トレント・レズナー 2009年2月の活動休止宣言から引用

メンバーはお互いを憎みあっているが、共同で作業を行うと驚くべき創造力を発揮するバンドなのだろうか。

2011年にリリースされたアルバムThe Great Escape Artist以降は目立ったリリースはないが、2020年現在Jane’s Addictionとして活動は続いている。

関連リンク

Jane’s Addiction (ジェーンズ・アディクション)のアルバム紹介

おすすめアルバム

Ritual de lo Habitualが最高傑作。

その他のアルバム(時系列順)

ライヴアルバム

Porno for Pyrosのアルバム

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