先日、Nine Inch Nailsの新作Hesitation Marksがリリースされました。
私はオフィシャルサイトのnin.comでアナログレコードを予約していたんで、オフィシャルサイトでアルバムのデジタルデータをダウンロードできる権利がありました。
それでオフィシャルサイトに行ったんですが、アルバムは2つのヴァージョンに分かれていました。
通常ヴァージョンとAudiophile Masteredというヴァージョンです。
audiophileというのはオーディオマニアとかそういう意味です。
どうやらnin.comでHesitation Marksを購入しないとAudiophile Masteredはダウンロードできないようです。
今日はこのアルバムの音質とアルバムそのものの感想です。
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コンニチハ、1993年のIn Uteroのサウンドについて語ったカート・コバーンです。
そしてマスタリングではいちかばちか賭けてみることにした。
正直言って、マスタリングって最後の最後にテープからレコードに移植する単純な作業だと思ってたんだ。
ところが実際にスタジオに行ってみたら、その段階でもヴォーカルを希望通りに取り除くことができるって言うじゃないか!
びっくりしたよ。
まるでリミックスと同じなんだね。
結局ベースに少し高音域を与え聞こえるようにして、ヴォーカルも上げてちょっと圧縮したら問題は無事解決したよ。
正しい選択をしたと確信している。
そして今はアルバムに100%満足している。
変えたい部分は何一つない。 (カート・コバーン / クロスビート1993年10月号)
昔はマスタリングは微調整という認識でしたが、この頃からマスタリングでミキシングに匹敵するほど音質を変えることができたんですねえ。
前回書いたMy Bloody Valentineの記事は主にTwitter上であちこちからリンクを貼られ、想像以上に大事になってしまったんで驚きました。
このブログは普段は1日500人ぐらい訪れますが、そのときは1日1000人以上も来ましたからねえ。
さすがにマイブラともなると注目度が違うのかなあと思いました。
ビビリはしましたけど、これで音圧主義も変わってくるかもしれないという希望が持てる出来事でした。
今日はNirvanaのIn Uteroについてです。
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実を言いますと、今回のMy Bloody Valentineの単独来日公演はチケットが取れなくて見れません。
発売日に即刻売切れてしまったのでチケットを取れませんでした。
フェスで再び日本に来るようなので、そのときは見れるかなあ?
今日は突然リリースされたMy Bloody Valentineの新作m b vについてです。
私はレコードとCDのセットを買いました。
ダウンロードはもちろん96khz/24bitのwavです。
これさえあれば44.1khz/16bitのwavもMP3も作れますしね。
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コンニチハ、ジャック・ホワイトのWikipediaです。
ジャック・ホワイトは過剰なマスタリングが施された現代的ポピュラーミュージックを嫌う(「普通にアンプにギターを繋いで、普通にギターを演奏して、普通に歌を歌ったら、あんなおぞましいキラキラとした音は出ない」と『Bigread』誌において語っている)。
今日は「面倒だ信じてしまえWikipedia」から始まりましたが、Wikiにはこう書かれていますけどこの話は本当なのかわかりません。
Bigread誌そのものの情報が見つかりませんがこの雑誌は存在するのでしょうか?
やはりWikiを鵜呑みにするのは危険ですかねえ。
ただ、去年リリースされたジャック・ホワイトのBlunderbussは現代的マスタリングに喧嘩を売ったアルバムです。
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最近は過去の名盤の豪華ボックスセット化が目立ちます。
昔からベストアルバムは年末商戦のためにリリースされているような印象がありましたが、過去の名盤のボックス化が新たな年末商戦の主力になるのかもしれません。
そのボックスの宣伝文句のひとつがリマスターなわけです。
いろいろ聞いたり調べたりしてきて、リマスターについて思うことを少し書きます。
以前思っていたこととは変わってきた部分もありますんで。
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前回書いた海外バンドの日本盤レコードの音は悪いといわれる理由の続きです。
日本盤はおろか、そのバンドの本国盤以外は音質的にダメだと考えられている理由を書きましたが、あくまで一般論です。
作品によって事情は異なるでしょうし、机上の空論で終わる可能性もあります。
それに「良い音質」というのは個人の好みとも言えるわけで、日本盤の音が好きという人もいるかもしれません。
結局のところ作品ごとに聞き比べて判断するしかないのですが、結構カネも手間もかかります。
まあ楽しいことでもありますけどね。
これから検証するMetallicaのMaster Of Puppetsの日本盤レコードはこの記事のために買いました。
まあジャケ不良帯なしということで500円ぐらいでしたが、このアルバムを買うのはこれで6種類目でした。
6枚ともマスタリング(カッティング)が違うんですが、同じアルバムを6種類も揃えたのには何だかなあと思うこともあります。
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コンニチハ、アップルです。
Mastered for iTunesの提供を開始しました。
アップル、「Mastered for iTunes」対応楽曲と制作ツールを提供開始
気になるのは「マスタリング段階からiTunesの音源専用に最適なチューニングを施せる点が特徴となる。」という一説。
iTunesの音源に最適なチューニングって何なんですかねえ?
まさかこれ以上音圧を上げるとでも?
前回の続きで、音質に最も影響が出るのはCDだのレコードだの圧縮音源とかメディアの問題ではなく、マスタリングやミキシングなどの制作側の意図だということ。
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最近はリマスターの話が多いんですが、今日もそれに関係のある話です。
まあリマスターで音が大きくなっただけで高音質になったと騙されないようにw
ただそれが詐欺だとは言えないんですけどね。
NirvanaのNevermindのリマスターを望んでいる人って多いんでしょうか?
今までリマスターされていないと思いきや、実は存在します。
私が知る限りではリマスター盤は2つ。
1つはMFSL盤。
MFSLについては他の作品で過去に何回か取り上げたので省略。
もう一つは今日紹介するORG盤です。
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コンニチハ、レッチリを脱退したジョン・フルシアンテです。
僕のソロアルバムThe Empyreanは普段よりもボリュームを上げて聞いて下さい。
続きを読むをクリックする人が少ない音圧の話も今日を最後にひと区切りです。
まあ理解し難いかもしれませんが、以前も書きましたけど、昔のアルバムって最近のアルバムよりも音が小さいと感じたことってありません?
それは最近のアルバムの音の大きさが限界地点まで高められ、アルバムによってはその大きな音が絶えず出るように制作されているからです。
そのように制作される理由は主にビジネス的なものです。
ラジオなどでかかったときに聞き手にインパクトを与えるとか。
でも、そのような音圧至上主義マスタリングはダイナミックレンジ(最も大きな音と最も小さな音の差)が失われ、音の強弱の幅がなくなり不自然になる、バンドの意図した音ではなくなるとの弊害も指摘されています。
そういう話です。
そういう音圧至上主義に逆らった例としてベン・フォールズを例に出しましたけど、私はそのアルバムを持っていません。
それで、最近リリースされたアルバムの中で音が小さいと感じたアルバムってあったかなあ?と考えたところ、ジョン・フルシアンテのThe Empyreanのことを思い出しました。
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