コンニチハ、Ministryのアル・ジュールゲンセンです。
かつて、自分たちでツアーをブッキングするとき、あまりに大きなアリーナとかは避けたかったんで、大手の会社ではなくインディー系の会社を通じて、砂漠の真ん中とかそういう辺ぴなところでやったことがあったんだけど、金を騙し取られたんだ。
6回のショーのうち2回は完全にタダ働きだった。
チケットを買った子たちが可哀想だったから演奏はしたけどね。
インディペンデントなんて格好付けで、単なる詐欺だった。
結局みんな金が欲しいだけなのさ。
むしろインディーズは表面で無欲を装っている分、メジャーよりタチが悪いね。(ロッキングオン1996年3月号から引用)
Nine Inch NailsのPretty Hate Machineがトレント・レズナー自らリマスター、ジャケットも一新して再発されるそうです。
リンクフリーじゃないro69.jp内なのでURL紹介。
ナイン・インチ・ネイルズのデビュー作『プリティ・ヘイト・マシーン』がリマスタリング再発
ttp://ro69.jp/news/detail/42151
冒頭のアル・ジュールゲンセンの発言のように、昔からバンドにとってインディが理想郷というわけではなく、中にはインディの商業的な姿勢に苦しめられたバンドもいるようです。
初期のNINもその犠牲者でした。
NINはデモテープをいくつかのレーベルに送って、反応があったレーベルの中からTVTと契約してPretty Hate Machineをリリースしたわけですが、TVTがしだいにNINの音楽性にまで口出しするようになったようです。
それでトレントはレーベルを離れようとして裁判沙汰になってしまったわけです。
私は音楽業界人ではないですけど、レーベルとの契約って色々と面倒らしいですね。
例えば、アルバムを3枚リリースする契約を交わしたら、途中で嫌になってもリリースしないと契約不履行になりますからねえ。
解散してしまったら「バツ日本」のようにベストアルバムを乱発してでもw
NINとTVTとの間ではどのような契約が交わされていたのか知る由もありませんけどね。
最終的にNINはメジャーレーベルへ移籍することになりましたが、Brokenが憎悪に満ちているのはこの裁判が原因だといわれています。
Broken収録曲の歌詞にSteveと出てくるのはTVTのSteve Gottliebという人のことだそうです。
まあTVTについてはNIN WikiのTVT Recordsを読解してください。
Pretty Hate Machineに話を戻すと、NINがTVTを去っても原盤権はTVTが持っていたわけです。
最近、宇●田ヒ●ルがレーベルが勝手にリリースするベストアルバムについて不買運動を行ったようですが、なぜ本人の承諾なしにレコード会社が勝手にリリースできるのか?って疑問に思いませんでした?
原盤権についてはWikipediaの原盤権でも読んで下さい。
音楽業界って本当にややこしいですね。
Wikiでは宇●田のようにベストアルバムで揉めることが多いと書いていますが、リマスター盤でバンドとレーベルが揉めることもあるようです。
レーベルがバンドの承諾なしに勝手にリマスター、リミックスすることも可能なようです。
逆にバンドがリリースしたい作品を拒否したり。
またまたPretty Hate Machineに話を戻しますが、その後はRO69のニュースにあるように原盤権が売却され、「レコードの運命があっちからこっちへと漂っていく」ことになりました。
製作した本人がどうすることもできないっておかしな話ではあります。
音楽産業って本当にややこしいですね。
この度めでたくリマスターできることになりましたけど、音圧だけでなく音質も多少変わると思いますよ。
ジャケットも変えるということは、従来盤とは違うよ!ってことでしょうか?
89年のインディデビューアルバムということを考えると、間違いなくアナログレコーディングのはず。
だからアナログレコードはもちろん、できればアナログマスターに強いSACDでもリリースして欲しいんですが、多分ないでしょう。
Pretty Hate MachineのWikipediaによると2005年にRykodiscに権利が移ったときはデラックスエディション化、5.1ch化のアイデアがあったようですけどね。
日本のamazonではCDの予約を受付中です。
現在は972円(輸入盤は価格が変動します)
Pretty Hate Machine: 2010 Remaster
楽しみに待ちましょう。
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