コンニチハ、Deerhunterのブラッドフォード・コックスです。
僕たちの音楽を心底から好きになってくれる人が多いのには凄く嬉しいです。
ですが、今のアメリカのライヴ会場はヒップスター気取りの集まりって感じです。
僕はそういう人たちに「憧れの人」として見られるのが嫌です。
もし僕がバンドをやっていなかったとしたら、そういう人たちは僕と仲良くなろうなんて思わないでしょう。(クロスビート2011年4月号から要約)
最悪の地震以降、やる気を喪失し、あまりブログを更新していませんでした。
まあ忙しかったですし書くネタもあまりなかったんで。
インディがインディらしくなくなってから久しいですが、ライヴ会場の様子も昔と違うようですね。
上のブラッドフォードのインタビューには、Hipster(ヒップスター)という聞き慣れない言葉があります。
クロスビートには「流行に敏感な人、インディ・ロックを聞き、本やアートに興味のある人たちの総称」みたいに書いてありましたが、それだけだといまいちわからないのでいろいろ調べて見ました。
まずは、面倒だ信じてしまおうWikipediaです。
Hipster (contemporary subculture)
Keep off Hipsters(ヒップスターは近寄るな)という写真が印象的です。
英語は得意ではないんで間違っているかもしれませんが、「インディ・ロック、インディ映画、ViceやClashなどの雑誌、Pitchforkなどに興味を持つ都会に住む中産階級の大人と10代後半の若者」って書かれているのかな?
Viceという雑誌は日本版もあるようです。
Vice日本版オフィシャルサイト
そのあとの文章は読解するのが面倒なんでやめちゃいましたw
で、色々なサイトを見て回ったんですが、サイトごとに微妙に違う意味で使用されているようで、結局のところヒップスターと呼ばれる人々はどういう人なのか理解できませんでした。
まあ流行を追っかけている人たちなんだろうなあとは思いましたけど。
以前、ブルックリンは飽和状態?:その1とブルックリンは飽和状態?:その2いうのを書きましたが、ヒップスターの中心地もブルックリンらしいですw
で、実際にブルックリンでヒップスターを目にした方はどのように捕らえているのだろうと調べてみました。
日本人で現地で生活している方の個人日記を見つけたのでご紹介します。
New life in Brooklyn
「昔からのブルックリンの住人たちは、そういう若者たちを”hipster”って呼んでバカにしてる」という部分が印象的です。
続いてミュージシャンの方のブログです。
今日の平凡なニューヨークの一日
こちらは「オレらはアーティストだぜやってないのにお見かけだけのおふるまい」というのが印象的です。
Deerhunterのブラッドフォードが不快に思うのも理解できてきたでしょw
つまり、本当に音楽が好きでインディ・バンドを聞いているわけではなく、流行の一環で聞いているような人たちのことなんでしょう。
Deerhunterは現在最もCoolなインディバンドの一つですからw
音楽だけじゃなく、「アートに興味を持ってるぜ!」っていうのがクールなんじゃないっすかw
ヒップスターという言葉はファッションの分野でも熱い用語らしいです。
画像検索すればよくわかります。
GoogleでHipsterの画像を検索した結果
Hipsters Should De-Evolveにはヒップスターの移り変わりを示したような写真があります。
FIGAROという雑誌の2010年11月号のニューヨーク最新案内という特集によると「ウィリアムズバーグ(ブルックリンの一部) …ヒップスターたちが大集合、トレンドはここから生まれる。」だそうですw
日本でも、ブルックリンのヒップスターのライフスタイルを体験しようというイベントが開催されたことがあるようです。
3日間だけ。ブルックリンスタイルのポップアップストア THE POOL
もうこんなもんでいいかなw
このブログを定期的に読んでくださっているような方にはDeerhunterのブラッドフォードが嫌がる理由がわかるかと思います。
All Tomorrow’s Parties–Barry Hogan Interview Pt2
少し引用させてもらいます。
B:だけど、「ATPに行くのがヒップでトレンディ」みたいに受け取られるのは、ある意味避けようがないことだからさ~(苦笑)。
C:もちろん、たとえば東ロンドン:ホクストンあたりをスキニー・ジーンズで闊歩してるような、ブルックリンかぶれのヒップスター気取りの若僧にしたって、音楽好きであることに変わりはないからね。
B:そうそう。でも、そういう連中がやたらと増えて、昔からATPに来てくれてる長年のファン達が疎外される、みたいな状況はこっちも避けたいんだよ。
これ以上は説明不要かなw
それにしても、ブルックリンはやっぱりもう駄目かなあ。
まあ実際に行ったことないので推測でしかないんですが、ブルックリンって90年代のシアトルみたいな状況なんじゃないかと思ってしまいます。
今やアメリカでもっともクールな場所って感じですから。
ブルックリンでイマドキのニューヨークを体感!
こういうのを見るとなんだかなあと。
そういうわけで、ヒップスターとは何か?って少しでも理解できましたでしょうか?
軽蔑の念をこめた呼称って気もします。
まあ私もボンヤリとしか理解できていませんけどw
最後にこちらのページも参考にしたので紹介して終わります。
ただ内容が高度で馬鹿な私には全部理解できませんでしたけどw
ヒップスターの大半は金持ち白人キッズのようです。
それが白人貧乏労働者のライフスタイルを真似たような感じなんですかねえ?
コメント
Hyottokoさんこんにちは。
ヒップスターですが、私はサブカルチャー好き(俗に言うサブカル厨)と似たような印象を持ちました。
知り合いや親戚にもヒップスターな人がいますが、正直彼らの趣味は嫌いですw
彼らが勧めてくれる本や映画や音楽は、聴き手や読み手を置いてけぼりにしてなんぼな作品ばっかりなので。
その事について指摘すると彼らは私にセンスが無いからと言いそうですが…
「一般ピーポーには理解できないジャンルを嗜んでいる俺ってかっけー」
というある種の優越感が彼らの趣向の根底にある気がします。
そういうところは中二病とどう違うのか分からなくなってきますが;
私の通っている大学には男女問わずそんな奴らが掃いて捨てる程湧いているので、私のような人間にとっては息苦しい場所ですw
長文失礼しました。ではではノシ
コンニチハ。
実物を見たわけではないので何とも言えないところではあります。
入り口といいますか、そういうのに接し始めるきっかけとしてはそういう優越感もありだと思います。
私もそういう部分がありましたし。
ただ、そういう人たちは本当に好きになるのか疑問です。
Deerhunterにしてもトレンドだから聞いている人が多いのかもしれませんね。
Hyottokoさんはじめまして。いつも楽しく拝見させていただいております。
話は変わるのですが、先日●mazonでNirvanaのNevermindのLP盤を購入したのですが、盤の色がスケルトンブルーでした。
以前Hyottokoさんのこのブログで「新品で手に入るのは難しい」と書かれていたのですが、普通に買ったものがスケルトンブルーでした。
これってレア物なんですか?
はじめまして。
スケルトンブルーというだけではORG盤なのかは判断できません。
Mr. takkyuさんが購入したものが、カタログ番号ORG032ならば4000枚限定なんでレアだと言えます。
ORG盤以外にもブルー盤があるのかないのかは私は知りませんので調べてみて下さい。
カタログ番号で検索すれば色々なサイトが出てくると思います。
レアだからといってMFSL盤のように高額で売買されるかどうかはまた別問題です。
ORGブルー盤も先日ヤフオクで出品されてて、2000円以下で落札されていました。
はじめまして。
これだけあっちで流行ってるhipster文化について、
ネット時代にもかかわらず何で日本にはほとんど入ってこないのかが不思議です。欧米の都会に住めば必ず遭遇すると言っても過言ではないと思います。そんな色んな所住んだ訳じゃないけどね。
日本人のファッションなんか無意識にしろモロhipsterですからね。
僕も「俺様はおめーらとはちげーんだよバーカ」と内心思って自ら多数派と距離を置くタイプなんで確実にhipsterなんでしょう。
ただ、hipsterの大半が自らをhipsterと名乗りたがらない態度は興味深いものが有ります。カテゴライズされたら能無しの多数派と同じくなっちゃうとでも思ってるのでしょうか?気持ちは分かるけどな。
そんな中でhipster全開なアメリカ人の女友達は自らhipsterと名乗っててそれまた僕には不思議なんですが。彼女の友達は同じhipsterやemo/scene系が多い上にリベラルな土地柄ってのもあるのかも。まあいいや。
彼らがインディを聞くのも本を好むのも、「俺は無知な多数派よりクールだぜ」という自尊心から来てると思います。アメリカは特にテレビ大国ですしね。テレビに対抗して、「本」なんだと推測します。
男性ですらアンチマッチョでオシャレなのもそこに関係してると思います。旧来のアメリカに嫌気がさしてる感じもします。
「異端児気取り」のhipsterが多数化してるという矛盾もそこに根差してると思います。もちろんただのスノッブな流行りモン好きも多いでしょうが(笑)
今はhipster以外の一般人には「いけすかないめかし屋のホモ」呼ばわりですが、この現象は一過性のブームでは無くいずれ定着するであろう新しい欧米の価値観に思えます。
ある意味では国家の理想や策略、伝統や常識にボロが出ている証拠とも言えます。
大企業の洗脳を否定して、男もオシャレをし、ちょっと自意識過剰だけど自分を見つめ直す(といってもこのマイノリティ文化がメインストリーム化しつつある逆転現象がありますがwwww)いい機会になるでしょう。
形骸化したただの流行り、ではなく本来のhipster精神を考えた上ではね。
それでゎ~~^^