コンニチハ、ステーヴ・アルビニです。
「パンクが始まった頃は、パンクバントとパンクミュージックのファンの間にコミュニティを形成しているような感覚があったし、”俺たちは主流派の奴らとは違うんだ”ということに自分のアイデンティティを見出していたんだ。」
今日はアルビニを出しましたがBig Blackの話題ではありません。
USでは主流がない今日この頃ですが、UKでは違うようですね。
去年のSnoozerの新人バンドへのインタビューでは「このアルバムを作るにあたり仮想敵は誰か?」という質問が目立ちました。
質問者がどういう答えを期待していたのかは理解できると思います。
そう、ロックは反逆の文化ですから敵が必要なのですw
80年代にはBlack FlagがMy Warという曲で「お前は奴らの一味」と歌ったり、「主流を泳ごうなんてメデタイ話」と歌ったり、90年代初頭にはオルタナティヴ(反主流)という言葉が流行り、その後は「俺たち対ヤツらという構図は変わらない」と言うAt The Drive-InがLimp Bizkitを敵視し、「オーストラリアのフェスで同じステージで演奏するんだけど、こっち側からでもステージに立てることを見せてやる!」と意気込んだり。
アルビニが言う「俺たちは主流派の奴らとは違うんだ」というのは重要だと思います。
俺はロックを音楽だけじゃなく反逆の文化と捉えているから尚更です。
クソ音楽を聞いて喜んでいる奴等とは違うんだと、自分のアイデンティティを見い出す。
少数派のお祭りみたいなね。
「マニアックなバンドを好きなほどCool」という価値観もありますけど理解できるでしょう?
まあ「音楽なんだからそんなのどうでもいいじゃん。」という意見もあると思いますが、そういう精神も音楽性に反映されると思います。
もちろんそれに対する反論もあります。
特にSonic Youthのファンが標的になりやすい気がしますw
「大勢の人が理解できない音楽を聞いて、お高くとまってる奴ら」みたいな感じで馬鹿にされます。
もっと簡単に例えると「邦楽を馬鹿にして洋楽ばっかり聞いて、お高くとまってる奴ら」って感じでしょうか。
まあ、多くの場合は「インディ・エリート主義者」という言葉で馬鹿にされるようです。
俺はもちろんインディ・エリート主義者ですから、お高くとまってるヤツですw
やっぱりロックは少数派の人の音楽だと思いますし、少数派の敵が必要だと思います。
主流派を否定してナンボw
ジョニー・ロットンだって「Pink Floydなんて大嫌い」Tシャツを着ていたわけですし
まあ最近は敵が「売れ線大衆ポップ」しかないので物足りないんですが、特にUS。
商業ロックが弱いのは良いことですが、張り合いがないのも事実としてあります。
冒頭のアルビニの発言はアメリカン・オルタナティヴ・ロック特選ガイドからの引用です。
次回はこの本の感想でも書きます。
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