一発屋が増えた理由を考えてみる:その2(1stが売れた後の2ndのジンクス)

コンニチハ、ベックです。
最近は良質な新人バンドがインターネットによりすぐに人気が出てしまうので、前座を依頼しても断られることが多くなってきました。

今日は昨日の続きで一発屋関連です。

ロッキングオンの最新号でベックはこんなことを言っていたと思いますが、今の音楽シーンはそんな感じなんでしょう。

一発屋が増えた理由に考えられるのは、まずは「突然の商業的な成功によるプレッシャー」でしょうか。


その前に「突然の商業的な成功」の理由から考えます。
これはベックが言うようにインターネットが原因でしょう。
Myspaceとかいろいろありますからねえ。

Nirvanaの成功によりインディ・アンダーグラウンド界は注目を浴びやすくなりましたが、インターネットは更に拍車をかけたと思います。

今じゃインディからアルバム1枚リリースする以前にネットで数曲公開しただけで、口コミであっという間に広まっても不思議じゃあないですからねえ。
だから、アルバムをリリースする前から「凄い新人」扱いされ、成功への道を駆け上がっていくわけです。

問題はその後の2ndアルバムからです。
2ndのジンクスというヤツですw

Mogwaiが「最近の新人は1stアルバムで成功を収めちゃうから、音楽的に成長していこうという努力を怠るようになっちゃうんじゃないの?」という嫌味を言っていたと思いますがw、そのように売れて天狗になっちゃうこともあるでしょう。

それに突然売れるとNirvanaやPearl Jam程ではないにしろ、大衆からのプレッシャーを意識せざるをえないと思います。
世間の期待に応えなければならない!って力が入り過ぎてしまうのでしょう。

また、売れたことによって環境はガラリと変わるでしょう。
いきなり大金が入ってきたら人間的に変わるかもしれませんw

ツアーでの疲弊もあるでしょう。
商業的なレーベルに所属している場合、レーベルから商業的成功というプレッシャーをかけられることもあると思います。

1stアルバムを製作したときと比べると、あらゆる状況は一変しているわけです。
その中で良い音楽を生み出せるのでしょうか?

その上、世間は1st以上の傑作を期待しているわけですから、失望の度合いも大きいと思います。

注目を浴びる前に下積みキャリアのあるバンドは成功の罠に引っかかることは少ない気がします。
White StripesとかBright Eyesは売れる前からアルバムを2枚3枚出していましたから。
もっと言えばSonic Youthなんてメジャーデビューまでに10年の月日を要していますし、長年続けてこれたのはセレブとは無縁だったからと自己分析しています。

Radioheadなんて1stのデキは酷いものでw、一歩一歩階段を上っていったわけですしね。

セカンドのジンクスですが、Qというメディアが偉大なセカンドアルバムトップ10とダメなセカンドアルバムトップ10という特集を組んだことがあるようです。
Difficult second album syndrome(偉大なアルバム編)
Difficult second album syndrome(ダメなアルバム編)

まあ好みの問題もあるんですけどねw
ただ、2ndのジンクスは存在すると言って良いかもしれません。
個人的には、2nd云々よりも突然売れたアルバムの次は罠に引っかかりやすい気がします。

The ClashのGive Em Enough Ropeがダメなアルバムランクに入っています。
以前に書いたかもしれませんがThe Clashになりきれるかどうかが2000年代バンドの課題だと思っています。

The Clashも2ndでコケたw
まあこれも好みの問題で、俺は2ndは結構好きなんですが、世間一般では評価が低いです。
でも、3rdでは音楽的に前進して文句なしの名盤London Callingを生み出しました。

2ndでコケるのはしかたないw
個人的には3rdが勝負作だと思っています。
だからリリースが近いYeah Yeah Yeahsの3rdには期待しています。

話がそれてしまいましたが、1stから商業的な成功を収めるのが最近のバンドってことで。
続きはまた気が向いたときにでも。

コメント

タイトルとURLをコピーしました