先日に続いて少年ナイフの話です。
少年ナイフの2010年リリースの最新作であるFree Timeというアルバムは結構良いと思います。
まあライヴを見たという相乗効果も大きいんですが。
ライヴはアグレッシブだったと書きましたが、Super Groupに続いてFree Timeもハードなサウンドとなっています。
P-VINEのアルバム紹介文を見ると、「過剰になりつつある昨今のサウンド・プロダクション。もしくはその反動としてのローファイ。そのどちらでもない。」と書かれています。本人たちがどうしてそういうサウンドを目指したのかわかりませんが、俺の都合の良いように解釈すると、巷に溢れているようなサウンドにはしたくなかったのかなあとw
ただ、ヴォーカルは脱力的です。
音楽的には普通のロックといってしまえばそれまでなんですが、相変わらず少年ナイフならではの世界観が広がっております。
食べ物の歌だとロールケーキについて歌ったRock’ n’roll Cake。
動物の歌だとキャッチーなコーラスのCapybara。
子供っぽい曲だけじゃなく、世の中のことを歌ったのも相変わらずあります。
Monster Jellyfishはクラゲの大発生からインスパイアされたそうで、地球の温暖化というテーマまで広がっていきます。
Economic Crisisはとてもアップテンポでハードな曲で、ストレートに経済危機についての皮肉を表現しています。
俺が一番気に入ったのは1曲目のPerfect Freedomです。
直訳すると「完全な自由」なんですけどね。
ようやく自由を手に入れた、でもこれから何をすればいいの?って歌です。
はじめて聞いたときは笑ってしまいました。
解釈は難しいんですが、ある程度の不満がないと張り合いがないってことでしょうか。
闘争の末に完全な自由を手に入れたとしても、次に何をするのか目指すものがない状況というか。
そうです!ロックには敵が必要、反抗が必要なのです!
というわけで、相変わらずの少年ナイフ・ワールドが展開されているアルバムです。
前作のSuper Groupは海外ツアーを意識していたのかわかりませんが、英語の曲ばっかりでしたから、最近の少年ナイフだったらFree Timeの方をオススメしたいです。
初心者にも良いと思いますけど、ローファイを期待するなら昔のアルバムから入門した方が良いと思います。
少年ナイフのmyspaceは放置されているようでw、Free Timeの曲を試聴できるサイトは発見できませんでした。
曲の一部ならamazonなどで聞けるようですが・・・
そういうわけで、ロックには敵が必要だ!ということで今日は終了です。
コメント