カート・コバーン死後の1994年作で、個人的にはこのアルバムが最高傑作だと思っている。
この頃のバンドは前作でのツアーの疲労やメジャーデビュー後のストレス、ドラッグ問題などで精神的に辛い時期を過ごしており、それがサウンドと歌詞に表れていて、ドロドロとした内省的だ。
ミドルテンポでリフが素晴らしいAndres、内省的で自暴自棄なBaggage、ポップで風変わりなリフが印象的でレイプ犯におびえる心情を歌ったCan I Run、アップテンポで攻撃的なThe Bombと冒頭から名曲が飛び出し、その後も駄曲が見当たらない傑作だ。
Fuel My FireはThe Prodigyがカバーし、大ヒットアルバムThe Fat of the Landに収録されている。
ビルボードチャート117位にランクインした傑作にもかかわらず、レコード会社から期待されたほどは売れず、このアルバムを機にバンドのキャリアは下降線をたどることになってしまった。