Pixies (ピクシーズ)

Pixies 23曲 (You Tube)

Pixies (ピクシーズ)の概要

ブラック・フランシスを中心に86年にボストンで結成された。

イギリスを拠点とする4ADと契約し、87年にはミニアルバムCome On Pilgrimでデビューを飾っている。

89年の2ndアルバムDooltlleで全英チャート8位を獲得し、イギリスでの人気と評価を決定付けたが、アメリカではCMJチャートで健闘したものの、全米チャートは98位止まりとなるなど、商業的には成功せず、アンダーグラウンドな存在に留まってしまった。

アメリカでは火が点かなかったんだよね、ヨーロッパみたいには。

失われた伝説のバンドみたいな感じだった。

アメリカでの彼らは、日の目を見るだけでも苦労してたよ。

デヴィッド・ボウイ / クロスビート2004年8月号

Nirvanaのカート・コバーンに強く影響を与えたことで有名だが、他にはU2のボノ、Radioheadのトム・ヨーク、そしてデヴィッド・ボウイとイギリスのミュージシャンからの賞賛が目立つ。

音楽性は80年代USアンダーグラウンドを通過した変人による奇妙でポップなロック。

変拍子やおかしなコードがなども指摘されるが、逆にシンプルな構成が賞賛されることもある。

後期になるとブラック・フランシスのルーツの一つでもあるサーフ・ミュージックの影響も感じられ、また初期と比べてヘヴィな方向に進んでいった。

歌詞はブラック・フランシスの現実逃避的な空想を言葉にしたようなものが多く、特に3rdアルバムBossanovaではSFのような歌詞が目立った。

僕たちはむしろこの地球上じゃなく、ロックン・ロールの宇宙に存在したいんだ。

リアリティとか現実の世界に関わろうなんて気持ちはないんだよ。

というのも、僕にとってロックン・ロール・ミュージックというのは、現実逃避だからね。

自分の精神を解き放つ時間、自分の魂をどこか別の空間に持っていく機会、それが僕にとっての音楽なんだ。

ブラック・フランシス / クロスビート1990年9月号

また、カート・コバーンがパクッたと公言した静から動へと移行する強弱法も無視できない。

俺は究極のポップソングを書こうと思い、ピクシーズをパクッたんだ。
それは素直に認めるよ(笑)。

はじめてピクシーズを聴いた瞬間から、強く魅かれるものを感じたんだ。

俺はあのバンド―、もしくはピクシーズのカヴァーバンドに入るべきだったと思えるくらいにね。

ソフトで静かな後に、ハードでうるさくってという強弱の手法はピクシーズから拝借したのさ

Nirvana / カート・コバーン クロスビート1997年2月号から引用、元記事は1994年のローリングストーン

90年の3rdアルバムBosanovaで全英3位という最大の成功を収めるが、ベーシストのキム・ディールによればこの頃からフランシスのワンマン的な行動が目立ってきたという。

結局、93年初頭にバンドは解散。

解散はブラック・フランシスが他のメンバーに何の相談もしないまま決定するなど、ブラック・フランシスの独裁ぶりを象徴するかのようであった。

(92年5月にU2とのツアーが終わったら突然フランシスが1年のオフを取ると言い出したので、その1年間でBreedersをやろうと思ってニルヴァーナとのツアーやフェスティヴァルに出演し、固まってきたのでクリスマスの頃にサンフランシスコのスタジオでレコーディングしていたら)噂でピクシーズが解散したって言うのが聞こえてきたの。

びっくりよ。で、それが真実だったわけ(笑)。

シリアスな話し合いなんかまるで無し。

残りの3人にとっては金銭的にもスケジュール的にもピクシーズは大きかったわけだし、それぞれの生活を抱えているわけだから相談して欲しかった。

自分だけ1ヶ月も前からソロアルバムの準備をしていたのよ。

それって凄く酷いことだと思う。

キム・ディール / Music Life1994年4月号

ヨーロッパでの高評価とは裏腹にアメリカではマニアックな存在に留まり続け、日本でも雑誌の表紙を飾ったものの人気はパッとせず、カート・コバーンの大絶賛が広まる前、オルタナティヴ・ムーヴメントが始まった矢先に解散してしまったことで、伝説のバンドと化してしまった。

しかし、2004年にバンドは再結成ツアーを開始。

質の高いパフォーマンスで好評を得て、フジロック出演で初来日も果たした。

再結成ツアーのドキュメンタリー作品であるloud QUIET loudでは、キム・ディールの双子の姉妹であるケリー・ディールから「Pixiesのメンバーは絶望的なほど会話がない。」などと指摘されるようにバンド内では様々な問題があったようだが、2008年の休息を挟んでライブ活動を続けた。

2004年にiTunes StoreでリリースされたBam Thwokというシングル曲以来、長らく新曲を制作せずにツアーのみの活動を行ってきたが、2012年の終わりごろから新曲のレコーディングを始めた。

しかし新曲の製作中にキム・ディールが再脱退してしまう。

2013年の秋から2014年の春にかけて数枚のEPをリリースした後、2014年4月には5thアルバムIndy Cindyをリリース。

2014年からA Perfect CircleやZwanに在籍していたこともあるパズ・レンチャンティンがベーシストとして在籍している。

2020年現在もバンドは存続中だ。

関連リンク

Pixies (ピクシーズ)のアルバム紹介

おすすめアルバム

まずはDoolittleをおすすめしたい。

Surfer Rosaも名盤。

その他のアルバム(時系列順)

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