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リミックス

Soundgarden / Ultrameaga OKの2017年リミックス盤

去年からリリースされてきたSoundgardenのリマスター盤の話題は3回目の今回が最後です。
クリスの死後、あらためていろいろなアルバムを聞きなおしてみましたが、やはり素晴らしいバンドだったと思いました。
夢にまで見た来日公演の可能性がゼロになってしまったと思うと悲しいですね。

今日は2017年3月にリリースされたUltrameaga OKのリミックス盤です。
SSTからリリースされた事実上の1stアルバムで早くもグラミーのノミネートされたアルバムです。
Flowerはキム・セイルの傑作ですし、Beyond The Wheelという曲はクリスの鬼気迫る高音ヴォーカルが素晴らしいです。

これはマスタリングの前に行う作業であるミキシングからやり直しています。
リマスターとリミックスの違いを説明すると長くなるんで、大昔に書いたリミックスとリマスター:And Justice For Allのベースの音とIn Uteroのリミックスでも読んで下さい。
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The Stooges / Raw PowerのDavid Bowieミックス(最新技術で昔の音を大幅に変えるのはアリか?)

昨日のThe Stooges / Raw Powerのサウンドの歴史の続きです。

簡単に書くと、現在主流のRaw Powerは1997年にリミックスされたもので、1973年当初のデヴィッド・ボウイがミックスしたRaw Powerとは全く違うものとなっています。

デヴィッド・ボウイによる1973年オリジナル・ヴァージョンを合法的に入手する方法は次の3つです。

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The Stooges / Raw Powerのサウンドの歴史

コンニチハ、イギー・ポップです。

The Stoogesの他のメンバーはSearch and Destroyを聞いて「アジア人なんてぶっ潰せ。」とか言っていました。
僕は誰かを傷つけたいわけじゃなかったんですが。
The Stoogesは無教養で野蛮な労働者の集まりって感じでした。

以前紹介したThe StoogesのRaw PowerのThe Masters Editionを購入した方はおられるでしょうか?

IGGY & THE STOOGESの『Raw Power』が豪華仕様でリイシュー!

これの最大の目玉は「現在廃盤となっているデヴィッド・ボウイのオリジナル・ミックスによるヴァージョンをリマスターしたもの」です。

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リミックスとリマスター:And Justice For Allのベースの音とIn Uteroのリミックス

コンニチハ、Metallicaのラーズ・ウルリッヒです。

And Justice For All(メタル・ジャスティス)のときに選択してきたことは、あの時点ではそれがベストだと思っていたからです。
ですから、今の私(Reloadリリース時)がAnd Justice For Allについてどう思っていようがどうでもいいことだと思います。(ソース不明、うろ覚えだから私の記憶違いの可能性あり)

Metallicaの旧作のリマスター盤がリリースされると書きましたが、And Justice For Allのベースの音が聞こえるようになるんじゃないかと期待している人は多いんじゃないっすか?
amazonのレビューなんか読んでいると結構多いです。

ベーシストのジェイソン・ニューステッドがMetallicaを脱退した後、あれは意図的にベースの音を下げられたと発言したことで話題となったこともあります。

まあ再生機のイコライザーで低音を大きく強調すれば現在の盤でもベースの音は聞こえますけどね。
でもベースの音ではなくギターのミュート音の様な気がしますが。

私の予想では大幅に良く聞こえるようになることはないと思います。

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昔の作品から「当時の音」が失われる瞬間

コンニチハ、イギー・ポップです。

ミュージシャン仲間も、若いファンにもずっと言われ続けてきたことなんだ。
「ミックスし直すつもりはないのか?」ってね。

Raw Powerがアナログ盤からCDで再発された当時、音が酷くて苦情がとても多かった。
確かにレコードと比べて最悪だったよ。
自分でもあのサウンドを聞いたとき、低音が消えてるしパワーも伝わってこないじゃないか、と心の中でずっと納得できない部分があった。
CD化されて、欠けてしまったものの方が多いなんてね。

・・・

でも、後になっていじり直すことだけは本当はしたくなかった。
過去に遡って、自分がやってきた仕事を、まるで死体を墓場から掘り返して手を加えるようで、変えるのはおかしいと思ってたからね。
一度、完成させたものなんだろ?!
そしたら、ありのままの姿で存在すべきだっていうポリシーがある。

・・・

(ロリンズ・バンドのメンバーが、ソニーが管理していたマスターテープのコピーをたまたま発見してから)次に俺が知ったのはこうさ。「本人がいてもいなくても、ソニーはリリースするつもりだ」って(笑)。
ソニーも正式にオファーしてくれたし、その提案も面白そうだった。
「スタジオに来てもらって、あなたが気に入るようにどんどん指示して下さい」って調子で、これじゃ絶対に断れないと思ったよ。(The Stooges / Raw Powerのライナーから抜粋)

ちょっとコンニチハ以下が長くなりましたが、今日は昔の作品から「当時の音」が失われる瞬間を考えてみます。

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