L7のドキュメンタリー「プリテンド・ウィ・アー・デッド」の感想
コンニチハ、お久しぶりです。
長らくダラダラ作業していたL7のページの更新は終了しました。
このバンドのアルバムはYou TubeのL7のオフィシャルチャンネルで無料で聞けるんで試してみてください。
今日はこのバンドのドキュメンタリー「プリテンド・ウィ・アー・デッド」の感想です。
L7の始まりから2001年の解散までの歴史を取り上げたドキュメンタリーです。
バンドが8ミリビデオカメラで記録していた映像が主となります。
面白いのはバンドのメンバーがバカな悪ふざけをしているところでしょうか。
その大半は下ネタです。
オープニングからエッチな悪ふざけをやっていますし、放尿シーンもあります。
日本のビルのエレベーターの中でも身体露出罪で捕まってもおかしくないことしています。
でも私の中で最もインパクトがあったのはバンドが破滅した理由です。
ジェニファーの脱退理由は大学進学のためという嘘くさいものでしたし、スージーが脱退してバンドが活動停止したときも理由は公にされてこなかったからです。
このドキュメンタリーで判明したのはバンドが貧困にあえいでいたことです。
有名バンドとツアーをしたり、大きなフェスに出演したり、イギリスではリムジンで送迎されたり、ブラジルでは完全にロックスター扱いされていたにもかかわらず、貧困から抜け出せなかったようです。
ジェニファーが脱退したのは上手くいかないバンドの状況と父親の死が重なったため。
スージーに至っては経済的な状況と家庭を築けなかったことが脱退理由で、「バンドのせいで人生が台無しになった」とまで発言するほどです。
これにはショックでしたね。
経済的にそこそこ成功したバンドだと思っていましたから。
よくよく昔の雑誌を見直すとドニータの下記のような発言はありました。
あのアルバムはセールス的には売れたものじゃないってこと。
私なんか8年も同じところに住んでるんだから。
私はこれに不満だと言ってるんじゃなくて。
それはそれでいいの、今の暮らしでやっていけるからね。
要するに、キャデラックにプールって生活ではなく、ブリトーと埃だらけの生活レベルだってことが言いたいのよ(笑)。(クロスビート1994年9月号)
ビルボードチャート200の後ろの方にランクインしただけではダメなのでしょうか?
メジャーと契約したシーンで「酷い契約で金はどこかに消えた」ようなことを発言していましたが、搾取されるがままだったのでしょうか?
精神的に疲れ切ってしまうほどの過酷なツアーに駆り出されたこともあったんですけどね。
メジャーレーベルからボロ雑巾になるまで使い回され、カネにならないとわかったらポイと捨てられた印象を受けました。
インターネットがなかった時代の商業主義的なメジャーレーベルの負の部分です。
他に仕事をしながら余裕があるときにレコードを作っていたFastbacksなどのバンドが目に浮かんでしまいました。
まあ再結成後はインターネットがある時代ですからね。
メジャーレーベルのレコードの流通力なんかかなり弱まっていますし、自分たちで配信も宣伝も好きにできますから頑張ってほしいものです。
このドキュメンタリーは日本で劇場公開されたのも奇跡だと思いますが、字幕付きのブルーレイやDVDもリリースされました。
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