1996年作で個人的にはこれがベスト。
犯罪小説や暴力映画などに影響を受け、殺人に対する強迫観念や妄想がテーマとなっているので歌詞は暗く、決して甘いラヴソングではない。
サウンドはさらに洗練されスケールが大きくなった。
グレッグ・デュリの粘着ボーカルは今作がピークだろう。
My Enemyのようにハードな曲も収録されているものの、デュリのヴォーカルに圧倒され、じっくり聞き入ってしまう曲が多い。
音楽性も幅広くなりファンキーなBlame,ETC.とGoing To Townも聞きどころで、このバンドもミクスチャー、クロスオーバーの系列で語ってもいい気もする。
アルバムの最後を飾るのはFadedという8分にも及ぶ見事なバラードだ。
ただ、80年代メタル的だと好きになれない人も多いかもしれない。
傑作にもかかわらずヒットチャート上では前作よりも振るわず、隠れた名盤となってしまった。
ぜひとも聞いてみてほしい。