Cocco 18曲 (You Tube)
Cocco (こっこ)の概要
グランジ影響下にある日本のミュージシャンの中で、個を確立することに最も成功した一人。
ノイジーなギター、NirvanaがPixiesから受け継いだ強弱法、陰鬱で暗い歌詞などグランジという言葉を連想させる要素が初期の作品には数多くある。
しかし音楽をロクに聞いていなかったCoccoがグランジの影響を受けているはずもなく、プロデューサー以下の音楽制作スタッフによるものだろう。
単なるパクリに聞こえないのは、グランジと呼ばれたバンドの要素を丸ごとではなく要所要所に上手く取り入れたからだと思う。
そしてなにより、Coccoが自身のダークな部分を表現する能力に長けていたのが大きい。
嫉妬や自分を捨てた元恋人に対する憎悪など個性的な歌詞も強烈だが、それを表現する歌唱力にも長けている。
ニセモノとは到底思えず、”リアル”の一言に尽きる。攻撃性やスリルは半端じゃない。
感情をブチまけるライヴは海外でも好評を得たこともあった。
沖縄出身で、当初はバレエダンサーを目指して上京した。インディからのデビューは96年で、翌年にはメジャーデビュー。
“強く儚い者たち”がヒットを記録し、98年の2ndアルバム”クムイウタ”がオリコン1位を獲得した。
“髪がなくて今度は腕を切った”と歌うミュージシャンが1位を獲得するなんて当時の日本では真新しい出来事だった気がする。
その後は高い人気を維持しながら活動していたが、2001年に突然の活動中止を宣言。
理由は長くなるのでここでは触れないが、bridge2006年8月号で自ら語っている。
活動中止後は沖縄で海岸のゴミ拾いをしたり絵本を描いたりしていた。
単発的に音楽作品も発表されていたが、2005年にはくるりのメンバーらとSinger Songerを結成。
2006年にはCOCCOとして音楽活動を再開しているが、いわゆるグランジサウンドからは脱却して新境地を切り開いている。