2011年にリリース。世間で高い評価を獲得し、マーキュリー賞を受賞した傑作だ。
従来までの作品は主に自身の内面を表現したものだったが、このアルバムではそれが外の世界へと変化し、「反戦争」という言葉を連想させるものとなった。歌詞には第一次世界大戦のガリポリの戦いのように過去の戦争だけでなく、現代のアフガニスタン戦争やイラク戦争を連想させるものもある。
「我々の輝かしい母国は鉄の鍬ではなく戦車と行軍によって耕されてきた」というThe Glorious Land、戦場での悲惨な殺し合いを描き最後に「この問題を国連に持ち込んだらどうなるのだろう?」と叫ぶThe Words That Maketh Murder、愛する母国だからこそ何とかしたいという思いを感じさせるEnglandが特に印象的な曲だ。
音楽的には高揚感のあるバンドサウンドを復活させているが、ギター主導というよりはサックスやトロンボーン、木琴、ハーモニカ、オルガンや古いエレクトリックピアノなどの伝統的な楽器を使用したものとなった。特にオートハープが多用されている。
初心者にもおススメしたい一枚だ。







