Faith No More / Angel Dustの紹介

1992年の4thアルバム。

制作にあたり、ファンクメタルというレッテルを貼られたことへの反動からか意図的にファンクの要素を抑えたそうだが、それが功を奏し、メタルを土台に様々なジャンルの要素を飲み込んでいくというこのバンドの音楽性が頂点に達した。

3拍子で展開されるCaffeine、カントリー調のRV、泣きのピアノとラップメタルを融合させたEverything’s Ruined、音楽性とミスマッチな女性コーラスが面白いBe Aggressive、中国の民謡っぽいメロディとラップを組み合わせたA Small Victory、カオスな面が存分に発揮されたMalpracticeとJizzlobber、パットン曰く唯一ファンクの影響が出た曲Crack Hitlerなど、どの曲も素晴らしい。

盤によって収録されていたりいなかったりするライオネル・リッチーという黒人ポップスターのカバーであるEasyは本気なのか冗談なのかよくわからないが、こういうカバーが飛び出すあたりがこのバンドの音楽性を物語っていると思う。

またアルバム全体のトーンを決定づけているパットンの変化自在で情念的なヴォーカルと、ヨーロッパ的でゴシック調なシンセサイザーも聞きどころだし、ジム・マーティンのギターリフは見事だ。

前作のようにポップで陽気な雰囲気ではなかったためか、売り上げという面では前作に劣ってしまったが、彼らの最高傑作なのはこのアルバムに間違いないので、是非とも聞いてほしい。

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