Teargarden by Kaleidyscopeというプロジェクトは2009年から始まったもので、全44曲を完成した曲から順次無料でウェブ上でリリースし、最後に全44曲全てを収録したボックスセットをリリースするというものだった。
僕がやってみたかったのは、いわゆるアルバムという概念、つまり、2年間、世間から姿を消して、12曲リリースして、それが喜ばれるかブーイングされるかのどちらかだっていう(笑)、そういうやり方から自由になることだった。
そのプロセスを、もっとその時々の瞬間を捉えたものにしてみたいと思ったんだ。
だから、曲がリリースされるにつれて、バンドができあがっていって、まるで「トランスフォーマー』みたいにアルバムが姿を変えていくっていう。
そうやって毎月違うものになっていって、違うアルバムになって、僕自身常にそれについて考えていくっていう、そのプロセス自体がすごくエキサイティングで。
ビリー・コーガン ロッキングオン2010年10月号
2010年にはVol. 1: Songs for a SailorとVol. 2: The Solstice Bareの8曲がリリースされた。
へヴィで怒りに満ちていた前作Zeitgeistと比較すると多彩な内容になっており、よりスマパンらしいといえる。
また1曲ずつ発表することを念頭に入れて制作されたからだろうか、質の高い曲が多い。
ただ、この8曲は現在はダウンロードできないようで、フィジカルリリースもされたが入手は困難。
2011年には2曲リリースされたが、2010年の来日時のインタビューによると、この頃からすでに当初の計画の変更を考えていたようで、2012年にはTeargarden by Kaleidyscopeプロジェクト内のアルバムとしてOceaniaがリリースされた。
またその次の2014年作Monuments to an ElegyもTeargarden by Kaleidyscopeプロジェクト内のアルバムとなり、続くDay For NightというアルバムがTeargarden by Kaleidyscopeプロジェクトの最後となる計画だったが、結局Day For NightはリリースされずTeargarden by Kaleidyscopeプロジェクトは破棄されたようだ。