1993年作で、アメリカだけで400万枚以上売り上げ、スマパンをトップバンドの押し上げたアルバムだ。
Smashing Pumpkinsの最高傑作といえば、このSiamese Dreamか次のメロンコリーを選ぶ人が多いだろう。
路線は前作の延長上にあるものだがメロディなどのソングライティング能力、音楽性の幅が格段に向上。
前作の「勢いまかせ」から脱却し、2ndアルバムにしてにして早くも「洗練」という言葉すら浮かんでくる。
Cherub Rock、Today、Rocket、オーケストラサウンドを取り入れたDisarmはバンドの代表曲。
その他の曲も良い曲が揃っている。
内容は素晴らしいが制作時のバンドの状況は最悪だったらしい。
グランジ喧騒、傑作を作らねばならないというプレッシャー、ドラマーのジミー・チェンバレンの薬物問題、ビリー・コーガンのうつ病や自殺願望、メンバー間の人間関係の悪化など酷い状況化で制作された。
2000年のインタビューでは、バンドが最も大変だった時期の一つとしてこのアルバムの制作を挙げている。
ビリーはギターのジェームス・イハとベースのダーシー・レッキ―との人間関係悪化に加え、音楽に対して自身がコントロールしたいという欲求が強くなり、結果的にこのアルバムのギターとベースの大半はビリーがプレイしたものとなった。