古着を着ていた理由

ニルヴァーナニルヴァーナここでは流行のきっかけになったカート・コバーンにスポットを当てて見てみよう。

大金を手にする以前のカート・コバーンがみすぼらしい服を着ていたのは間違いなく貧乏だったからだ。

ヒモのような生活をし、乞食に間違えられたこともあり、ツアーはみすぼらしいバンで絶えずガソリン代の調達方法を気にしなければならない始末。
社会からドロップ・アウトしたインディのバンドマンが小奇麗な服を買う金など持っているはずがない。

では大金を手にした後はどうか。それは当時のインディの価値観が大きいと思われる。
80年代のメジャー・シーンは、派手な衣装とステージ、夜は女と豪遊といったロック・スターで占められていた。
アンダーグラウンドではこのような外見至上主義的なメインストリームに嫌悪感を持っていた。

Guns N’ Rosesにはファッションしかない。俺たちにはパッション(情熱)がある。
(カート・コバーン)

カート・コバーンまた、レーガン政権により貧富の差が広がり勝者と負け犬がはっきり区別されるようになり、拝金主義的思想が強まっていった。
勝者は高級車を乗り回し、高級ブランドの服を見せびらかすように身に着ける。
落ちこぼれには当然金持ちに対する嫌悪感が存在していた。

金儲けを否定していたインディ出身のカートが、拝金主義の象徴である高級ブランドの服を身に着けるなんてダサいことだったのは容易に想像できる。
テレビ出演の際にリムジンでの送迎を拒否し、高級車を手に入れても直ぐにオンボロの車に買い換えたのも成金への嫌悪からだろう。


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