ビジネスとしてのグランジ

盛り上がる世間とは対照的にグランジと呼ばれたバンドの大半は、自分達がグランジとカテゴライズされることに嫌悪感を抱いていた。

あれ(オルタナムーブメント)は多分、オーディエンスを甘やかして自分らの喰わせたいものを喰わせようとしてる連中の責任だろうな。
特定のムーヴメントやシーン、一時的な爆発に乗っかることは、結局は一種の死の接吻(一見いいように見えても、実は破滅をもたらすものという意味)を受けることにしかならないからね。
俺が読んだカート・コバーンのインタビューじゃ、こんないいこと言ってたんだ。
「俺は決してグランジ・シーンの中に組み込まれることなんか望んだことはないし、そんなものと関わり合ってたら、ニュー・ウェイヴがそうだったみたいにムーヴメントと一緒に死減させられちまうのがオチだ」って。(Helmet / ペイジ・ハミルトン クロスビート1997年12月号)

しかし当事者がどう思おうと、ムーヴメントに企業が手を加えて商品化し、刺激が無くなっていくのは世の常。

最近のレコードは殆どが無能だな。だがNirvanaは違う。
Nirvanaのレコードには危険な香りと怪しさがある。
ただし、ファッショナブルになってきているようだな。
そうなっちまうと致命的なんだ。
(元Sex Pistols / ジョン・ライドン)

ロンドンパンクが流行に飲み込まれ、型にハマるのを目にしてきたジョン・ライドンの言葉だけに説得力がある。
結局、グランジ・オルタナティヴもビジネスに利用されてしまった。

大衆文化(ポップ・カルチャー)が重視されるのは若い消費を生み出すからだ。
(Soundgarden / キム・セイル)

80年代のキンキラキンの衣装とは対照的な、普段着やボロボロの古着といったファッションも注目され、グランジ・ファッションが大流行した。
また、有名ブランドもグランジを取り入れた。
>>>グランジ・ファッション

メジャー・レーベルが我先にとシアトルのバンドと契約しようとするようになり、多くのバンドがシアトルに移ってくるようになった。
Stone Temple PilotsやBushのようなグランジ産業バンドの登場。
>>>グランジ・ブーム便乗バンド


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