ボウリング・フォー・コロンバインと日本のアメリカ化

先日、今更ながらマイケル・ムーアの”Bowling For Columbine”を見ました。

アメリカには優れたロック・バンドが多い。
その理由は社会がクソだからでしょう。
そう思うと日本もまだまだ平和なのかもしれない。

アメリカはなぜカナダ(銃の所有率が高いのに銃殺事件は少ない)になれないのか?
ここでは恐怖煽動ビジネスは置いといて、他のサイトのレビューなどであまり取り上げられていない貧困という面から見てみる。

“俺が!俺が!”という極端な個人主義により生み出された「貧富の差」。

アメリカはカナダと違って自己責任・競争社会だ。

病気になるのは自分が悪い
ビンボーなのは自分に能力がない

特に社会保険は最悪だ。
日本の国民健康保険ようなのは皆無といっていいようで、会社や民間の医療保険に加入できない人は莫大な医療費を請求される。
医療保険に加入している中産階級でさえ、病気が原因で破産することが多いという。

アメリカ人はそういう貧困層を助けようとは思わない。
それで、経済大国でありながらスラム街が存在するのだ。
週に70時間働いても家賃が払えないのは異常だ。

だから、これくらい貧富の差があれば、誰も乗っていない自動車の中に貴重品があれば盗んで当然で、罪の意識は感じないだろう(引用元)
ということになって、芥川の羅生門のような「生きていくための犯罪」や、貧困層のギャング化といった事態が起こる。

それにビビッた白人が銃を買う。
他人への恐怖感から自分の家の庭に入った人を侵入者と見なしてブッ放す。

「Freeze! Bang!」

実力主義だの貧富の差が大きくなるなど言われている日本は、間違いなくアメリカ化している。

日本はアメリカほど銃を容易に持てないけど、「貧困の拡大」の影響が何らかの形で跳ね返ってくるはずだ。
今はまだ、「日本のスラム街は上野公園かな?」といったレベルだが、今後は本当にスラムが生まれるかもしれない。

国民年金未払いに関するニュースを見ていて思うのは、”俺が!俺が!”がみんな強すぎる。
日本人のアメリカ人化である。

どうせ貰えないから払わない

こういった自分中心の個人主義的発想しか耳にしないからだ。特に若いヤツ。

現在、年金で暮らしている老人や障害者のために払う

このような発想はないのだろうか?
みんな、もう少し他人に優しくなるべきだし、ホワイトバンドを身につけて良い事した気になっている場合ではない。

コメント

  1. りさぶ より:

    おひさ!約1ヶ月ほどネットできないでいたんだ・・・
    こーさん元気にしてる?

    私もこの映画見た後テレビの前でぼーーーっとしてしまった。。
    たくさん考える事があって、この世の中が、人間の世界が、どれだけ怖いところかって言うのを色々考えちゃった覚えがあるよ。

    こーさんの言うとおり、ホワイトバンド買ったからそこで終わりじゃなくてさ、次に進めるといいのにね、みんな。
    私はね、社会人になって収入が増えたらさ、色々と世界の団体に寄付したり動物虐待を減らす運動に参加したりしたいと考えてる。

  2. 管理人 より:

    おひさ、この映画は面白かったね!
    マリリン・マンソンはこの事件でだいぶ叩かれたからなー。
    結局、根本的な元凶を退治したいとダメなんだろうね。

    マイケル・ムーアの「バカでマヌケなアメリカ白人」(だったかな?)を読むと、ゴミを分別してもリサイクルになっていないと書かれていた覚えがある。

    年金だって、日本じゃ社会保険庁のMotherFuckerな職員が無駄遣いをしているし・・・。

    冗談抜きに、ホームレスに食べ物を配るとか、「自分でやる」しかないかもねぇ。

タイトルとURLをコピーしました