Metallica (メタリカ)

Metallica 21曲

Metallica (メタリカ)の概要

今でこそ超ビッグなバンドだが、80年代のMetallicaは主流から外れたオルタナティヴな存在だった。

今となっては知られていないかもしれないが、NirvanaやSoundgardenをはじめ、彼らを敬愛するオルタナバンドも多い。

80年代に誕生したスラッシュメタルと呼ばれるバンドの一つで、Megadeth、Slayer、Anthraxと共にスラッシュ四天王といわれる。

音楽性はNWOBHM(ニュー・ウェイヴ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィ・メタル)とパンク・ハードコアを融合させたものだとされ、速いテンポでブリッジミュートを多用したザクザクしたリフが目立つ。

メタルとパンクの融合という点ではアプローチは違えどBlack Flagとその影響下のバンドと共通するところであり、その攻撃的でラウドなサウンドは80年代に流行したメタルとは確実に一線を画くものだった。

主流から外れた音楽性は、周りがどう思おうが関係がない、我が道を行くのみだというパンク精神そのものだ。

実際のところ新しいことをやっていたMetallicaは、Nirvanaをはじめとする90年代にグランジ・オルタナティヴと呼ばれたバンドから称賛されることが多かった。

へヴィメタルの方じゃあメタリカとブラック・サバスはイカしてるな。

メタリカなんかファーストアルバムが出たころから好きだった。学校へ行く前に毎日必ず聞いててさ。

70年代とはまた違ったものがあるんじゃないかと思ってけっこう他のバンドのレコードも買ったんだけど、結局ほとんどのへヴィメタルは好きじゃないってことに気がついたよ。

Mudhoney / マーク・アーム クロスビート1992年11月号

結成は81年でインディからのデビューは83年。

デビュー当時は単なるうるさい音楽との批評もあったが、86年の3rdアルバム”Master Of Puppets”を50万枚以上売り上げ、スラッシュメタルが市民権を得るきっかけとなった出来事だった。

しかし、メンバー最年長で脅威の指弾きベーシストであるクリフ・バートンがツアーバスの事故で死亡。ベーシストの交代を余儀なくされる。

88年の4thアルバム”…And Justice For All”は全米7位を記録。この頃から商業的な活動が顔を見せはじめる。

今まで否定していたプロモーションビデオの製作、LAメタルのようなステージ上での派手なギミック。このような活動は、クリフの不在が原因だと考える人もいた。

NirvanaのNevermindと同年リリースのセルフタイトルアルバムが全米1位を記録し、メタルの王者として君臨するようになった。

通称ブラックアルバムと呼ばれるこの作品では従来のスラッシュ路線からは撤退し、早くもグランジオルタナを意識して製作されたと分析されることもあり、90年代ヘヴィネスに通じるグルーヴも感じることができる。

チャートに5年以上ランクインし続け、現在までに2000万枚以上売れているが、80年代のファンからは賛否両論が巻き起こった。

96年には顕著にグランジ・オルタナを意識したLoadをリリース。

ファンを無視して好き放題に音楽を追求してゆくパンク精神と解釈するか、流行に合わせた商業的なアルバムと受け止めるか評価が分かれるところ。

2003年のSt. Angerというアルバムは金属的なドラムとオルタナ以降を意識したヘヴィなリフが印象的なアルバムに仕上がった。

しかし、ニューメタルを意識したヘヴィネスとギターソロのない曲はLoad同様、良くも悪くも解釈できる。

ツアーでは過去の名曲に頼ったセットリスト、2000年のNapsterを相手取った訴訟など、金の亡者と批判されても仕方がない活動が目につくのも事実。

あらゆる面で賛否両論を巻き起こしながらもバンドは存続中だ。

関連リンク

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