コンニチハ、Sonic Youthのサーストン・ムーアです。
これはラップメタルをやってる連中も自覚していることだと思うけど、10年後、ラップメタルのことなんか気にする人がいるとは思えないんだよね。
文化的なメリットはほとんどないし、まさに時代に押し潰されてしまうような使い捨ての音楽なんだ。(ロッキングオン2003年5月号)
約10年ほど前に猛威を振るっていたラップメタルバンドは現在どうなんでしょうねえ?
一部の大物だったバンドを除いてはメディアでもほとんど見かけません。
そこそこ売れていたバンドの中には路線を変更したバンドもいるようです。
まあサーストンが言っていたことが現実になったってことでしょうか。
約10年前のラップメタルは、まさにトレンドって感じで厳しいものがありましたけど、こういう音楽がオルタナティヴだった時期もありました。
今日はそういう先駆者たちをご紹介。
ラップとかヒップホップっていうと、現在では日本の大衆ポップグループも積極的に取り入れるようになったことで、商業的なイメージがあります。
ですが、今はどうなのかはよくわかりませんが、昔は本当に危険なグループもいました。
そんな危険なグループたちの中には積極的にロックバンドとコラボレートしたのもいました。
本物のラッパーがメタルバンドと手を組むという、真のラップメタルw
まずはPublic Enemy。
「国家の敵」というグループ名からも政治色が強いグループです。
そんな彼らはスラッシュメタル四天王と呼ばれたAnthraxと1991年にコラボレートしました。
またAnthraxとは共同ツアーをやっています。
「これがなかったらラップメタルはなかった」というのはパブリック・エナミーのWikipedia。
Anthrax & Public Enemy- Bring the Noise
続いてはギャングスタと呼ばれるラップの元祖的なIce-T。
元ギャングのこの人は本当にヤバくてさw
Home Invasionというアルバムのジャケットは犯罪のオンパレードです。
Ice-Tはロラパルーザに出演したこともあります。
何年先になるかはわかりませんけど、ウチのサイトにも載せる予定です。
彼もメタルバンドのBody Countと結びつき、アルバムも何枚かリリースしました。
Cop Killerという警官を侮辱した曲が問題となりました。
Body Count / Cop Killer
後は危険なグループではないですが、Run DMCとAerosmithのコラボですかねえ。
Run DMC feat Aerosmith – Walk This Way
ここからはウチのサイトに既に掲載しているバンドです。
まずは白人ヒップホップのBeastie Boys。
1986年のLicensed to IllというアルバムではツェッペリンやAC/DCの曲をサンプリングしたり、メタルを連想させる曲が収録されています。
これは当時流行していた男根ヘアメタルのパロディなんでしょうかw
The Beastie Boys – No Sleep Till Brooklyn
この曲もメタルっぽい部分があります。
(You Gotta) Fight For Your Right (To Party)
次はFaith No More。
昔はラップメタルという言葉は雑誌には出てきません。
ジャンルを横断するという意味でクロスオーバーという言葉が頻繁に登場します。
ミクスチャーという言葉は日本でしか使われないようです。
1989年のThe Real Thingというアルバムからです。
Faith No More / Epic
最後にレッチリ。
レッチリがラップメタル?と疑問に思う人も多いでしょうが、Mother’s Milkではメタルを連想させるようなギターが聞けます。
特に1曲目のGood Times Boysなんかはね。
ただし、ジョン・フルシアンテはプロデューサーだったマイケル・ベインホーンの意向に流されて嫌々プレイしたクソアルバムだと言っています。
確かにBlood Sugar Sex Magikとはアプローチは異なりますよね。
Red Hot Chili Peppers / Good Times Boys
また、ジョンは前任ギタリストのヒレル・スロヴァックもマイケル・ベインホーンのラップメタル的アプローチに嫌気がさしていたとも発言したことがあります。
まあ確かにメタルっぽさも感じられるのですが…。
Mother’s Milkの前のアルバムThe Uplift Mofo Party PlanからFight Like A Brave。
Red Hot Chili Peppers / Fight Like A Brave
他にもなんかあったような気がしますけど、まあこの辺りが先駆者じゃないっすか。
当然、この後に登場するRage Against The Machineは圧倒的ですけどね。
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