Metallicaの2010年リマスター盤の研究と感想(3rdと4thのみ)

珍しく週末に自宅から更新です。
今週はサッカーの国際Aマッチデーだから、プレミアリーグの試合がなくて暇なんですよw

先日、And Justice For Allのベースの音はイコライザーを上げれば聞こえると書いてしまいましたが、良く聞いてみると私がベースの音だと思っていたのは、ギターをブリッジミュートで弾いたときに響く低音のような気がしてきました。

ベースについてはジャスティスばかり語られがちですが、意外にMaster Of Puppetsも良く聞こえるとは言いがたいです。
もちろんOrionのようにわかりやすいのは除いてですけど。

クリフはディストーションをかけているから、ズンズン響く低音ではないってことも要因のひとつだと思います。

MASTER OF PUPPETS [Live Mexico City DVD 2009] YouTube

このライヴ音源はベースの音がズンズン響いてきますけど、同曲をアルバムで聞くとディストーションのかかった低い音が後ろの方でかすかに聞こえる程度だったりw

本題に入りますが今日も音圧がらみの話です。
昨日Metallicaの2010年日本限定リマスター盤を購入したので聞き比べてみました。


私がリマスター盤を購入して比べてみたのはMaster Of PuppetsとAnd Justice For Allだけなんで、それ以外のアルバムについてはどうだかわかりません。

結論から言うと、リマスター盤を波形で見て同じ音量で聞き比べるで書いたJoy Divisionに近いリマスターでした。

音圧が上がっているため再生機の音量を小さくして再生しても従来盤より大きな音が出ますが、低音が強くなったとか高音がクリアになったとかいう音質そのものの変化はないと。

Master Of Puppetsのアルバムタイトル曲の波形です。
上が従来盤、下がリマスター盤。

Metallica / Master Of Puppetsの波形(上が従来盤、下がリマスター盤)

見事なまでの音圧至上主義的リマスターですw
音圧が上がっているので、再生機の音量を低くしても大きな音が出ます。
そのため迫力が出たと勘違いしがちなんですが、実際はどうでしょうか?

Foobar2000のReplaygainという機能を利用して、同じような音量で聞き比べてみました。
Replaygainっていうのは前回も説明しましたが、様々な音楽ファイルの音量を自動的に均一にしてくれるものです。
曲ごとに音量が違うと、1曲ごとに再生機の音量を調節しなければならない手間を解消するために生まれた技術です。

それで同じような音量で聞き比べてみたところ、リマスター盤も従来盤も音質は同じです。
私に聞き分けられるほどの違いはないです。

ただ音の大きさが上がっているだけで、従来盤の音量を上げて聞けばリマスター盤と変わりはないんじゃないかとw

結局のところ「音の大きさ」以外は大差ないってことです。
まあ海苔波形化させたにもかかわらず音割れもしないし、音質の変化もないっていうのはプロの凄い技術なんでしょうけどw

続いてAnd Justice For Allですが、これもMaster Of Puppetsのリマスター盤と同じです。
音圧を上げて海苔波形化させたため、音は大きくなっていますが音質の大きな変化はありません。
もちろんベースの音が大きくなったわけではありません。

「音が大きくなる」っていうのは「音質が変わった」と勘違いしやすいんですよ。
私もつい最近までは騙されていた部分も多々あります。

でも前回書いたように、音圧を上げただけのリマスターは全否定できません。
特にiPodでシャッフル再生している人なんかは、「昔の音圧が低い曲になったらボリュームを上げて、現代風の音圧至上主義な曲になったらボリュームを下げる」なんて面倒ですから、そういう意味では存在意義はあります。

まあ私に言えるのは、今回のMetallicaのMaster Of PuppetsとAnd Justice For Allのリマスター盤は、音が大きくなっただけなので、従来盤のボリュームを上げて聞けば同じような音が出ますってことです。

だから今回のリマスターはあまりオススメできないかなあ。
唯一の救いはMaster Of Puppetsには、昔は付いていなかった対訳が付いていたことですかね。
私が持っている従来盤は本当に古いものなので、何年の盤から対訳が付き始めたのかは知りませんけど。

音質が変化するリミックス的リマスターを期待するなら、以前Metallica / Master Of PuppetsのMFSL盤で紹介したMFSL盤を買った方が良いです。
ただしレコードのみでCDではリリースされていないようです。
まあこれを聞いても低音が弱くなったとダメ出しする人が多いと思いますがw、聞いてからのお楽しみってことで。

まあそんなところです。
次回は音圧至上主義に反旗を翻したアルバムの紹介です。

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