「あげていてカッコ悪くないバンド」が「お約束のように」上位にランクされる時代
コンニチハ、渋谷陽一です。
様々なメディアの2009年ベストアルバムランキングは、お約束のように入っているDirty Projectors、Yeah Yeah Yeahs、Grizzly Bear、Animal Collective、何でもいいんですけど、取り敢えずあげていてカッコ悪くないバンドに票が集中しています。
業界人のチョイスみたいで不気味です。
僕にはG●een DayやEminemのアルバムがこれらより重要でないとは思えません。
先日、昔から日本でオルタナが売れないのはなぜだろう?というのを書きましたが、「抽象的な音楽」っていうのはエクスペリメンタルよりもサイケデリックという言葉の方がふさわしいのかなあと思う今日この頃です。
まあ音楽用語は難しいですからw
エクスペリメンタルなサイケデリックもたくさんあるわけで。
冒頭はアルバムを点数で評価したりランキング付けすることについてで書いた渋松対談からです。
個人的には「あげていてカッコ悪くないバンド」が上位に入った方がしっくりきます。
エミネムは良く聞いていないのでなんとも言えませんが緑日は嫌いなんでw
でもまあ、2009年のロックシーン全体を反映するならば必要なんでしょうかねえ。
「あげていてカッコ悪くないバンド」っていう意味合いは理解できるでしょうか。
ロックには敵が必要だと思うでも書きましたが、俺の世代だとSonic Youthを連想してしまうんですが。
つまり、音楽通が聞くようなイメージがあるバンドです。
玄人好みとか知る人ぞ知るバンドとかそんな感じです。
難解だと思われているようなヤツです。
インディ・エリート主義とか売れているバンドを嫌うという心理も関わってくると思います。
特に莫大な人気を誇るベテランは「あげていてカッコ悪いバンド」なんでしょう。
顕著にこういう路線なのがPitchforkのようですが・・・
俺もこういう路線ですからw、否定するはずも無くむしろ肯定します。
こういう子供っぽくて青臭い反逆心がロックにとって重要だと思います。
でも、どのメディアも「お約束のように」上位にランクするようになるとなんだかなあと思います。
良い時代になったものだとも思うんですが・・・
Grizzly Bearはサマソニではガラガラだったのでなんだかなあと思いましたが、逆に満員だったとしてもなんだかなあと思うでしょう。
まあ少数派でいたいと願う子供なんですw
人によっては、「あげていてカッコ悪くないバンド」を聞いている人たちは、難しいのを聞いていい気になっているお高くとまってる捻くれ者と見えるようです。
俺自身、冷静に自己分析してみるとそういう意識はあります。
特に若い頃は「みんなが聞いているバンドは嫌い」という意識が強かった気がします。
でもそういう意識だけで聞いているわけじゃないですよ。
むしろ本当に音楽が凄いから聞いているわけで。
話が脱線してきて過去に書いたことの繰り返しになってきたのでここで終了します。
現在は「あげていてカッコ悪くないバンド」が「お約束のように」上位にランクされる時代だということで。
2010年はどうなるんでしょうねえ。