DVD-Audioソフトの紹介 / The Flaming Lips

コンニチハ、The Flaming Lipsのウェイン・コインです。
僕らのアルバムHit to Death in the Future Headの製作のごく初期の頃、技術の進歩により3Dサウンドという新しい録音方式が可能になりつつありました。
結局、誰もが楽しめるという状態にはなりませんでしたが、当時の好奇心旺盛で新しい物好きのアーティストやプロデューサー達は実験を重ねていました。
僕らも大いに興味を持っていました。

ネタ切れ気味なので久しぶりにDVD-Audioソフトの紹介でも書きます。
DVD-Audioは完全に死んだんですかねえ?
新しいソフトはリリースされているんでしょうか?

今日はThe Flaming Lipsです。
amazonへのリンクが満載ですからw、Flaming LipsやDVD-Audioに興味のない方は続きを読む必要はありません。
DVD-AudioについてはDVD-Audioとは?を参考にして下さい。


Flaming Lipsは97年にZaireekaというアルバムをリリースしました。
このアルバムは4枚組みで、その4枚を同時に再生しなければならないというとんでもないアルバムでした。
冒頭のウェインの発言のように、元々マルチチャンネルには大いなる興味を持っていたようです。

そういうわけで現在まで3つのアルバムをDVD-Audio化しています。

最初に書いておきますが、DVD-AudioにはDVD-Videoプレーヤーで再生可能なデータを搭載できます。
プレーヤーがDVD-Audioに対応していない場合は、このDVD-Videoのデータが再生されますが、それをDVD-Audioと勘違いしないようにしてください。

ですから、DVD-AudioプレーヤーがなくてもDVD-Videoのデータを楽しめます。
ただし、5.1chマルチチャンネルを楽しむには5つのスピーカーと1つのウーファーが必要です。
それがなくてもステレオ音声で再生できます。

簡単に書くと、普通のDVDプレーヤーやPCのDVDドライブで再生できるが最高音質で聞くことはできないということです。

At War with the MysticsのDVD-AudioとCDの2枚組

DVD-Audioの5.1chサラウンドと2ch(ステレオ)の音質は両方とも24bit/88.2kHz。
DVD-Videoの5.1chサラウンドと2ch(ステレオ)の音質は両方ともDolby Digitalの16bit/48kHz。

Flaming Lipsの音楽性は5.1chが似合うなあと思わせるサウンドです。

その他、OuttakesやRadio Sessions、曲のビデオなどが収録されています。
それらはDVD-Videoでも見ることができます。

Yoshimi Battles the Pink RobotsのDVD-AudioとCDの2枚組
Yoshimi Battles the Pink RobotsのDVD-Audio
ヨシミ・バトルズ・ザ・ピンク・ロボッツのDVD-Audio(日本国内盤)

DVD-Audioの5.1chサラウンドと2ch(ステレオ)の音質は両方とも24bit/96kHz。
DVD-Videoの5.1chサラウンドと2ch(ステレオ)の音質は両方ともDolby Digital。

アルバム収録の11曲に加え、ボーナストラック6曲、ミュージックビデオやメイキングビデオ、周波数アニメーションなど色々入っています。

サウンドは無理やり5.1ch化したとか不自然な5.1chという批判がありますが、個人的には面白いと思います。
特にYoshimi Battles the Pink Robots Pt.1とYoshimi Battles the Pink Robots Pt.2あたり。
日本盤のライナーにはウェイン自身による曲解説の日本語訳が付いているので、それを読みながら聞くのも面白いと思います。

Yoshimi Battles the Pink Robots Pt.2はウェインの言うように、まさに絶叫の渦巻きです。
まあ、人によっては4つのスピーカーへの音の割り振りが大袈裟に聞こえるかもしれません。

The Soft BulletinのDVD-AudioとCDの2枚組

DVD-Audioの5.1chサラウンドと2ch(ステレオ)の音質は両方とも24bit/88.2kHz。
DVD-Videoの5.1chサラウンドと2ch(ステレオ)の音質は両方ともDolby Digitalの16bit/48kHz。

アルバム収録13曲に加え、アウトテイク3曲、ビデオ2曲、ラジオセッション4曲が収録されています。

Yoshimi Battles the Pink Robotsの5.1chは個人的に不自然とは思いませんでしたが、The Soft Bulletinの5.1chはダメでした・・・
特にRace For The Prizeは曲の良さを台無しにしていると思います。
まあ5.1chヴァージョンが好きになれなくても、ステレオ音声も高音質な24bit/88.2kHzなので買って損した気分にはなりません。

Flaming Lipsは新作のリリースが近いようですが、今回もDVD-Audio化してくれるのでしょうか?
マルチチャンネルを探求してきた数少ないバンドの一つなだけに是非ともリリースして欲しいですが、DVD-Audioは風前の灯だからなあ・・・
撤退してしまうのか?
ひょっとしてBlu-Rayとしてリリースするのかもしれませんね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました