クリス・コーネルVSトレント・レズナーはトレントを支持します

コンニチハ、トレント・レズナーです。
クリス・ヴィレンナと一緒にクリーヴランドに住んでいた時が最も貧乏でした。
毎日ラーメンばかりで嫌になってしまいました。

先日、Soundgardenの再結成は無いと思うで書いたようにTrent ReznorはChris Cornellを口撃したのですが、クリス・コーネルがTwitterで反撃しました。

Chris Cornellの反撃(Twitter)

トレントが自分で曲を書いてNine Inch Nailsとして活動する前の、Exotic Birdsというバンドでキーボードを担当していた時の映像が貼られています。

この映像を見て笑わない人はいないでしょうw


両者とも大人気ないって言ったらそれまでですが、それだと面白くないので敢えて書きますw

今回ばかりはクリス・コーネルの方が分が悪い。
最も重要なのは「今」であって「過去」じゃない。
両者の今を比べればトレントの勝ちだと思います。

NINが傑作を連発しているか?と言われれば自信を持って頷けませんがw、クリスのScreamは並の失敗作じゃないからなあ。
「セルアウト」という禁断の言葉が良く似合う最悪の路線です。
つまり上の映像のExotic Birdsと同じことを今のクリスがやっているわけですよ。
大衆売れ線ポップをね。

それにこの動画は1985年のもの。
1986年にMinistryがTwitchというアルバムでインダストリアル・ロックの金字塔を打ち立てる前ですからねえ。
Nine Inch Nailsの根本的なルーツはMinistryやSkinny Puppyなどのインダストリアルなのは有名な話。
それ以前の映像だからあまり説得力はないな。

つまり、スーパーの駐車場でMelvinsのライヴを見てパンクに目覚める前、サミー・ヘイガーのライヴに行って喜んでいた時代のカート・コバーンを非難するのに近いと思います。
Sex Pistolsに刺激を受けてThe Clashを結成する以前、パブロックをやっていた時代のジョー・ストラマーを非難するみたいなね。

だから大事なのは「今」。
その「今」、片方は売れっ子プロデューサーと大衆向けポップ、もう一方はメジャーから独立宣言して自由気ままな音楽活動。
どっちがパンク、オルタナティヴという言葉を連想させる刺激的なことをやっているかと考えればトレントを支持します。

まあトレント信者の必死の反論みたいになってしまいましたがw、俺だってChirs Cornellのファン歴10年以上あるんですよw

だからクリスには目を覚ましてもらいたいですよ・・・

以下、トレント・レズナーが90年代後半に語った自らの歴史。
まあ援護になるか分かりませんが、取りあえず載せておきましょう。

カレッジをドロップアウトしてすぐ・・・84年だったと思うけど、一年間何もしない時期があってね。
父親が森の中に住んでいたから、そこに居候して、カヴァーバンドを掛け持ちして食べてたんだ。
週に300ドルになった。
金のために体を売っていたってわけ。
あのまま行ってたら今でもバーをドサ回りしてたかもしれない。

―どうやって抜け出したんですか?

クリーヴランドに引っ越したんだ。
手伝ってたバンドはクリーヴランドでの仕事が多かったし。
ちょうど出回り始めたハイテクのシンセサイザーやシーケンサーを取り揃えている店があって、そこに通いつめた。
そうしたら仕事をくれてね。
毎日10時から6時まで、20人ぐらいの客がドラムマシーンで遊んでいるのを聞いている仕事でさあ。

その店の店員の一人が、エキゾティック・バーズっていう、オリジナルのシンセ・ポップをやるバンドにいてね。
そのバンドでキーボードを弾く仕事をもらったんだ。
最終的にキーボードは全部僕が担当することになって、曲を書いているメインのヤツが歌とギター、今のNINのドラマーのクリス・ヴレンナがドラムだった。

―オリジナルは書いていたんですか?

いや、ただの一度も書いたことはなかった。
自信がなかったんだよ。
ずっと、やらない言い訳をいろいろ用意してね。

でもある日、ふと思った。
「もう23歳だっていうのに一体、俺は何をやってんだ? 今すぐ何か始めないと一生このままだ」
それでエキゾティック・バーズをやめて、スタジオで雑用やら何やらやる仕事を始めた。

そこで自分と契約を結んだ。
このままじゃ一番恐れてた状態に成り下がってしまう。
それで実験してみることにしたんだ。
自分のもってる力全てを何か一つのことに集中させたらどうなるだろう?
それまで、何かに一心不乱に打ち込んだことなんて生涯一度もなかったからね。

そうなると曲を書かないっていう言い訳ができなくなった。
で、生まれて初めて作った曲が「ダウン・イン・イット」なわけ。
当時、ミニストリーとスキニー・パピーにはまっててね。
実際、スキニー・パピーの「ディグ・イット」を聞いてこの曲ができたと言ってもいい。

ここに来てようやく、エレクトロニックではありながらも、ハワード・ジョーンズや「リフレックス」とは違うって音楽に出会ったんだ。
この二つのバンドからはヘヴィ・メタルやパンクの中でも特にハードコアなバンドにある攻撃性とテンションが感じられた。

にもかかわらず、使ってる楽器は僕がよく知ってるものだった。
さらに衝撃的だったのは、この手の音は5年前だったら絶対に生まれ得なかったし、20年前に至っては想像さえできないような音楽だってことだ。
今、この瞬間に生まれた機械を使ってできるっていうさ。

以上、ロッキングオン1999年10月号からの引用です。

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