2009年に日本国内盤の存在意義を考える(その4:ライナー・ノーツ、解説)

コンニチハ、田中宗一郎です
「RadioheadのKid Aは、社会に何の疑問もない人は聞かない方が良いでしょう。
このアルバムはワインと睡眠薬を一緒に飲んで自殺する曲で締めくくられているのですから。」

Kid Aの日本国内盤ライナーノーツにはこんなこと書かれていた記憶があります。
田中宗一郎さんについては色んな評価がありますが、俺はこの文章は好きです。
エリート主義者でひねくれ者ですからw

日本盤の存在意義の続きで今日はライナーノーツ。
ライナーノーツのルーツはアナログレコード時代に翻るわけですが、面倒臭いし俺も良くわかっていないので省略w

日本盤の帯には「解説」と表記されているヤツです。


ライナーノーツも無いよりもあった方が良いとは思います。
まあ音楽を聞くのに余計な知識は不要という方もいると思います。

全てのライナーが面白いと思う人はまずいないでしょう。
面白くないライナーに出会ってしまった経験は誰にでもあるでしょう。

俺が思う面白いライナーは、客観的にバンドの歴史だとかアルバム製作の背景を書いているヤツかなあ。
逆に退屈なのは執筆者の個人的な思い入れをダラダラ書いているライナーかな。
まあ中には逆のケースもあるので、こういうやつはOKでこういうのはダメとは言えないです。

最も納得がいかないのは、「まだこのアルバムを聞いていない」状態で書かれたライナー。
締切とか色々あるんでしょうが、音を聞いていないのに書くっていうのはどうかと思う。音が届いてからだと間に合わないんでしょう。
日本盤のリリースが遅れると、その間に輸入盤が売れてしまう。
まあビジネス的な理由でそうなるんでしょう。

無いよりもあった方が良いと書きましたが、ボーナストラックや対訳と比べると必要性は低いと言わざるをえないです。
まあ無いよりはマシって感じです。
読めば暇つぶしになりますし。

Antony and the JohnsonsのThe Crying Lightの日本盤(直輸入盤?)には歌詞対訳は付いていますがライナーノーツは付いていません。
でも別に文句はなかったなあ。

ライナーノーツを第一目的に日本盤を購入する人は少ないと思ってます。

ボーナストラック未収録、歌詞対訳無し、ライナーだけ。
こういう場合には日本国内盤の存在意義が問われることになるわけです。
ライナーしか付けることができないのに価格の高い日本盤をリリースする必要はあるのか?

以前Slintというバンドの話題で少し書いた気がしますが、SlintのSpiderlandというアルバムはamazon.jpで日本盤(直輸入盤)と輸入盤の価格差は720円です。
違いはライナーノーツと帯の有無だけです。
ライナーと帯の価格が720円もするのかよ!ってことです。
720円っていったら音楽雑誌1冊買えるわけですから。

このアルバムのライナーの文章量は知りませんが、紙切れ一枚だけだったら最悪ですね。
Nine Inch NailsのThe Fragileも価格差は約600円。
ライナーはしばらく読んでいないので内容を忘れてしまいましたが、結構なページ数があった気がするなあ。
でも対訳無しっていうのには落胆した記憶があります。

日本国内盤に何を求めるのか?

これは人によって違うでしょう。
俺は対訳は必須、ボートラがあればラッキーって感じです。
これ以外は別に無くてもかまいません。
逆にこの2つが両方とも無いのであれば日本盤をリリースする意義がないと思っています。

別にライナーを目の敵にしているわけではないですがw、ライナーだけだったら買う気は失せるかなあと。

「小さなレコード屋に流通させる」という日本盤の存在意義が薄れた現在、皆さんは日本盤に何を求めていますでしょうか。

次回は最終回。
その他の日本盤の存在意義を手短に書きます。
帯とかSHM-CDとかw

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