2009年に日本国内盤の存在意義を考える(その2:ボーナストラック)

コンニチハ、Arcade Fireです。
Neon Bibleは全世界で同じものを流通させたいので日本盤をリリースしないことにしました。

昨日は日本国内盤の最大の存在意義である「小さなレコード屋でも扱えるようにする」というのが薄れていると書きました。
でも日本盤の存在意義は他にもあります。
今日はボーナストラックです。

何で日本盤を買うのか?と聞かれれば理由は人によって異なるでしょうが、一番多いのはボーナストラック目的なんですかねえ?


ボーナストラックは、昨日書いた理由により日本盤の価格が高いので、高価な代わりにオマケを付けようということで始まったと聞いたことがあります。

アルバムから漏れた捨て曲
アルバムのコンセプトに合わなかった曲
シングルのカップリング曲
カヴァー曲
アレンジ、ミックス違い
ライヴ、デモヴァージョン

ボートラに選ばれる曲はこんなところでしょうか。
ハッキリ言って「ボートラで超名曲」なんて少ないですw
すぐに思いつくのはThe VerveのLord I Guess I’ll Never Knowぐらいです。

まあ本当に良い曲だったら普通にアルバムに収録しますよw
だから駄曲が多くなるのは必然のような気がします。
個人的にはカヴァー曲やライヴ音源の方が嬉しいです。

ですから、あまり良くない1曲2曲のために値段の高い日本盤を買う必要があるのか?というのが評価の分かれ目。
高いと1000円ぐらいの価格差があるわけですから。

まあコレクター心理としてはダメな曲でも買いたくなりますけどねw
ですが、海外のコレクターは「日本ばっかりずるい!」と思ってもしょうがないでしょう。

I hate japan cause they get all the bonus tracks and its fucking expensive to get an import
これは Last.fmのアンチ日本盤グループです。
タイトルを訳すと、「ボーナストラックを入手してるから日本は嫌い。しかも日本盤は高過ぎる!」といったところでしょうか。
グループとしてはあまり繁盛はしていないんですがw、こういう外国人コレクターは多いと思います。

The Raconteursの例
「ボーナス・トラックを収録したヴァージョンのリリースは行なわない、どのフォーマットをどこで購入しても音楽的には同一のもの」という確固たるポリシーを持ったリリースのため、今回、日本盤にもボーナス・トラックは収録されていない。
The Raconteurs あの新作アルバムがついにリリース!(vibeニュース)から引用

こういうコレクターに配慮した考え方もあるわけです。
Arcade FireのNeon Bibleも同じ思考なのかもしれません。

後はアルバムのコンセプトが崩れるという理由でボーナストラックを入れたがらないバンドもいますし。
特にプログレ系はそうでしょう。

Nine Inch NailsのDownward Spiralは妥協したっぽいですね。
Hurtでアルバムを終わらせたいからボートラのDead Soulsを最後に収録するのに難色を示し、10曲目に収録することになったそうです。
本音はボートラを入れたくなかったんだろうなと想像してしまいます。

またもや話が逸れてきたのでまとめますが、ボーナストラックというのは良し悪しは別としても日本盤独自のシステムですから、まあ日本盤の存在意義としては成り立つんではないでしょうか。
それに魅力を感じるかは人それぞれということで。
ビジネス的と思う人もいるでしょう。

次回は歌詞の対訳です。

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