08年に06年のロックを振り返る

もう少しでやっと終わるこの話題。
今日は2006年です。

以前に書きましたが、ロッキングオン編集長の粉川しのさんが、編集後記で漏した本音が印象的でした。
以前の文章を探すのが面倒なので簡単に書きます。

第10回目のフジロックが開催される2006年に、ストロークス、フランツといった2000年代のバンドがフジロックのトリを飾った意味は大きい。
2バンドともはっきり言ってギリギリの勝利だった。
レッチリのように圧勝したとはとても言えない。
もう2006年なのに、我々が思いを託すことができる00年代バンドは少なすぎる。
00年代バンドの才能に対する悲壮感とエール、それを感じながら雑誌を作っている。

俺の中では、メディアは00年代バンドを祭り上げていた印象があったので、意外な本音だと思いました(苦笑)。

結局2006年の王者は、世間一般ではStadium Arcadiumをリリースしたレッチリ、90年代バンドだったわけです。
ですが、Arctic Monkeysが登場したじゃないか!と思う人も多いでしょう。
以下、超長文。


アクモンに対する盛り上がりは凄かったですねぇ。
個人の嗜好の問題になるんだけど、俺は世間で言われているほど凄いとは思わなかった。
曲は良い、衝動的なのも良い。

でも「どこかで聞いたことある音」というのは否めない。
メインストリームには既に存在している音楽でした。
「こんな音楽聞いたことがない」という感動はもちろん皆無。
2006年ともなれば、Strokesのようにレトロな感じに驚かされたというのも無い。
だから10代のキッズにはどう響いたか分りませんが、俺にとってはS級バンドには成り得なかった。

そういうバンドが超大絶賛されているのは理解できませんでした。
売れた経緯はともかく、音楽的に新しいことをしているわけでもない、他のバンドと毛並みが違う感じも無い、なのになぜそんなに騒ぐのか?
結果的に、UKギターロックが再び活発になったというか、退屈そうなバンドが過剰宣伝で売れていったイメージがありますけど。

Kasabianの”Empire”もこの年だったかな?
これも超大絶賛されていたけど、そこまで騒ぐほどでもないと思いました。
聞いたのは2007年ですけどね。
最近聞き直したらかなり良かったですけど・・・

リリー・アレンは、歌詞については何もいえないけど、音楽は唯のポップだ。

Clap Your Hands Say Yeahは良かった。
この浮遊感は聞いたことあるようで無い音だったと思う。

Broken Social Sceneもこの年だったっけ?
なかなか良かった。
確かカナダのインディが注目されたけど、アメリカの次はカナダの青田買いが始まった!という皮肉も聞こえた(苦笑)。

でも、00年代バンドの全体を見渡すと、パッとしなかった記憶しかないですねぇ。
期待したのは結局90年代バンド。
Tool、Pearl Jam、Primal Screamとか(苦笑)。
Primalは期待ハズレで、Beckはりリースされてから暫くスルーしていましたけど。

Mars VoltaやStrokesなんかは、もう若手というより中堅バンドって感じでしたね。
Yeah Yeah Yeahsは失速。
Clap Your Hands Say Yeahが凄く良くてUSインディの未来を感じた気がするけど、全体的には悲壮感・・・

次は2007年、もう少しでゴール。

コメント

  1. サース より:

    今年のバンド個人的にはアクモンは気に入りました。
    kasabianはまぁまぁよかったって感じだったかな。
    Clap Your Hands Say Yeahは良いですよね!
    他のバンドとちがって個性が強かったです。
    でも最近のバンドは騒がれてはすぐ消えるパターンが目立ちました(苦笑

  2. Hyottoko より:

    デビュー作で騒がれるのはどうしてなんですかねぇ。
    90年代の影響で世界中のインディが注目されやすくなったからでしょうか。

    昔、ネットで交流のあった方から「長い目で見てやれ」と言われたのを思い出しました。
    2ndはプレッシャーに負けるのはしょうがない。
    だから3rd以降に期待したいですね。

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