未来なんて無い VS 頑張ろーぜ!

先日書いたロック暗黒大陸ニッポンを特集している号のSNOOZERですが、この雑誌を買ったもののあまり読んでいない(苦笑)。
さっきパラパラ読みましたが、のだなカンタービレは面白かった。

今回は田中さんがピストルズの”勝手にしやがれ!”を、野田さんがジョン・レノンの”ジョンの魂”にダメ出ししている。
俺はピストルズは最高、ジョンは良いアルバムって感じですが。

2人とも最後は意見が一致している。

今のロックが肌に合わないのは表現が肯定的ってところに尽きる気がする。

俺の中のモヤモヤが晴れた気がします。
言葉にできなかったけど、俺もこう感じていたような気がします。

My Chemical Romanceを日本で支えているファン層っていうのはNANAの読者層とクロスオーバーする。
若者の傷やトラウマをいかにセレブレーションするか、みたいなところに向っている今の日本のロックともクロスオーバーするパンクで、ピストルズとは全く違う。

これも、その通りでございます!と叫びたくなりました。
NANAって漫画は全く知りませんが、このセレブレーションにニセモノ臭さを感じてしまうのだ。
PistolsやNirvana、Black Flagのような”くたばりやがれ!”とか”何も信じねぇ!”という否定の表現ではなく、”頑張ろーぜ!”みたいな。

剥き出しの怒りにリアリティを感じるネガティブな人間としては、この手の肯定的な表現は生ぬるい。
平和ボケしてるっていうかねぇ。

まあ今回の、のだなカンタービレは自分と同意見って意味で面白かった。
今を認められない年寄の戯言といってしまえばそれまでなんですけどね・・・

あんたはようやく29歳、いろんなことを学んできた。
でも、今の職を失えばもはや元には戻れない

これはまさに俺のことだな・・・。

コメント

  1. サース より:

    今のロックバンドはぬるすぎます。あと愛だの恋だの歌ってるバンドが多すぎると思うんですが・・・今のクソ大衆向けJ-POPなんて特にそうだと思いますよ。
    今日本にも 世の中クソ っていうバンドが出てきてほしいです。やっぱり 世の中クソ っていうバンドが日本にも必要だと思うんですが。

  2. なか より:

    はじめまして。
    先ほど、グランジのサイトでメールフォームからメールを送信しようかと思ったのですが、エラーになりました。IEからだと送信できないんですか?

  3. あきら より:

     う~ん、確かに言いえて妙ですねぇ。最近はお飾りロックや見せ掛けロックが多いですね。
     とか言って僕は結構ポップなものも好んで聴きますけど(笑)。
     ただマイケミとか最近若者に売れてるバンドはどうも性に合わないものばかりですね。僕もその雑誌の意見を聴いて「なるほどな」と思いましたよ。

  4. Hyottoko より:

    サースさん

    スヌーザーには、”あの手この手でリスナーに夢を与える、必要以上に元気になれと促すJ-POPは政府の手先だ”と書いてありましたよ。
    思わず笑ってしまいました。

    J-ROCKにはいいバンドもいると思っていますが、それがオリコン1位になることは無いっていうのが問題だと思っています。

    海外バンドを聞くにしても、英語歌詞が分からないのもあると思いますが、ロックに反骨精神を求めていないって言うか・・・
    メロディが良いとか聞いていてノリノリになれるだけっていうのを求めているっていう・・・

    それを完全否定はできないので難しいところです。

  5. Hyottoko より:

    なかさん

    こちらこそはじめまして。
    メールフォームのエラーは原因がわからなかったので、新たに構築しました。
    たぶん大丈夫だと思います。
    お手数をおかけして申し訳ございません。

  6. Hyottoko より:

    傷やトラウマを表現しようという姿勢は良いと思います。

    ただ、それを大観衆に手を振りながら共に楽しくセレブレイトしようっていうのが馴染めません。

    おかしな例えですが、Rage Against The MachineやNirvanaが笑顔でとても楽しそうに緊張感の無い演奏していたらおかしいわけで。

    最近のエモとかはニセモノっぽいんですよねぇ。

  7. pignic より:

    引用を読んだら全体が気になったのでのだな立ち読みしてきました(笑)。表面的なパンクには辟易しきっているのでとても頷けました。

    でも、容姿スタイルの真似よりもむしろ元祖パンクの表面的な定義通りに、とりあえず否定しとけばパンクってのを未だにやっているのが最もたちが悪い上につまらなく思えます。未だにです。まあ、昔のそういうのは好きなんで(笑)。

    既成概念を崩すことがパンクなのであれば、『パンク=反体制』という公式を崩すことこそがパンクなんじゃないの?と。その点、ファッキンファックでむしろポジティブなLCDSoundsystemの方が今の私にとってはリアルなパンクで共感できます。ジェームス・マーフィーはおっさんですが・・・・。

    まあ、パンクに限らず、心の底から感じることを表現したものを聴きたいものです。でも、どうしても元祖パンクらしく言いたくなることがあって。『ファッキン「あんたはようやく29歳、いろんなことを学んできた。でも、今の職を失えばもはや元には戻れない」』です(笑)。

  8. Hyottoko より:

    pignicさん

    >『パンク=反体制』という公式を崩す
    Green DayやOffspringが出てきたときに良く言われていました。
    公式を崩したネオ・パンクと肯定するかニセモノパンクと否定するかという。
    問題なのは今パンクと呼ばれているバンドが、音楽ジャンルとしてのパンクに過ぎない事だと思います。

    ポジティブでも、世の中にではなく音楽に対してパンクで反体制的なバンドは好きです。
    ベックとかレッチリのように、ルール無用の音楽制作というか。
    LCDもそういう意味で好きです、まあ1stしかまだ聞いていませんが(苦笑)。

    でも、そういうバンドには90点止まりかなあ。
    自分の中で思い入れの強いアルバムベスト5には入れられません。

    まとまりが無くなってきましたが、表現が生ぬるく音楽性も詰まらないバンドが売れている状況は最悪だということかな。

    29歳から言わせてもらえば、親に養ってもらっている17歳にそんなこと言われたくねーよ!とw

  9. pignic より:

    ううんと、私の書き方が悪くて、言いたいことが上手く伝えられなかったので追伸なんですが、Green DayやOffspringはスタイルをひきずっている時点でパンクではないということです。『容姿、スタイル』と書けばよかったですね・・。その点、LCDは思想、スタイルの両面でパンクであると。だから要するに同意見ということなんですが(笑)。

    でも、どうして表現も音楽性も温いバンドがよく売れるんでしょうね。世の中が本当の意味で豊かなら理解できるんですが、とてもそうには見えないので、満足度のレベルが低くて、何事にも簡単に満足しちゃうだけなのかなと思ってしまいます。まさに肯定的ってことですね。

    それは精神安定面ではある意味幸せなことでもあって、すぐに満足できない私はたまに羨ましくなることもあるんですが(笑)、何も考えずに肯定的なのは、とてもつまらなく、悲しいことですよね。

  10. Hyottoko より:

    ぬるいバンドが売れるのは、結局みんな肯定的で無難なものを好むからですかねぇ。
    幸せというのもあるかと思いますが、現実逃避というか楽観的というか虚言というか上手く表現できませんが・・・

    タナソウはどうやら、現在の日本では顕著に肯定的な表現が好まれると感じているようです。
    だから、ロック暗黒大陸ニッポンなのかなあと。

    俺は海外でも同じだろ!と思ったりもしますが、否定的なModest MouseやBright Eyesが欧米と比べてウケないことを考えるとそうかもしれないとも思います。

    まあ、NANAという漫画も知りませんし、最近の日本のロックに精通しているわけでもないので、簡単に鵜呑みにしたくはないですが。

    SNOOZERの表紙になっている髭というバンドは、Thank You Beatlesというアルバムがニヒリズム全開で結構好きなバンドなんですが、新作アルバムが馬鹿ウケすることはないでしょう。

    みんな平和なのかなあ・・・
    それはそれで素晴らしいんだろうけど、やっぱり悲しいなあ。
    頑張れロック暗黒大陸ニッポン!

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