商業的成功の否定その4(レコード会社の口出し)

レコード会社は、レコードを売ることしか考えていないとよく言われる。
理論的に考えれば当然なのだが、その考え方が「アーティストが自由に製作した音楽を如何に売るか」から「アーティストに売れる音楽を製作させる」という商業主義丸出しの姿勢に変化することもあり、アーティスト側からは評判がよくない考え方だといえる。
フィオナ・アップルがアルバム・リリースを拒否されたことは記憶に新しい。理由は「売れそうにないから」である。

売れる音楽=いい音楽ではないし、売るために自分の音楽性を変えるというのは、芸術家として許せない行為なのだろう。

NirvanaのIn Uteroも、かつて同じ騒動に巻き込まれたことがあった。
Nirvanaがレコード会社からの圧力を否定したこともあり、事実はどうなのか微妙なところだが、ラジオのオンエアに堪えうるようミックスし直したとよくいわれる。

更に、メジャー・レーベルに所属しているだけで、商業的なプレッシャーを感じる人もいる。

「(曲を作るとき)シングル向きとか、ラジオでかかりやすいとか、邪念が入る」(向井秀徳)

メジャーに進出し、パンク畑から見ればご法度である金の亡者になった人もいるらしい。
ビジネス的なものを意識して曲を作るようになり、コアなリスナーからダメになったと批判を受けるバンドもいた。

メジャーに所属していると何かと金が絡んだ問題が生まれる。
「メジャーはレコード流通以外はクソ」(カート・コバーン)なのだ。

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