遠藤周作:私が・棄てた・女

今日も暑いなー@自称読書家です。
遠藤周作は好きな作家の一人。
学生の頃教科書に凡太という子供の話が載っていて面白い作家だなあと思ったのがきっかけ。

遠藤周作は確かもう亡くなってしまったと思うが。

今日は秀作の感想第一弾「私が・棄てた・女」

あの日に 棄てた あの女
今ごろ 何処で 生きてるか
今ごろ なにを しているか
知ったことではないけれど

作品中にこういう歌が出てくるんだけど、こういうお話です。
純粋な田舎娘の体を奪ってバックレる。
その後、その田舎娘は何処で何をしているか?

ストーリーはわざとらしいところもあるけどよくできている。
退屈ではないけど特別面白くもない本だった。

俺にはこういう経験はないからねぇ。
昔好きだった人のことはたまに癌で死んでいるんじゃないかと少し不安になることはあるけど積極的に知ろうとは思わない。

知り合いの遊び人と話していても、こういう話題になったこともない。
田舎娘が最後に不幸な死を遂げるのはともかく、ありそうでない話かな。
男が棄てた女を気にするのは、女が純粋な田舎娘だったからではないだろうか?
遊びなれている男が、遊びなれている女をやり棄てしてもなんとも思わないんだろうな。
こんな純粋な田舎娘なんて現在の世の中、滅多に存在しないだろうしね。

田舎娘は可哀想だと思ったけど、純粋な人間が痛い目に合うというのは、俺はとっくに悟っていることだし・・・。

こう考える俺は冷たい人間なのかな。

次回の周作シリーズは、生理的に合わない男女が結婚するお話です。

お楽しみに!

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