ニュー・メタルの猛威とオルタナの敗北

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96年はオルタナ最後の年といえるだろう。
BeckのOdelayのような傑作もあったが、Pearl Jamの4thアルバムNo Codeが以前ほど売れなかったように勢いの衰えは隠せなかった。
ロラパルーザも行き詰まりを見せる。(Lollapaloozaの衰退を参考のこと。)

オルタナティヴという言葉もビジネスに利用され、ヘヴィメタル以外のノイジーな音楽だけを示す言葉に成り下がり、本来の意味を失っていった(オルタナティヴとは?を参考のこと。)

Rage Against The Machine、Tool、Malylin Manson、Kornのアルバムがチャートの上位に食い込み、ヘヴィ・ロックが支持され始めた。
中でもRage Against The Machineのラップとメタルの融合というスタイルのフォロワーが増え、レコード会社もこのスタイルは金になると気付きはじめた。
>>>新たな波とラップとメタル

97年、Soundgardenが絶頂期に解散。Alice In Chainsは活動停止状態に陥った。
チベタン・フリーダムというフェスティバルに参加したPearl Jamは観客に帰られた。
グランジムーヴメントの終焉を感じさせる出来事だった。

オルタナを否定するKornは、98年発表の3rdアルバムにおいて苦痛をリアルに表現していた以前と違って、エンターテインメント色が強くなる。
また、Kornは同年にファミリー・ヴァリューズなる同系列バンドを従えたツアーを始めた。
>>>シーンを変えたKorn

Pearl Jamは周りがオルタナのリーダー扱しようが関係ない、好きにやるだけだと開き直った感がある。
Smashing Pumpkinsは、大ヒットした前作のスタイルをあっさり捨て、主流に逆らい音楽的前進を目指すというオルタナ思想を体現したAdoreをリリースしたが商業的に大敗してしまう。
>>>オルタナ代表バンドの動向とオルタナの敗北

99年と00年にリリースされたLimp Bizkitの2ndと3rdが大ヒットし、Linkin ParkやStaindもビッグなバンドとなった。
似たり寄ったりのバンドが溢れかえり、感情表現のかけらも無い売れる状況は80年代の音楽シーンと似ており、L.A.メタルの再来とかオルタナ・グランジの反動でアメリカは元に戻ったとか分析されるようになった。
グランジ・オルタナに見られた個人の憂鬱や怒りすらビジネスになってしまった。

最近は生産された怒りが多すぎる。
(Sex Pistols / スティーヴ・ジョーンズ)

オルタナ勢の新作はリスナーの意識を変えられず、オルタナは文字通り反主流的な音楽に戻っていった。
>>>少数派に戻ったオルタナ


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