ギタリストとしてのKurt Cobain

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カート・コバーンはギタリストとして超上手いわけではない。
曲の中で難しいテクニックを使っているわけでもなく単純そのもの。(コード進行は難しくはないが理論上おかしな進行らしい)
ライヴではチューニングもテキトーだった。
Nirvanaの中では、ドラマーのデイヴ・グロールが最もギターが上手かったという話もある。

カート・コバーンその1だが、カートは超一級のギタリストだったと言える。

彼の最高の功績は、ギタリストとして、ミュージシャンとして最も重要なもの、難しいテクニックなんかなくても、いい曲を書くことは可能だしリアルな感情表現も可能だということを再び世界に知らしめたからだ。

カートの登場以降、新たにデビューしたギタリストはテクニックを見せつけるギター・ソロを弾かなくなった。

また、オルタナ・グランジ・ブームが過ぎ去り、ニューメタル・ブーム時にもそれは引き継がれることとなる。
ヘヴィ・ロックの代表的なバンドKornは、自身のルーツはメタルなのだが、彼らの曲にはメタルのような早弾きギター・ソロがない。
しかし、どのバンドも”ギター・ソロを弾かない”という価値観に囚われすぎてしまった感がある。

カート・コバーンその2彼が世に知らしめたものはパンク・ムーブメントのときに提示されたものと似ている。
プログレが大人気だった頃、下手でも我々の心に何らかの感情を訴えかける音楽を創ることは可能だというロンドン・パンクが実践したものと同じだと思う。

Nirvana以前の既存の価値観、”素晴らしいギタリスト=テクニックがあるギタリスト”という価値観をブッ壊した彼の実績は、ギタリストとして讃えられるべきではないだろうか?


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